仕事に新型コロナウイルスの感染拡大の影響はありましたか?-栄養士・管理栄養士アンケートより

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栄養士・管理栄養士に聞きました
~仕事に新型コロナウイルスの感染拡大の影響はありましたか?~

 

栄養士・管理栄養士の方に対して、「仕事に新型コロナウイルス感染拡大による影響があったか」についてアンケートで問いました。
このアンケートでは、栄養士11人、管理栄養士39人の計50人より回答を得ました。

 

栄養士・管理栄養士の70%が影響があったと回答

アンケートの結果、70%が「はい」24%が「いいえ」6%が「どちらでもない」と回答しました。

 

 

実際にどのような影響があったのか?

アンケートで新型コロナウイルス感染拡大の影響があったと回答した方の中で、実際にどのような影響があったかを伺いました。

以下、多かった回答の順にその影響についてまとめていきます。

 

最も多かったのは、「栄養指導件数の減少」

 

影響として、最も多かったのは栄養指導件数の減少でした。

アンケートからは、

栄養指導の件数がかなり減りました。給料も半減しました。

保健福祉系の施設で栄養相談や指導など行っていた分が、できなくなりました。高齢のご家族ではなかなかPCで連絡というわけにもいかず、ノートでのやりとりや電話が増えました。PC操作ができる場合にはメールなどでも対応中です。

対面での栄養指導の件数が減った。リモート面談への移行が著しい。対面面談の際は物の共有はなるべくしないように気をつけている。訪問先にもよるが、現段階ではマスクのみでフェイスシールドは使っていない。

初期は栄養指導の件数が減った。途中からリモートや電話相談に切り替え、初期に減らしていた分いっきに件数が増えた。

といったコメントがありました。

外来患者が減ったことに伴う栄養指導件数の減少だけでなく、栄養指導が一切無くなったという方も数名いました。

 

また、栄養指導をオンラインに切り替える作業に苦労された方も多いようです。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今まで対面で行っていた栄養指導を、オンラインで行うことになった。そのため、オンライン面談のツールに切り替える作業が大変だった。

栄養指導を受けられる方も、オンラインの面談ツールに馴染みがなく、毎回使い方についてご説明をする必要が出てきたため、1回の面談にかかる時間が増えてしまった。
また、オンラインでの栄養指導に抵抗がある方もいたため、予定していたよりも栄養指導の件数が減ってしまった。

 

オンライン面談は便利な方法でもある一方、オンライン面談の導入作業やその使用に慣れるまでは対面よりも手間がかかってしまうようです。

 

利用者・患者の減少

利用者の減少に伴う食数の変化の声も多くありました。

実際のアンケートからは、

知的障害者の入所施設で働いておりますが、通所者の変動が大きく食材のロスが多く発生しました

登園する園児が減り、喫食数が減った

といった声や、

その他にも

「調剤薬局でパートをしています。患者さまが激減しました。」

「休業にはならなかったが利用者数が減った」

「社員食堂の利用者数の減少」

「来客数の激減。」

「給食がなくなってしまったので仕事もない状態でした。」

といったコメントがありました。

様々な業種で、利用者の減少による影響があるようです。

 

施設の休業、学校の休校

利用者数の減少のみならず、施設自体が休業となってしまうことも。

実際のアンケートからは、

勤務先の小学校が休校になったので仕事がありませんでした。

事業所内の食堂が閉鎖となってしまった。

学校給食の献立の仕事がなくなった

職場が一時休業となり、栄養指導が5月はほとんどできませんでした。

委託給食会社で社食をしているので、相手会社の休業や出勤人数の調整等で売上赤字になりました。

といったコメントがありました。

 

教室・イベントの中止

糖尿病教室や減塩教室が中止になった
在宅勤務になった。セミナーやイベントが実施できなくなった。
保健センターで母子栄養事業のお手伝いをしていますが、ことごとく事業が2月から6月まで中止になりました。
イベントや健診がなくなり手が空いた栄養士と保健師は電話相談業務に従事しています。
セミナー中止になりました。

 

また、こういった声もありました。

7月になりようやく延期していたイベント等の予定を決め始め、それぞれの専門職の本来業務が戻ってきています。

6~7月から徐々に仕事が元に戻ってきた方もおられるようです。

 

教育関連への影響

専門学校の非常勤講師をしていますが、授業がリモートになりました。」
6月下旬からは通常授業になりました。」

 

対策の手間など負担の増加

調理場、施設食堂付近のアルコール設置数の増加
密集防止で施設内居室配膳の時間と手間が掛かる
衛生管理がいつも以上に厳しくなり、記録事項・報告事項が増えて忙しくなった。
食材の扱いについても最少人数に限ったり保管場所を見直したり仕組みの再構築にも大変苦労しました
感染予防対策でアクリル板やビニールシート設置やフェイスシールドの着用等職場環境、作業環境が大きく変化しました。

 

 

研究関連

臨床研究に携わっておりますが、病院が患者を呼ばないこともありコロナが落ち着くまで研究がストップしてます。

 

その他

企業に訪問する形の面談の仕事が減った
会社から人件費削減、残業禁止の厳重注意。
売上激減。
保健所の非常勤管理栄養士のため、かなり影響がありました。

 

また、

患者様の変化として、

運動不足で体重が増える方、逆に接待や過度な残業がなくなって健康的になる方も多かった

 

材料費の高騰・食品調達の難航

材料費が高騰して、物価が高いので、計画的に毎日仕入れるよりも束で冷凍保存できる量を野菜、果物、肉魚購入するようになった。 自粛生活に対応して、計画的に配達するのが出来くなるかもしれないから。また、納品業者が休みになったり、食材の調達にも大変苦労しました

 

 

 

アンケートから、管理栄養士の業務に対するコロナウイルス感染拡大の影響の一部を知ることができました。

今後も調査を続けていきたいと思います。


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