第19回:管理栄養士国家試験解答

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1 栄養指導におけるカウンセリングに関する記述である。誤っているのはどれか。
(1)表情や身振りで示される非言語的表現を理解することが重要とされる。
(2)対象者の話を繰り返したり、相づちを打つなど、非指示的態度が重要とされる。
(3)対象者の話を聞きながら、相手の感情を共感的に理解することが重要とされる。
(4)栄養学の専門的な知識の伝達を優先することが重要とされる。
(5)対象者との間に信頼関係を築くことが重要とされる。
 
2 身体症候の判定に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)貧血は、手掌の色調で判定する。
(2)毛孔性角化症は、口角部の炎症の有無で判定する。
(3)下腿の浮腫は、下腿前面の脛骨部を圧し、陥没の存在の有無で判定する。
(4)自覚症状は、身体症侯の判定には用いない。
(5)疲労度は、ロールシャッハテストにより判定する。
 
3 食事記録法の実施に関する記述である。最も適切なものはどれか。
(1)調査前日の1日の食事内容を思い出してもらい、調査員が記録する。
(2)フードモデルを使って平均的な食事内容を聞き取り、調査員が記録する。
(3)調査当日に摂取した飲食物の種類と量をすべて、本人に記録してもらう。
(4)好きな飲食物と嫌いな飲食物を、本人に記録してもらう。
(5)日常的によく摂取している飲食物を、本人に記録してもらう。

4 下図の●は、35歳男性Aの健康診断時の身体計測値を示している。図の実線は男性の年齢階級別測定植の50パーセンタイル値、上下の点線はそれぞれ95パーセンタイル値と5パーセンタイル値である。なお、A氏は心身に特段の異常はなく、机上業務を続けている。身体測定値から判断した指導方針の目標として最も適切なものの組合せはどれか。
 
a 体重を減らす。           b 体内水分量を増やす。 
c 体脂肪を減らす。          d 筋肉を増やす。
(1)aとb  (2)aとc  (3)aとd  (4)bとc  (5)cとd
 
5 28歳女性、身長:155cm、体重:45kg、BMI:18.8。3日間の食事内容と生活活動を調べた結果、平均1日当たりのエネルギー摂取量は消費量の7割程度、たんぱく質エネルギー比率:20%、脂肪エネルギー比率:30%、炭水化物エネルギー比率:50%であった。なお、最近体重の減少がみられ、疲労感を訴えている。食事に関して、最も適切な栄養指導はどれか。
(1)エネルギー摂取量をこのまま維持する。
(2)脂肪の摂取量を減らす。
(3)たんぱく質の摂取量を減らす。
(4)脂肪の摂取量を増やす。
(5)炭水化物の摂取量を増やす。
 
6 健康増進のための運動指導に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)運動強度は、最大酸素摂取量の80%以上が適している。
(2)運動の持続時間は、30分以上必要である。
(3)運動の頻度は、1週間に1~2回を限度とする。
(4)立位での運動により、骨密度の低下防止が期待できる。
(5)軽レジスタンス運動は、健康増進の目的には不適切である。
 
7 鉄欠乏性貧血のリスクが最も高い者は、次のうちどれか。
(1)閉経後の女性
(2)独居の高齢女性
(3)1か月乳児に母乳を授乳している女性
(4)過多月経の14歳女子
(5)調整粉乳を摂取している10か月乳児
 
8 クローン病の栄養指導に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)肥満者に好発するので摂取エネルギーの制限を指導する。
(2)再発を防止するために、n-6系脂肪酸を含む食品を多く摂取するように指導する。
(3)経腸栄養剤は利用しないように指導する。
(4)低残渣食になるように指導する。
(5)低たんぱく質食になるように指導する。
 
9 脂肪肝の栄養指導に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)コレステロールの摂取を制限する。
(2)低栄養性脂肪肝では、たんぱく質を多くとるように指導する。
(3)過栄養性脂肪肝では、運動を制限する。
(4)過栄養性脂肪肝では、食物繊維を制限する。
(5)酒類は制限するが蒸留酒ならよい。
 
10 腎疾患の栄養指導に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)腎疾患では、たんぱく質を多くとるように指導する。
(2)腎疾患では、摂取エネルギーが不足しないように指導する。
(3)腎不全では、脂肪を制限するように指導する。
(4)腎不全では、野菜や果物を多くとるように指導する。
(5)腎不全では、リンを多くとるように指導する。
 
11 食物アレルギーに関する記述である。正しいのはどれか。
(1)原因となる食品は、たんぱく質を多く含む食品に限定されている。
(2)対策の原則は原因となる食品を、食事より除去することである。
(3)原因となる食品は、長期にわたり厳重に制限する。
(4)症状は消化器系に限定される。
(5)あく抜き処理により食品の抗原性は強くなる。
 
12 小児疾患と食事療法の組合わせである。正しいのはどれか。
(1)小児慢性腎炎 —————————  たんぱく質制限食
(2)乳児下痢症  —————————  水分制限
(3)小児肥満  ——————————  たんぱく質制限食
(4)小児ネフローゼ症侯群 —————  低脂肪食
(5)小児糖尿病  —————————  高たんぱく質食
 
13 学校給食及び学校給食法に示されている目標に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)すべての小学校に学校栄養職員の配置が義務づけられている。
(2)学校栄養職員は、教員の一人として位置づけられている。
(3)学校給食法によると学校給食の目標の1つは、食料の生産、配分、消費について理解することである。
(4)学校給食法によると学校給食の目標の1つは、日本の食文化を学ぶことである。
(5)学校給食は、栄養指導の教材にはならない。
 
