〇(1) 正しい
胃の分泌腺である胃腺には、壁細胞、主細胞、副細胞(頚部粘液細胞)の3つがある。壁細胞は胃酸と内因子を分泌し、内因子は回腸におけるビタミンB12の吸収に必要である。
(2) 誤り:ガストリンは幽門腺のG細胞から分泌される。
ガストリンは幽門腺のG細胞が分泌するペプチドホルモンで、胃腺の壁細胞に作用し、胃酸分泌を促す。食事や胃酸pH上昇などの刺激によって分泌される。
参照:BML,Inc HP http://uwb01.bml.co.jp/kensa/search/detail/3803647
(3) 誤り:セレクチンは、十二指腸粘膜内のS細胞から分泌される。
セレクチンは十二指腸のS細胞が分泌するペプチドホルモンで、ガストリン分泌を抑制することで胃酸分泌を抑え、膵液(重炭酸イオン)分泌を促す。食物が十二指腸にくると、消化を終えた胃の働きを抑え、胃で酸性になった食物を膵液で中和する役割がある。
(4) 誤り:ペプシノーゲンは胃腺の主細胞から分泌される。
ペプシノーゲンは主細胞が分泌し、胃酸によってペプシンとなる。ペプシンは胃内でタンパク質分解酵素として機能し、至適pHは1.5~2である。
(5) 誤り:粘液は胃腺の副細胞(頚部粘液細胞)から分泌される。
胃腺の副細胞は粘液を分泌し、ムチンという糖タンパク質を含む。粘液は胃酸から胃粘膜を保護する役割がある。