(1) 誤り:激しい運動は、代謝性アシドーシスの原因である。
運動をするとピルビン酸から乳酸が産生され、生体内のpHが低下して酸性に傾くため、代謝性アシドーシスになる。
(2) 誤り:尿毒症は、代謝性アシドーシスの原因である。
尿毒症とは、腎不全により老廃物が排泄されず、血中に蓄積する病気である。腎臓では酸の排泄もしており、腎不全で酸が排泄されず蓄積すると、代謝性アシドーシスになる。
(3) 誤り:過呼吸(過換気)は、呼吸性アルカローシスの原因である。
生体内では、HCO3-+H+ ↔ H2O+CO2の平衡状態になっている。過呼吸ではCO2排出量が増加し、H+が減少(pHが上昇)してアルカリ性に傾くため、呼吸性アルカローシスになる。
〇(4) 正しい
激しい嘔吐では、酸性の胃液が失われるため、生体内がアルカリ性に傾き、代謝性アルカローシスになる。
(5) 誤り:飢餓は、代謝性アシドーシスの原因である。
飢餓状態になると中性脂肪の分解が促進され、糖に代わるエネルギーとして酸性のケトン体が肝臓で作られる。ケトン体が蓄積して代謝性アシドーシス(ケトアシドーシス)になる。