 
15 胃・十二指腸潰瘍に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)わが国では胃潰瘍による死亡率が増加している。
(2)十二指腸潰瘍では、食後に心窩部痛を示す。
(3)プロスタグランジンは攻撃因子である。
(4)合併症として、出血、穿孔、幽門狭窄がある。
(5)止血を確認すれば常食をとらせて良い。
 
16 胆石症・胆のう炎に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)胆石症は、不飽和脂肪酸の過剰摂取が誘因となる。
(2)胆石症の急性期には、経静脈的栄養補給を行う。
(3)胆石症の回復期・間欠期には、たんぱく質を主とした食事とする。
(4)胆のう炎では、C反応性たんぱく質(CRP)は陰性である。
(5)急性胆のう炎では、胃潰瘍が合併する。
 
17 56歳男性、自営業、身長:174cm、体重:73kg、BMI:24.2、10年前に肝硬変と診断された。最近、浮腫が出現し、食欲が低下してきた。血清総コレステロール:98mg/dL、総ビリルビン:2.3mg/dL、γ-GTP:172IU/L、AST(GOT):63IU/L、ALT(GPT):56IU/L、アルブミン:2.8g/dL、アンモニア:250mg/dL、であった。適切な栄養指導はどれか。
(1)アルコールで食欲増進をはかる。
(2)1日の食塩摂取量は、6~7gとする。
(3)1日のたんぱく質摂取量は、90gとする。
(4)1日のエネルギー摂取量は、1500kcalとする。
(5)脂肪エネルギー比率は30~35%とする。
 
18 55歳男性、バスの運転手、昼間の吸気を訴えて受珍した。身長:165cm、体重:80kg、ウエスト周囲径:100cm、ウエスト・ヒップ比:1.2、空腹時血清AST:50IU/L、ALT:120IU/L、トリグリセリド:200mg/dL、血圧:170/110mmHg、であった。予想される患者の所見で適切なのはどれか。
(1)血中CO2濃度の低下。
(2)甲状腺機能の亢進。
(3)肝臓の組織検査を行うと、肝硬変の所見がみられる。
(4)インスリン抵抗性。
(5)ヘモグロビンの低値。
 
19 問18の事例について、推察される患者の病態で正しいのはどれか。
(1)皮下脂肪型肥満
(2)内臓脂肪型肥満
(3)マラスムス
(4)ウェルニッケ-コルサコフ症候群
(5)粘液水腫
 
20 クレチン症に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)血中甲状腺刺激ホルモン(TSH)濃度は増加する。
(2)血中T3、T4濃度は増加する。
(3)血中コレステロール濃度は低下する。
(4)基礎代謝量は増加する。
(5)運動神経発達は正常である。
 
21 2型糖尿病と比較した場合の1型糖尿病の特徴に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)肥満が誘因である。
(2)運動などによるインスリン感受性の改善が発症の予防に役立つ。
(3)発症の初期には高インスリン血症がみられる。
(4)自己免疫や感染症は発症に関与していない。
(5)発症の初期から急激なケトアシドーシスを起こすことが多い。
 
22 55歳男性、管理職、検診を受けた結果である。身長:175cm、体重:80kg、AST:27IU/L、 ALT:34IU/L、空腹時血糖:105mg/dL、血清総コレステロール:202mg/dL、トリグリセリド:140mg/dL、HDLコレステロール:58mg/dL、血圧:158/96mmHg、であった。自覚症状はなく、運動習慣はない。適切な栄養管理はどれか。
(1)1日のエネルギー量2400kcal、食塩10g未満とする。
(2)1日のエネルギー量2000kcal、食塩10g未満、コレステロール量300mg以下とする。
(3)1日のエネルギー量1600kcal、食塩10g未満とする。
(4)1日のエネルギー量2400kcal、食塩6g未満、コレステロール量300mg以下とする。
(5)1日のエネルギー量2000kcal、食塩6g未満とする。
 
23 60歳男性、事務職、身長:165cm、体重:50kg、倦怠感のため外来を受診した。血中尿素窒素(BUN):30mg/dL、クレアチニン:1.5mg/dL、クレアチニンクリアランス(Ccr):40mL/分、血圧:160/98mmHg、であった。目標とするエネルギー量の算出法として、正しいのはどれか。
(1)現体重kg当たり、20~25kcalとする。
(2)現体重kg当たり、30~35kcalとする。
(3)標準体重kg当たり、20~25kcalとする。
(4)標準体重kg当たり、30~35kcalとする。
(5)ハリス・ベネディクトの式を用いて算出する。
 
24 問23の事例について、適切な栄養管理はどれか。
(1)1日のたんぱく質90g、食塩5~7gとする。
(2)   〃    70g、 〃 8~10gとする。
(3)   〃    70g、 〃 5~7gとする。
(4)   〃    40g、 〃 8~10gとする。
(5)   〃    40g、 〃 5~7gとする。
 
25 貧血についての記述である。正しいのはどれか。
(1)葉酸欠乏性貧血では、小球性低色素性貧血を示す。
(2)エリスロポエチンは、肝臓で合成される。
(3)大球性高色素性貧血では、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)は低値を示す。
(4)胃全摘手術患者では、再生不良性貧血が見られる。
(5)鉄欠乏性貧血では、鉄剤の服用は貯蔵鉄が充足されるまで継続する。
 
26 アレルギー疾患に関する組合せである。正しいのほどれか。
(1)食品の加熱処理 ———————– アレルゲン活性の増加
(2)アレルゲンの少量投与 ————– 減感作療法
(3)RAST法  —————————– IgG抗体の測定
(4)アトピー性皮膚炎  —————– Ⅱ型アレルギー
(5)アナフィラキシーショック ——– Ⅲ型アレルギー
 
