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追試25-37 非代償性肝硬変患者に関する記述である。

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    追試25-37 非代償性肝硬変患者に関する記述である。正しいのはどれか。

    (1) 門脈圧が低下する。

    (2) フィッシャー比が低下する。

    (3) 血中アンモニア値が低下する。

    (4) 血漿チロシン値が低下する。

    (5) 血清ビリルビンが低下する。

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    (1)     誤り:門脈圧が上昇する。

    肝硬変には無症状の代償性と、症状がある非代償性がある。門脈とは、腸や脾臓などの静脈血を肝臓に送る血管である。肝臓が硬くなると、門脈血が肝臓に流入しづらくなり、門脈圧が上昇する。

    (2)     正しい

    フィッシャー比とは、分岐アミノ酸(BCAA)と芳香族アミノ酸(AAA)のモル比(BCAA/AAA)である。BCAAは主に筋肉、AAAは主に肝臓で代謝される。肝機能が落ちると肝臓のアミノ酸代謝異常が起こり、血中のAAAが増え、フィッシャー比が低下する。

    (3)     誤り:血清アンモニア値が上昇する。

    肝臓では、アミノ酸代謝で生じたアンモニアを、無害な尿素に変える。肝機能が落ちると、尿素に変換する機能が低下し、血中アンモニア濃度が上昇する。

    (4)     誤り:血漿チロシン値が上昇する。

    チロシンは芳香族アミノ酸(AAA)の一種であり、主に肝臓で代謝される。肝機能が落ちると肝臓のアミノ酸代謝異常が起こり、血中のAAAが増加するため、チロシンも増える。

    (5)     誤り:血清ビリルビンが上昇する。

    ビリルビンは、ヘモグロビン等が持つヘムの代謝産物であり、肝臓で可溶化されて胆汁や尿などに排泄される。肝機能が落ちると可溶化から排泄までが滞り、血中濃度が上昇する。

     

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