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37-39 25 歳、女性。易疲労感があり来院した。血液検査結果で WBC 1,060/nL、RBC 186 万/nL、Hb 5.8 g/dL、血小板 8 万/nL、網赤血球 1‰(基準値 2 ~27‰)、MCV 91.3 fL(基準値 80~98 fL)、MCH 31.1 pg(基準値 28~32 pg)、MCHC 34.1%(基準値 30~36%)、Cr 0.6 mg/dL、総ビリルビン 0.3 mg/dL であった。考えられる疾患として、最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 鉄欠乏性貧血

⑵ ビタミン B12 欠乏性貧血

⑶ 再生不良性貧血

⑷ 溶血性貧血

問題引用元:厚生労働省. 『第37回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2023) . https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001063776.pdf, (2023年2月26日閲覧)

解答・解説を見る

 

⑴ 鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血の診断は、以下のような基準に基づいて行われます:

  1. 貧血の臨床症状:鉄欠乏性貧血の患者は、疲労、脱力感、頭痛、めまい、皮膚の蒼白などの症状を経験することがあります。これらの症状が存在する場合、鉄欠乏性貧血の疑いが生まれます。
  2. 血液検査:次の血液検査結果が示されることが鉄欠乏性貧血の診断基準となります。
    • ヘモグロビン(Hb):低値が見られる。
    • 赤血球数(RBC):低値が見られる。
    • 平均赤血球容量(MCV):通常、低い値が見られる。
    • 血清フェリチン:低値が確認される。フェリチンは体内の鉄の貯蔵量を示す指標です。
⑵ ビタミン B12 欠乏性貧血

ビタミン B12 欠乏性貧血の診断には、さまざまな臨床および検査基準が関与します。以下はビタミン B12 欠乏性貧血の一般的な診断基準です。

  1. 貧血の臨床症状:ビタミン B12 欠乏による貧血は、疲労、脱力感、息切れ、頭痛、めまい、皮膚の蒼白などの症状を引き起こすことがあります。これらの臨床症状が存在する場合、ビタミン B12 欠乏性貧血が疑われます。
  2. 血液検査:
    • ヘモグロビン(Hb):低値が見られる。
    • 赤血球数(RBC):低値が見られる。
    • 平均赤血球容量(MCV):通常、高い値が見られる。
    • 赤血球内ヒドロキシコバラミン(B12):低値が確認される。
    • ホロトランスコバラミン:低値が確認される。
    • 血清ビタミン B12:低値が確認される。
  3. 胃酸分泌異常:ビタミン B12 欠乏性貧血の一般的な原因は、胃内の酸分泌低下によるビタミン B12 の吸収障害です。この場合、胃酸分泌異常が見られることがあります。
  4. 抗体:ビタミン B12 欠乏性貧血に関連する抗体が検出されることがあります。

⑶ 再生不良性貧血

Hb、WBC、血小板の低下、および網赤血球の低下が観察され、これらは再生不良性貧血の特徴を示している。再生不良性貧血は、造血幹細胞の機能障害によって引き起こされ、貧血、白血球減少、血小板減少などの症状が現れることがある。

⑷ 溶血性貧血

溶結性貧血では、赤血球の破壊により総ビリルビン値が増加するが、本対象者では総ビリルビン値は基準値以下(0.4~1.5 mg/dL)である。

 

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