27 骨のリモデリング及び骨粗しょう症についての記述である。正しいのはどれか。
(1)エストロゲンは骨吸収を促進する。
(2)カルシトニンは骨吸収を促進する。
(3)パラトルモンは骨吸収を抑制する。
(4)骨粗しょう症は腰椎骨塩量によって診断される。
(5)運動は骨形成を抑制する。
 
28 70歳男性、無職、身長:162cm、体重:52kg、3か月前は58kgで、急に体重が減少した。倦怠感、食欲不振が出現し、その後畑仕事の帰りに2回激しい嘔吐をしたため、消化器外科を受診した。胃内視鏡検査にて胃癌と診断され幽門部が完全に閉塞していた。ヘモグロビン:7.8g/dL、血中アルブミン:3.0g/dL、総コレステロール:114mg/dL、基礎代謝量:1150kcal/日、であった。術前の栄養補給法として適切なものはどれか。
(1)全粥食程度の軟菜食とする。
(2)五分粥食程度の軟菜食とする。
(3)五分粥食と末梢静脈からの輪液を併用する。
(4)中心静脈からの高カロリー輸液とする。
(5)経鼻チューブを挿入して、濃厚流動食を注入する。
 
29 問28の事例における、術前の栄養状態改善に必要な1日当たりの栄養量である。適切なものはどれか。
(1)エネルギー1200~1400kcal、たんぱく質40~50g。
(2)  〃  1200~1400kcal、  〃   60~70g。
(3)  〃  1400~1600kcal、  〃  40~50g。
(4)  〃  1600~1800kcal、  〃  40~50g。
(5)  〃  1600~1800kcal、  〃  60~70g。
 
30 A町で、40・50歳代女性の多くが、がんや感染症の予防のためになると思い、ビタミンのサプリメントを飲むようになった。最近、5人の女性に毛髪の脱落、骨の痛み、口唇の乾燥や亀裂などの症状が現われてきた。これらの症状は、次のビタミンのうちでどれによる過剰摂取と考えられるか。
(1)ビタミンA
(2)ビタミンE
(3)ビタミンC
(4)ビタミンD
(5)ビタミンK
 
31 2002年の1年間における、A市の乳がん新罹患者は、女性の人口10万対35、B市のそれは女性の人口10万対90であった。次の解釈のうち最も適切なのはどれか。
(1)A市の女性は、B市の女性よりも母乳で育てた子供の割合が多い。
(2)A市の女性は、B市の女性よりも喫煙率が高い。
(3)A市の女性は、B市の女性よりも乳房撮影(マンモグラフイー)などによる乳がん検診の受診率が高い。
(4)A市の女性は、B市の女性よりも年齢が若い。
(5)A市の医療機関における乳がん治療成績は、B市よりも良好である。
 
32 心筋梗塞に罹患した男性(50~64歳)200名を対象とし、インフォームドコンセント(informed consent)を取った後、無作為に2群に分け、1群にはn-3系脂肪酸を、他の1群には飽和脂肪酸を摂取してもらった。その後、l年間に心筋梗塞を再発した者または死亡した者は、n-3系脂肪酸摂取群では30名、飽和脂肪酸摂取群では60名であった。なお、この研究は二重盲検法(double-blind test)であった。この研究では、研究開始時の特性が両群間でほぼ一致した。特性が両群間でほぼ一致した理由として正しいのはどれか。
(1)インフォームドコンセントの採用
(2)無作為化配置の採用
(3)対照群の採用
(4)介入群の採用
(5)二重盲検法の採用
 
33 食料需給表に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)WHOの作成手引に基づいて作成されている。
(2)2年に1回作成されている。
(3)純食料には輸入食品を含めていない。
(4)供給栄養量は国民栄養調査による摂取栄養量の平均値と等しい。
(5)国際比較が可能である。
 
34 国民栄養調査における平均1人1日当たりの栄養素等摂取の動向に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a エネルギー摂取量は、昭和50年頃まで増加したが、その後は減少傾向にある。
 b 穀類エネルギー比率は、昭和50年代には50%を上回っていたが、平成14年には30%まで低下した。
 c 脂質摂取量は、昭和50年以降、毎年増加している。
 d 平成8年以降の食塩摂取量は、減少傾向にある。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd  (4)bとc (5)cとd
 
35 平成12年に策定された食生活指針の10大項目の記述である。誤っているのはどれか。
(1)食料の無駄や廃棄を少なくすることを勧めている。
(2)ごはんなどの穀類をしっかり摂取することを勧めている。
(4)1日30食品を使う食事を勧めている。
(5)食塩、脂肪を控えた食事を勧めている。
 
36 栄養表示基準制度についての記述である。正しいのはどれか。
(1)食品に含まれる栄養成分の働きを表示することができる。
(2)食品衛生法に基づいている。
(3)表示には厚生労働大臣の許可を必要とする。
(4)エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムの含有量を表示する。
(5)栄養成分の量が正しいことを示す認証マークを表示しなければならない。
 
37 食生活改善を推進する地区組織の育成に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 行政機関や専門家が一般住民の中から適切な人物を選び組織化する。
 b 住民の自発的な参加が必要であり、組織への加入を強制してはならない。
 c 組織の構成員同士は平等であるか、リーダーは必要である。
 d 既存の組織団体とは別に、新たな団体を組織する必要がある。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd  〈4)bとc (5)cとd
 
38 A町において肥満者を対象とした栄養教育を実施することになった。この際、栄養教育の実施者として、最も適切なものはどれか。
(1)保健所保健師
(2)保健所栄養士
(3)A町長
(4)A町の食生活改善に関するボランティアリーダー
(5)A町栄養士
 
