肝疾患と栄養管理

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肝疾患と栄養管理の概要
<脂肪肝>
基本は、「食事療法と運動療法」
アルコール性脂肪肝の場合は、「アルコール摂取制限」
<急性肝炎>
「低脂質で消化の良い炭水化物中心の食事」
・エネルギー:急性期では20~25kcal/kg,回復期及び慢性肝炎では30~35kcal/kgとする。
・タンパク質:1.0~1.2g/kg
・ビタミンやミネラルは目安量か推奨量とする。
・油脂の摂りすぎに注意する。
<肝硬変:代償期>
「急性肝炎回復期や慢性肝炎の場合に準じた栄養管理。」
・エネルギー30~35kcal/kg
・タンパク質:1.2~1.3g/kg
・食塩:7~8g/日
<肝硬変:非代償期>
「肝性脳症や腹水、低Na血症に対応した栄養管理と夜食の導入」
・エネルギー25~30kcal
・タンパク質:0.6~1.0g/kg
・BCAA補給
・食塩:3~7g/日(腹水がみられる場合は2~5g/日)
・夜食(LES)の導入(一日のタンパク質摂取量の20%程度)
・硬いものや、骨の多い魚は避ける。
<慢性C型肝炎>
「バランスのとれた食事によって栄養状態の改善を図る」
・エネルギー:回復期30~35kcal/kg
・タンパク質:1.0~1.2g/kg
・その他:鉄制限食(6mg/day)を用いることもある。


~もっと詳しく~

<脂肪肝>

肝臓の5%以上を脂肪が占めている状態、又は肝細胞の3分の1が脂肪化した状態をいう。原因は、主に過食やアルコールの過剰摂取である。症状は無いことが多い。
・クワシオルコルと脂肪肝
 発展途上国では低栄養によるタンパク質不足で脂肪肝を発症することもある。
※NAFLD(非アルコール性脂肪性肝炎)
脂肪肝のうち過剰な飲酒歴のないもの。
※NASH
NAFLDのうち、肝臓に炎症や線維化がみられるもの。(原因が肝炎ウイルスの場合は別)

<急性肝炎>

急性肝炎の原因は主に肝炎ウイルスである。
肝炎ウイルスの種類によって、A型、B型、C型、D型、E型、G型に分けられる。
(1)A型肝炎…経口感染による。慢性化はしない。
(2)B型肝炎…血液感染や母子感染による。成人ではまれに慢性化する。
(3)C型肝炎…血液感染や母子感染による。半分くらいが慢性化する。肝硬変や肝がんへの移行が多かったが、現在は薬が開発され、比較的治りやすくなっている。
(4)D型肝炎…血液感染や母子感染による。B型肝炎を併発すると慢性化することが多い。
(5)E型肝炎…経口感染による。慢性化はしない。
(6)G型肝炎…血液感染や母子感染による。C型肝炎を併発で慢性化することが多い。
急性肝炎の症状としては全身倦怠感や横断、悪心・嘔吐、発熱などがみられる。

<肝硬変-代償期・非代償期>

肝硬変とは、慢性的、び漫性の肝障害の終末的状態で、肝臓の機能低下による門脈圧亢進症状がみられるのが特徴である。
代償期の症状及び所見は全身倦怠感や食欲不振、クモ状血管腫、女性化乳房、メデューサの頭など。
非代償期では、腹水、黄疸、浮腫、食道静脈瘤や出血傾向などの症状がみられる。また、更に進行すると羽ばたき振戦や肝性脳症がみられる。
栄養管理は、分岐鎖アミノ酸の減少やフィッシャー比の低下、高アンモニア血症、耐糖能異常などの有無を十分に考慮したうえで行う。

<慢性肝炎>

慢性肝炎は、わが国では特にウイルス性のものをいい、肝機能検査値の異常とウイルス感染がが6か月以上持続している状態である。そのほとんどをB型とC型肝炎が占める。
症状は全身倦怠感や食欲不振、易疲労感など様々であるが、比較的気づきにくい。クモ状血管腫や手掌紅斑、黄疸ががみられることがある。


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