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~臨床医学の基礎知識~
血液疾患及び貧血
血液疾患及び貧血
1.貧血の定義
2.貧血の代表疾患と分類
3.悪性貧血について
1.貧血の定義と正常値
貧血とは赤血球あるいはヘモグロビン量の減少した状態をいう。
※ヘモグロビン:男性13g/dL未満、女性12g/dL未満で貧血とする。(WHO定義による)
2.貧血の代表疾患の分類
3.悪性貧血の原因と症状、診断、治療
悪性貧血は巨赤芽球性貧血とも呼ばれる。
悪性貧血は、ビタミンB12の欠乏によって引き起こされる貧血である。ビタミンB12の欠乏を招く主な要因は抗内因子抗体による自己免疫や胃の全摘出手術などである。ビタミンB12は胃の壁細胞から分泌されて内因子と結合して回腸で吸収されるため、胃の全摘手術を行った患者ではビタミンB12が欠乏する。
悪性貧血の症状は一般的な貧血の症状に加えて胃の切除に伴う消化器症状、ハンター舌炎、歩行障害や感覚鈍麻などの神経障害などである。
上記のような症状がみられる場合、悪性貧血を疑う。悪性貧血の診断は、抗内因子抗体や後壁細胞抗体による内因子の低下をシリング試験によって調べる。
また、ビタミンB12の低下や葉酸の低下も悪性貧血と診断する際に重要な所見である。
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