39 健康増進法に規定されている事項についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)健康増進に対する国民の責務
(2)都道府県健康増進計画の策定
(3)市町村栄養士による専門的な栄養指導
(4)特別用途食品の検査及び収去
(5)受動喫煙の防止
 
40 栄養士法に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 管理栄養士国家試験に合格した者は、厚生労働省に備える管理栄養士名簿に登録されて、管理栄養士免許を受けることができる。
 b 管理栄養士が管理栄養士免許証を破り、汚し又は失ったときは、所在地の都道府県知事が再交付を行う。
 c 管理栄養士は、傷病者に対する療養のため必要な栄養指導を行うに当っては、医師の指導を受けなくてもよい。
 d 管理栄養士でなければ、管理栄養士又はこれに類似する名称を用いて栄養指導等の業務を行ってはならない。
 (1)aとb (2〉 aとc (3)aとd (4) bとc (5) cとd
 
41 学校給食についての記述である。正しいのはどれか。
(1)学校給食法は昭和20年に制定された。  
(2)学校給食は、小学校、中学校等義務教育諸学校の児童・生徒に対して実施される。
(3)学校給食の給与栄養量は、厚生労働省が示している。
(4)給食の対象となる児童・生徒数が1000名を超えるときは、管理栄養士の配置が義務づけられている。
(5)平成14年5月現在の完全給食の実施率は、小学校では約70%である。
 
42 個人レベルで習慣的な食事摂取状況を評価するための食事調査法である。最も適切なのはどれか。
(1)1日の秤量食事記録法
(2)1日の陰膳法
(3)24時間思い出し法
(4)1回分のマーケットバスケット法
(5)食物摂取頻度調査法
 
43 健康増進法による特定給食施設における栄養管理についての記述である。正しいのはどれか。
(1)特定給食施設を設置した者は、その事業の開始の日から三月以内に、都道府県知事に届け出る。
(2)特定給食施設であって特別の栄養管理が必要なものとして厚生労働大臣が指定するものの設置者は、管理栄養士を置くように努めなくてはならない。
(3)厚生労働大臣は、特定給食施設の設置者に対し、必要な指導及び助言をすることができる。
(4)厚生労働大臣は、特定給食施設の設置者に対し、適切な栄養管理を行うように勧告することができる。
(5)都道府県知事は、必要があると認めるときは、特定給食施設の設置者に対し、その業務に関し報告をさせることができる。
 
44 組織を効果的に活用するための原則についての記述である。正しいのはどれか。
(1)ライン部門がスタッフ部門の命令に従う。
(2)1人の管理者が直接管理できる部下の人数は約50人である。
(3)責任と権限の原則は、組織のトップにのみ適用される。
(4)専門化の原則とは、専門的知識を有する者に責任を一任することである。
(5)権限委譲の原則とは、上司が日常反復的な問題や仕事を担当者に任せることである。
 
45 給食会社が食単価契約で全面委託を受けた社員食堂の運営に際し、損益分岐点を低くするための対策に関する記述である。最も適切なのはどれか。
(1)パートタイマーの採用を止める。
(2)販売価格を高く設定する。
(3)販売する食数を増やす。
(4)食材料の購入を合理化する。
(5)光熱水費にかかる固定費を削減する。
 
46 食品構成の作成手順に関する記述である。(   )に入る正しいものの組合せはどれか。ある施設の荷重平均栄養所要量は2100kalであった。たんぱく質エネルギー比率14%は(  a  )gに相当する。このうち、動物性たんぱく質比率を45%にすると約(  b  )gを動物性食品から摂取する。また、脂肪エネルギー比率を25%にすると、脂肪の量は約(  c  )gとなる。
     a         b        c
(1) 33 ———–  15 ———–   52
(2) 60 ———–  30 ———–  54
(3) 74 ———–  33 ———–  58
(4) 80 ———–  36 ———–  60
(5) 88 ———–  44 ———–  100
 
47 大量調理施設における加熱調理済み食品の保管に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)調理後提供まで50℃以上で保管する。
(2)冷却過程では、20~50℃に維持する時間を長くする。
(3)冷却過程では、表面温度を25℃以下に下げる。
(4)配送は、50℃以上の温度管理下で行う。
(5)調理後2時間以内の喫食が望ましい。
 
48 特定給食施設における栄養教育に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)カフェテリア方式は、栄養教育の教材には適さない。
(2)食事を提供する前に献立を喫食者に知らせる。
(3)メニューの栄養成分表示は、日本人に不足しがちな栄養素についてのみ行う。
(4)選択食では、個人に適した組合せを指示する。
(5)単一定食方式は、栄養教育の教材には適さない。
 
49 特定給食施設の作業管理に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)労働生産性を下げると、直接原価に占める人件費比率は下がる。
(2)作業計画は、時間管理のみに基づいて作成する。
(3)適正な調理作業員数の設定には、労働生産性が指標になる。
(4)付帯作業量の割合は、家庭の調理に比べて低い。
(5)調理作業管理は、施設規模の影響を受けない。
 
50 特定給食施設における、食材料の購入先を選定する際に最も優先すべき条件である。正しいのはどれか。
(1)安い価格で納入する。
(2)指定した日時より早く納入する。
(3)生鮮食品の在庫量が多い。
(4)全てコールドチェーンで納入する。
(5)店舗、従業員などの衛生管理が行き届いている。
 
51 特定給食施設の種類と特徴に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 学校給食では、文部科学省が全国的な平均的栄養所要量の基準を示している。
 b 委託による病院給食では、献立作成は病院側の栄養士が行わなければならない。
 c 事業所給食は、勤労者の健康の保持増進を目標の1つとしている。
 d 保育所給食のおやつは、栄養給与目標量の15%とする。
 (1)aとb  (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd
 
