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第30回:人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

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 問題全文


30-18 ヒトの細胞と組織に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)心筋は平滑筋である。
(2)食道は、重層扁平上皮に覆われている。
(3)ミトコンドリアでは解糖が行われる。
(4)核小体では、tRNA(転移RNA)が合成される。
(5)脂肪細胞はヒスタミンを放出する。

30-19 脂肪酸に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)パルミチン酸は、不飽和脂肪酸である。
(2)エイコサペンタエン酸は、アラキドン酸と比べて炭素数が多い。
(3)β酸化される炭素は、脂肪酸のカルボキシ基の炭素の隣に存在する。
(4)オレイン酸は、ヒトの体内で合成できる。
(5)トランス脂肪酸は、飽和脂肪酸である。

30-20 拡散の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法には、プライマーが必要である。
(2)プロモーターは、mRNAの移動に必要である。
(3)rRNA(リボソームRNA)は脂肪酸を運ぶ。
(4)イントロンは、タンパク質に翻訳される。
(5)DNA分子中のシトシンに対応する相補的塩基は、アデニンである。

30-21 酵素に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)反応速度は、至適pHで最小となる。
(2)酵素と基質の親和性は、ミカエリス定数(Km)が大きいほど高い。
(3)アポ酵素は、単独で酵素活性を持つ。
(4)乳酸脱水素酵素は、アイソザイムがある。
(5)化学反応における活性化エネルギーは、酵素によって増大する。

30-22 ヒト体内の窒素化合物に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)クレアチンは、クレアチニンの代謝産物である。
(2)グルタミン酸は、オキサロ酢酸から生成される。
(3)セロトニンは、チロシンから生成される。
(4)ドーパミンは、グルタミンから生成される。
(5)アンモニアは、肝臓で尿素に変換される。

30-23 個体の恒常性を維持するための反応に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)血液のpHが上昇すると、腎からのH+排泄は促進される。
(2)血液のpHが低下すると、呼吸反応は促進される。
(3)血圧が低下すると、アドレナリンの分泌は抑制される。
(4)循環血液量が減少すると、アルドステロンの分泌は抑制される。
(5)血液浸透圧が上昇すると、バソプレシンの分泌は抑制される。

30-24 疾患に伴う変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)心停止は、脳死の判定に含まれる。
(2)浮腫は、血漿膠質浸透圧が上昇すると生じる。
(3)肥大は、組織を構成する細胞の容積が増大する現象である。
(4)肉芽組織は炎症の急性期に形成される。
(5)肉腫は、上皮性の悪性腫瘍である。

30-25 主な症候に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)腋下温は、直腸温より高い
(2)チアノーゼは、血液中の二酸化炭素濃度が低下した時にみられる。
(3)喀血は、消化管からの出血である。
(4)黄疸は、血液中のビリルビン濃度の上昇により生じる。
(5)仮面高血圧は、診察室血圧が高血圧である。

30-26 画像検査に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)胸部レントゲン撮影検査では、X線の透過性が高い部分が白く写る。
(2)CT(コンピュータ断層撮影)検査では、放射線被爆はない。
(3)腹部CT(コンピュータ断層撮影)検査では、皮下脂肪と内臓脂肪の識別が可能である。
(4)MRI(磁気共鳴画像)検査は、X線を利用して画像を得る。
(5)腹部エコー検査は、妊娠中の女性には禁忌である。

30-27治療の種類とその例の組み合わせである。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)原因療法――――C型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法
(2)対症療法――――市中肺炎に対する抗菌薬投与
(3)放射線療法―――食道がんに対する放射線照射
(4)理学療法――――脳梗塞後の麻痺に対するリハビリテーション
(5)緩和療法――――がん性疼痛に対するモルヒネ投与

30-28 肥満とメタボリックシンドロームに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)わが国では、BMI23kg/m2以上を肥満とする。
(2)メタボリックシンドロームの診断には、LDL-コレステロール値を用いる。
(3)肥満は、骨粗鬆症のリスク因子である。
(4)腸間膜に蓄積した脂肪は内臓脂肪である。
(5)レプチンは、食欲を亢進させる。

30-29 消化管の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)胃壁の筋層は、三層構造である。
(2)小腸の長さは、大腸より短い
(3)脂質は、膜消化を受ける。
(4)膵管は空腸に開口する。
(5)大腸粘膜には、絨毛がある。

30-30 消化器がんに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)食道がんには、腺がんが多い。
(2)ダンピング症候群は、食道がん術後の合併症である。
(3)早期胃がんでは、ボールマン(Borrmann)分類が用いられる。
(4)大腸がん検診には、便潜血反応が用いられる。
(5)肝細胞がんの治療では、外科手術は禁忌である。

