(1)特定健康診査の実施率――――アウトプット評価
(2)特定保健指導の実施率――――アウトプット評価
(3)腹囲が基準値以上の者の割合―アウトカム評価
〇(4)糖尿病有病者の割合―――――アウトカム評価
(5)生活習慣病関連の医療費―――アウトカム評価
公衆栄養プログラムの評価について
*評価は、一般的に、ストラクチャー(構造)、プロセス(過程)、アウトカム(結果)の観点から行う。
健診・保健指導の最終的な評価はアウトカム(結果)で評価されることになるが、結果のみでは問題点が明らかにできず、改善方策が見出せない場合が多い。
そこで、結果に至る“過程”を評価し、事業の基盤である“構造”について評価することが必要となる。
また、最終目標のアウトカム(結果)評価は数値であるため、データを採るためには数年間かかることから、アウトプット(事業実施量)の観点から評価を行うこともある。
このような観点から評価を行うが、それぞれの評価を行うためには、評価指標、評価手段、評価時期、評価基準について、明確にしておくことが必要である。
①ストラクチャー(構造)評価
ストラクチャー(構造)は、保健事業を実施するための仕組みや体制を評価するものである。
具体的な評価指標としては、保健指導に従事する職員の体制(職種・職員数・職員の資質等)、保健指導の実施に係る予算、施設・設備の状況、他機関との連携体制、社会資源の活用状況などがある。
②プロセス(過程)評価
プロセス(過程)評価は、事業の目的や目標の達成に向けた過程(手順)や活動状況を評価するものである。
具体的な評価指標としては、保健指導の実施過程、すなわち情報収集、アセスメント、問題の分析、目標の設定、指導手段(コミュニケーション、教材を含む)、保健指導実施者の態度、記録状況、対象者の満足度などがある。
③アウトプット(事業実施量)評価
目的・目標の達成のために行われる事業の結果に対する評価である。
評価指標としては、健診受診率、保健指導実施率、保健指導の継続率などがある。
④アウトカム(結果)評価
アウトカム(結果)評価は、事業の目的・目標の達成度、また、成果の数値目標に対する評価である。
具体的な評価指標としては、肥満度や血液検査などの健診結果の変化、糖尿病等の生活習慣病の有病者・予備群、死亡率、要介護率、医療費の変化などがある。また、職域では休業日数、長期休業率などがある。
参考:厚生労働省:標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326-10a-108.pdf
閲覧日2016年4月23日