52 カッコ内に示したゆで効果を高めるための食材と加熱に用いる水の種類との組合せである。正しいのはどれか。
(1)たけのこ(あく除去)  ——————-  2%酢水
(2)じゃがいも(軟化)  ———————-  熱水
(3)こまつな(青く仕上げる) —————-  水(15℃から加熱をはじめる)
(4)れんこん(白く仕上げる) —————-  2%酢水
(5)カリフラワー(白く仕上げる) ———-  0.5%食塩水
 
53 味の相互作用についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
(1)甘いしるこに少量の食塩を加えると甘味が強まる ———-  相乗効果
(2)羊かんのあとにミカンを食べると酸味が強まる ————-  変調効果
(3)酢に砂糖を加えると酸味が弱まる  —————————-  抑制効果
(4)だし汁に食塩を少量加えるとうま味が強まる —————-  相乗効果
(5)コーヒーに砂糖を入れると苦味が弱まる  ——————–  対比効果
 
54 加熱調理における熱の伝わり方についての記述である。正しいのはどれか。
(1)オーブン加熱では、鉄板からの伝導のみで熱が伝わる。
(2)電子レンジ加熱では、食品中の水が対流して熱が伝わる。
(3)蒸し加熱では、水蒸気が対流して熱が伝わる。
(4)炒め加熱では、油の対流で熱が伝わる。
(5)直火焼きでは、空気の対流のみで熱が伝わる。
 
55 米の調理についての記述である。正しいのはどれか。
(1)全粥を炊くときの加水量は、米容量の約5倍である。
(2)炊き込みご飯には、米重量の1%の食塩を添加する。
(3)すし飯の酢の量は、飯重量の約20%である。
(4)炒め飯の油脂の量は、飯重量の約15%である。
(5)バターライスのスープストックの量は、米重量と同量である。
 
56 小麦粉の調理についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 小麦粉に約50%の水を加えてこねたものをドウという。
 b ドウは、ねかすことで伸展性が増す。
 c 砂糖の添加は、グルテンの形成を促進させる。
 d グルテンの形成は、低温で促進される。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd  (4)bとc (5)cとd
 
57 鍋の材質を熱伝導率の大きい順に並べたものである。正しいのはどれか。
(1)   銅   > ステンレス  > アルミニウム
(2)ステンレス  > アルミニウム >   銅
(3)アルミニウム >   銅    > ステンレス
(4)   銅   > アルミニウム > ステンレス
(5)ステンレス  >   銅    > アルミニウム
 
58 人口動態統計である。近年上昇傾向を示しているのはどれか。
(1)粗死亡率
(2)年齢調整死亡率
(3)新生児死亡率
(4)合計特殊出生率
(5)純再生産率
 
59 稀な疾患について疫学研究を実施する場合、適切な研究手法はどれか。
(1)無作為化比較試験
(2)コホート研究
(3)症例対照研究
(4)横断研究
(5)生物学的研究

 
60 衛生行政についての記述である。正しいのはどれか。
(1)保健所を設置できるのは都道府県のみである。
(2)保健所は精神保健に関する業務を行っている。
(3)保健所は住民に身近な利用頻度の高い保健サービスを提供している。
(4)市町村保健センターは医事・薬事に関する事項を取扱っている。
(5)市町村保健センター長は医師でなければならない。
 
61 「健やか親子21」に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1)21世紀におけるわが国の新しい母子保健の方向性を示した計画である。
(2)10歳代の自殺率減少は目標の1つである。
(3)母子保健の関係者が一体となって推進する国民運動計画である。
(4)少子化対策の具体的な実施計画である。
(5)この計画の対象となる期間は10年間となっている。
 
62 消化器がんとそのリスクを高める食事などの要因との関連に関する組合せである。正しいのはどれか。
(1)食道がん ——- アルコール
(2)胃がん ———- 野菜・果物
(3)結腸がん ——- 運 動
(4)肝臓がん ——- 飽和脂肪酸
(5)膵臓がん ——- 食物繊維
 
63 骨粗しょう症に関する記述である。誤っているのはどれか。 
(1)骨量が減少して骨の脆弱性が増す状態である。
(2)女性は男性よりも有病率が高い。
(3)大腿骨頚部骨折は寝たきりの原因となりやすい。
(4)手首の骨折の発生頻度は低い。
(5)老人保健法に基づく健康診査が実施されている。
 
64 老人保健事業に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 根拠法は地域保健法である。
b 市町村長が実施する。
c 費用の1/3は、国が負担する。
d 介護サービスの提供が行われている。
(1)aとb  (2)aとc  (3)aとd  (4)bとc (5)cとd
 
65 結核に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a わが国の新登録患者は高齢者に多い。
b 先進国の中でわが国の羅患率は低い。
c 定期外健康診断は都道府県知事が実施する。
d 国内では集団感染は起っていない。
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd
 
66 オゾン層破壊物質である。正しいのはどれか。
(1)ヘキサン
(2)プロパン
(3)フロン
(4)ベンゼン
(5)メタン
 
67 国産米に比較的多く含まれている有害金属である。正しいのはどれか。
(1)鉛
(2)ヒ 素
(3)水 銀
(4)六価クロム
(5)カドミウム
 
68 健康増進法についての記述である.正しいのはどれか。
(1)市町村には健康増進計画の策定が義務づけられている。
(2)受動喫煙防止の責務は市町村長に課せられている。
(3)管理栄養士の定義がされている。
(4)食事摂取基準の策定が定められている。
(5)国民健康・栄養調査はこの法律に基づいて行われる。
 