30-31循環器系の疾患と病態に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)狭心症は、肺塞栓を引き起こす。
(2)心筋梗塞は、心室細動を引き起こす。
(3)下肢の動脈閉鎖は、脳塞栓を引き起こす。
(4)冠動脈血栓は、ラクナ梗塞を引き起こす。
(5)低血圧は脳出血を引き起こす。

30-32 腎・尿路系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)赤血球は、糸球体でろ過される。
(2)IgGは、糸球体基底膜を通過する。
(3)原尿の10%が、尿として体外へ排出される。
(4)糸球体を流れる血液は、動脈血である。
(5)尿の比重は、1.000未満である。

30-33 腎疾患に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)急性糸球体腎炎には、A群β溶血性連鎖球菌感染が関与する。
(2)ショックは、急性腎不全の原因になる。
(3)腎代替療法として、血液透析がある。
(4)ネフローゼ症候群の診断に、脂質異常症は必須条件である。
(5)糖尿病腎症2期では、微量アルブミン尿を認める。

30-34 ホルモン分泌の調節機構に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)血糖値の上昇は、グルカゴンの分泌を促進する。
(2)血中カルシウム値の低下は、カルシトニンの分泌を促進する。
(3)ストレスは、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を促進する。
(4)チロキシンの過剰分泌は、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を促進する。
(5)閉経により、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌が低下する。

30-35 内分泌疾患に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)クッシング症候群では、テタニーを起こす。
(2)原発性アルドステロン症では、高カリウム血症を起こす。
(3)褐色細胞腫では、高血圧を引き起こす。
(4)甲状腺機能低下症では、眼球突出を起こす。
(5)抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)では、高ナトリウム血症を起こす。

30-36 神経系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)交感神経は脊髄から起始する。
(2)交感神経が興奮すると、小腸の運動は促進される。
(3)迷走神経が興奮すると、胃酸の分泌は抑制される。
(4)顔面神経は咀嚼筋を支配する。
(5)舌咽神経は、舌の前方2/3の味覚を伝達する。

30-37 神経疾患に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)アルツハイマー病は、認知症の原因となる。
(2)アルツハイマー病には、ドーパミン補充が有効である。
(3)パーキンソン病の原因は、アミロイドβたんぱくの脳内蓄積である。
(4)パーキンソン病では、嚥下障害をきたす。
(5)ウェルニッケ脳症は、ビタミンB6の欠乏で起きる。

30-38 呼吸器系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)左肺は、上葉、中葉、下葉からなる。
(2)横隔膜は、呼気時に弛緩する。
(3)内呼吸は、肺胞で行われるガス交換である。
(4)血中二酸化炭素分圧の上昇は、ヘモグロビンの酸素結合能力を高める。
(5)肺活量は、残気量を含む。

30-39 骨に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ
(1)骨の主な有機成分は、コラーゲンである。
(2)骨端軟骨は、乳児期に消失する。
(3)骨量は、エストロゲンによる減少する。
(4)骨量は、荷重により減少する。
(5)破骨細胞は、カルシトニンにより活性化される。

30-40 妊娠と妊娠合併症に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)受精卵の着床部位から、プロゲステロンが分泌される。
(2)オキシトシンは、乳汁の産生を促進する。
(3)妊娠により、黄体は消失する。
(4)糖代謝異常合併妊娠では、ケトアシドーシスの頻度が増加する。
(5)妊娠高血圧症候群の重症度は、血清アルブミン値で分類する。

30-41 貧血に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)再生不良性貧血では、血中のハプトグロビンが増加する。
(2)巨赤芽球性貧血では、赤血球のDNA合成が障害される。
(3)悪性貧血では、内因子が増加する。
(4)溶血性貧血では、血中のビリルビンが増加する。
(5)鉄欠乏性貧血では、不飽和鉄結合能(UIBC)が低下する。

30-42 免疫に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ヘルパーT細胞は、非特異的防衛機構を担う。
(2)形質細胞は、非特異的防衛機構を担う。
(3)ナチュラルキラー(NK)細胞は、特異的防衛機構を担う
(4)B細胞は、細胞性免疫を担う。
(5)抗原提示細胞は、細胞性免疫と体液性免疫を担う。

30-43 食物アレルギーに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)発症には、IgMが関与する。
(2)鶏卵は、乳児期に最も頻度の高い原因食物である。
(3)Ⅲ型アレルギー反応に分類される。
(4)食物経口負荷試験は、家庭で行う。
(5)アナフィラキシーショックには、抗ヒスタミン薬が第一選択である。

30-44 感染症に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)エイズ(AIDS)では、CD4陽性リンパ球が増加する。
(2)MRSA(メシチリン耐性黄色ブドウ球菌)の感染経路は、接触感染である。
(3)麻疹の感染経路は、経口感染である。
(4)結核は、新興感染症である。
(5)ヘリコバクター・ピロリ菌は、ウレアーゼ活性をもつ。

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