69 わが国の医療保険制度に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 社会保障制度の1つである。
 b 公費負担医療を含むものである。
 c 給付率は重症度により異なる。
 d 強制加入である。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4) bとc  (5)cとd
 
70 医療施設に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 介護老人保健施設は病状安定期の要介護者を対象とする。
 b 診療所は病床を設けることができない。
 c 特定機能病院は、特定疾患患者の治療を目的とする。
 d 地域医療支援病院は、紹介患者に対する医療設備や器具などの共同利用を行う。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd  (4)bとc (5)cとd
 
71 食物アレルギーに関する記述である。正しいのはどれか。
(1)非即時型アレルギー反応である。
(2)卵、牛乳、大豆は三大原因食品である。
(3)原因となる特定原材料は、表示しなければならない。
(4)羅患率は、成人より小児の方が高い。
(5)果物は、原因にならない。
 
72 油脂の変敗に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)酸価は、酸素の作用によって油脂から遊離したグリセリン酸によって上昇する。
(2)酸価は、酸を中和するのに必要な水酸化カリウム量で表わす。
(3)過酸化物価は、時間の経過に従って上昇しつづける。
(4)過酸化物価は、飽和脂肪酸の酸化に伴って上昇する。
(5)過酸化物価は、塩化カリウムを用いて測定する。
 
73 腸炎ビブリオによる食中毒に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)原因細菌は海水に常在する。
(2)原因細菌は耐熱性である。
(3)原因細菌はグラム陽性球菌である。
(4)致死率が高い。
(5)淡水産魚類が主な原因食品である。
 
74 細菌性食中毒に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)ぶどう球菌の毒素は100℃ 30分の加熱で分解される。
(2)潜伏期は感染型の方が毒素型より短い。
(3)カンピロバクターは低温菌である。
(4)ボツリヌス菌は嫌気性菌である。
(5)病原大腸菌は芽胞を形成する。
 
75 寄生虫とその関連食品の組合せである。正しいのはどれか。
(1)アニサキス —————– 海産魚
(2)トキソプラズマ ———– 鶏肉
(3)回虫 ————————– 淡水魚
(4)肝吸虫 ———————– 豚肉
(5)有棘顎口虫 —————– 野菜
 
76 食品の保蔵に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)食品の乾燥によって保蔵性が増すのは、結合水を奪うことによる。
(2)塩蔵によって保蔵性が増す理由の1つに、ナトリウムイオンの殺菌作用がある。
(3)糖蔵によって保蔵性が増すのは、漫透圧の低下による。
(4)粕漬けと総称されるものは、醤油粕に漬けたものである。
(5)燻煙による保存性の向上は、燻煙に含まれるフェノール類などの成分によるものである。
 
77 食品の照射に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)じゃがいもの発芽抑制にⅩ線照射が行われている。
(2)紫外線照射は微生物の遺伝子やたんぱく質合成系を不活化する。
(3)紫外線は透過カが強く、照射する食品が積み重っていても効果は変らない。
(4)マイクロ波の照射による発熱は食品の表面に限られている。
(5)赤外線照射では食品の温度は上昇しない。
 
78 冷蔵保存に関する記述である.正しいのはどれか。
(1)冷蔵庫の温度を5℃以下にすると、微生物は増殖できない。
(2)低温保存によって温度が10℃下がると野菜や果物の呼吸量は10分の1になる。
(3)バナナは冷蔵庫で保存すると劣化する。
(4)食肉は冷蔵保存の期間が長いほど熟成が進み、味がよくなる。
(5)冷蔵すれば食品中のリパーゼによる脂肪酸の遊離は起こらない。
 
79 飲用牛乳と乳製品に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)加工乳にはビタミンDが添加されている。
(2)ヨーグルトは牛乳や脱脂乳を乳酸菌で発酵させたものである。
(3)クリームは乳脂肪分のほかに安定剤が加えられている。
(4)ナチュラルチーズは原料乳、レンネット、乳酸、食塩を混合して作られる。
(5)アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの規格は、糖分の含有量で決められている。
 
80 食用油脂に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)焙煎ごま油は採油後、精製して使用される。
(2)溶けたマーガリンを冷蔵すれば、物性も風味ももとに戻る。
(3)植物油に含まれているトコフェロールの含有量は、精製しても変らない。
(4)粉末油脂はカゼインやでんぷんなどで油脂を被覆乾燥したものである。
(5)IPAやDHAは空気中で安定な脂肪酸である。
 
81  骨格系に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)頭蓋骨は軟骨膜から骨芽細胞が発達し、骨化したものである。
(2)骨端線は硬骨と軟骨との境界線である。
(3)骨単位は骨膜、緻密質、海綿質から構成されている。
(4)緻密質ではフォルクマン管を同心円状に骨層板が取り囲んでいる。
(5)骨組織は破骨細胞で壊され、骨芽細胞で作り直されている。
 
82 筋系についての記述である。正しいのはどれか。
(1)骨格筋には顕微鏡で横紋溝造が認められる。
(2)心筋は平滑筋から構成されている。
(3)平滑筋には筋原線維がない。
(4)消化管の蠕動運動を行うのは横紋筋である。
(5)内肛門括約筋は横紋筋であり、外肛門括約筋は平滑筋である。
 
83 心臓に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)左心房と左心室の間の房室弁を三尖弁と呼ぶ。
(2)左右2本の冠動脈はともに大動脈弓より分岐する。
(3〉心電図のP波は左右の心房筋の脱分極で生じる。
(4)刺激伝導系のヒス束は洞房結節と房室結節(田原の結節)の間に存在する。
 (5)心房性ナトリウム利尿ぺプチドは血圧を上昇させる。

84 血液に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)赤血球が骨髄で作られてからの寿命は約10か月である。
(2)エリスロポエチンは低酸素環境下で高値を示す。
(3)ABO式血液型でA型の人の血清中には抗A凝集素が存在する。
(4)プラスミンはフィブリノーゲンをフィブリンに変換する。
(5)血液に凝固防止剤を入れて遠心分離すると血清と血球に分かれる。
 
85 呼吸器系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)気管の後壁は硝子軟骨を欠いている。
(2)気管内層は扁平上皮からなる。
(3)残気量と死腔量は同程度である。
(4)肺の伸展・収縮を感知する呼吸反射はない。
(5)横隔膜は呼気時に収縮する。
 
86 腎臓の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)右腎臓の方が左腎臓より位置的に高い。
(2)腎小体のボーマン嚢はメサンギウム細胞から成り立っている。
(3)健常成人の糸球体では1日に約20Lの原尿が作られる。
(4)腎臓はビタミンDを活性型に変換する。
(5)アルドステロンはヘンレ係蹄に作用してナトリウムの再吸収を促進する。
 
87 ホルモンと標的臓器の組合せである。正しいのはどれか。
(1)バソプレッシン  ———————– 子宮
(2)アドレナリン(エピネフリン) —– 心臓
(3)プロラクチン —————————- 腎臓
(4)チロキシン ——————————- 胃
(5)パラトルモン —————————- 卵巣
 
88 中枢神経に関する組合せである。正しいのはどれか。
(1)運動野 ———————- 後頭葉
(2)体温調節中枢 ————- 視床下部
(3)顔面神経 ——————- 中脳
(4)呼吸中枢 ——————- 小脳
(5)味覚野 ———————- 黒質
 
89 視覚器に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)角膜には神経終末は存在しない。    
(2)虹彩に瞳孔散大筋が存在する。
(3)水晶体は栄養素を必要としない。
(4)毛様体に瞳孔括約筋が存在する。
(5)硝子体はレンズとして働く。
 
90 皮膚と体温に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)表皮には、毛細血管が存在する。
(2)皮膚の最表層は、重層移行上皮で構成されている。
(3)骨格筋と肝臓は、体熟を産生する。
(4)汗腺のうち、全身に分布するのはアポクリン腺(大汗腺)である。
(5)皮膚組織には、免疫能を有する細胞はない。
 
91 疾病と栄養素との関連についての記述である。正しいのはどれか。
(1)毛髪と爪の脆弱化と脱落はセレンの過剰摂取により生じる。
(2)夜盲症はビタミンCの欠乏により生じる。
(3)悪性貧血はビタミンB6の欠乏により生じる。
(4)血友病はビタミンAの過剰摂取により生じる。
(5)マラスムスは先天性たんぱく質代謝異常疾患である。
 
92 感染症に関する組合せである。正しいのはどれか。
(1)牛海綿状脳症 ———————- 細菌
(2)口腔内カンジダ症 —————- 真菌
(3)肺結核症 —————————- クラミジア
(4)後天性免疫不全症侯群 ———- リケッチア
(5)カリニ肺炎 ————————- ウィルス
 
93 萎縮・肥大とその具体例に関する組合せである。正しいのはどれか。
(1)思春期以降の胸腺の萎縮 ———- 代償性萎縮
(2)進行性筋ジストロフィー ———- 内分泌性萎縮
(3)前立腺肥大 —————————- 作業性肥大
(4)褥瘡  ———————————- 神経性肥大
(5)骨折固定時の骨格筋萎縮 ———- 無為(廃用)萎縮
 
94 濾出液と滲出液との比較についての記述である。正しいのはどれか。
(1)濾出液は混濁していることが多い。
(2)濾出液は炎症や悪性腫瘍に基づくことが多い。
(3)濾出液はたんぱく質含有量が低い。
(4)濾出液は多形核白血球、リンパ球などの細胞成分が多い。
(5)濾出液は線維素含有量が多い。
 
95 細胞・組織の障害についての記述である。正しいのはどれか。
(1)プログラムされた細胞死をアポトーシスという。
(2)心筋細胞は再生能カが強い。
(3)虚血は不可逆的状態である。
(4)脳梗塞では、乾酪壊死がみられる。
(5)萎縮性胃炎では、扁平上皮化生がみられる。
 
96 多糖のグリコシド結合による構造についての記述である。正しいのはどれか。
(1)セルロースはα(1→4)結合によってグルコースが重合したものである。
(2)グリコーゲンはβ(1→4)結合によってグルコースが重合したものである。
(3)アミロースはβ(1→6)結合によってグルコースが重合したものである。
(4)グリコーゲンの分岐はα(1→6)結合によるものである。
(5)アミロペクチンの分岐はα(1→4)結合によるものである。
 
97 たんぱく質の役割についての組合せである。正しいのはどれか。
(1)構造たんぱく質 ———- セルロプラスミン
(2)収縮たんぱく質 ———- コラーゲン
(3)輸送たんぱく質 ———- ヒストン
(4)調節たんぱく質 ———- ヘモグロビン
(5)酵素たんぱく質 ———- カテプシン
 
98 核酸とその関連物質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)DNAの二重らせん構造を保持する相補的塩基対は、配位結合によって形成されている。
(2)グアニンとシトシンは、相補的塩基対を形成する。
(3)mRNAを構成する塩基にはチミンが含まれる。
(4)tRNA(転移RNA)の化学構造中には、リン酸は含まない。
(5)各アミノ酸に対応するコドンは、それぞれ1種類である。
 
99 脂溶性ビタミンについての記述である。正しいのはどれか。
(1)脂溶性ビタミンは吸収された後、リンパ管中へは移行しない。
(2)ビタミンAの貯蔵臓器は肝臓である。
(3)ビタミンDは、抗酸化物質である。
(4)ビタミンEは、カルシウムの吸収を促進する。
(5)ビタミンKは、ロドプシンの構成成分である。
 
100 酵素に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)すべての酵素は、1つの基質に作用し、1つの生成物を産生する。
(2)基質分子の中で酵素の反応を受ける部位という。
(3)酵素は触媒する化学反応の活性化エネルギーを上昇させる。
(4)同一の酵素たんばく質が2種類の反応を触媒する場合、その酵素をアイソザイムという。
(5)キモトリプシノーゲンは、ベプチド鎖の部分的な切断により活性化される。
 
101 エネルギーの生成および酸化還元系に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)酸素分子は、ミトコンドリアの電子伝達系で電子供与体として働く。
(2)クエン酸回路(TCAサイクル)には、クレアチンリン酸を産生する過程がある。
(3)ミトコンドリアには、水素イオンの濃度勾配を利用してATPを合成する酵素が存在する。
(4)グルコース1分子の分解にともなうATPの産生量は、好気的条件下よりも嫌気的条件下の方が多い。
(5)乳酸脱水素酵素(LDH)は、ミトコンドリアの電子伝達系を構成する酵素の1つである。
 
102 グリコーゲン代謝についての記述である。正しいものはどれか。
(1)グリコーゲン合成酵素の反応では、UDP-グルコースからグルコース残基が供給される。
(2)グリコーゲの合成は、細胞内cAMP濃度の上昇によって促進される。
(3)グリコーゲンホスホリラーゼによる反応生成物はグルコースである。
(4)細胞内でのグリコーゲンの分解は、分岐部に達すると停止する。
(5)グルカゴンは筋肉細胞中のグリコーゲン分解を促進する。
 
103 ヒト体内での脂質代謝についての記述である。正しいのはどれか。
(1)脂肪酸の合成と分解は、同一の代謝経路が逆方向に進行することによって行なわれる。
(2)飽和脂肪酸から不飽和脂肪酸は合成されない。
(3)リノール酸はα-リノレン酸の前駆体である。
(4)コレステロールの合成経路では、すべての炭素がアセチルCoAから供給される。
(5)ホスファチジルコリンの合成経路におけるコリン残基供与体はアセチルコリンである。
 
104  アミノ酸に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)アルギニンは、尿素サイクルの中間体ではない。
(2)アラニンは、血液中から筋肉に取り込まれ、グルコースに変えられる。
(3)プロリンは、クレアチンの前駆体である。
(4)ヒドロキシプロリンのコドンは存在しない。
(5)グリシンは、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)の前駆体である。
 
105 ホルモンの作用に関する。記述である。正しいのはどれか。
(1)ノルアドレナリンには、血圧低下作用がある。
(2)オキシトシンには、射乳抑制作用がある。
(3)グルココルチコイドは、糖新生を抑制する。
(4)チロキシンは、基礎代謝を低下させる。
(5)レプチンには、食欲抑制作用がある。
 
106 生体膜の構造や機能に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)水溶性の情報伝達物質は、細胞膜に存在する受容体には結合しない。
(2)細胞膜には、Na+イオンを細胞外に能動輸送する酵素が存在する。
(3)分泌たんぱく質は、エンドサイトーシスによって細胞外に放出される。
(4)生体膜を構成する脂質には、不飽和脂肪酸は含まれない。
(5)生体膜の基本溝造は、トリアシルググリセロ一ルの二重層である。
 
107 免疫グロブリンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1)IgGは補体と結合し殺菌作用を促進する。
(2)IgAは胎盤を通過し新生児の免疫を担う。
(3)分泌型IgMは消化管の局所免疫を担う。
4)IgDは抗原の侵入によって即時型アレルギー反応を引き起こす。
(5)IgEは抗原に対する一次免疫応答において産生される。
 
108 消化管ホルモンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1)ガストリンは膵臓からの消化酵素の分泌を促進する。
(2)ガストリンは胆のうを収縮させる。
(3)コレシストキニンは胃酸の分泌を促進する。
(4)コレシストキニンはペプシノーゲンの分泌を促進する。
(5)セクレチンは膵臓からの炭酸水素イオンの分泌を促進する。
 
109 栄養素の慢性的過不足と疾患との関連に関する組み合わせである。正しいのはどれか。
(1)飽和脂肪酸 ———— 不足 ——– 高脂血症
(2)たんぱく質 ———— 過剰 ——– 肺気腫
(3)ヨウ素   ———— 不足 ——– 甲状腺腫
(4)カリウム  ———— 過剰 ——– 高血圧
(5)ナイアシン ———— 不足 ——– 骨粗しょう症
 
110 栄養状態の評価・判定に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)肩甲骨下部の皮下脂肪厚は、内臓脂肪型肥満の判定に有用である。
(2)DEXA法は骨密度測定法の1つである。
(3)血清のA/G比はたんぱく質栄養状態の判定には用いられない。
(4)ウエスト・ヒップ比は、皮下脂肪型肥満の判定に有用である。
(5)血漿プレアルブミン濃度は、静的アセスメントの指標の1つである。
 
111 栄養状態の評価・判定に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)尿中3-メチルヒスチジン排泄量は体脂肪量を反映する。
(2)ヘモグロビンA1cは測定前約1週間の平均血糖値を反映する。
(3)尿中クレアチニン排泄量は全身の筋肉量と相関する。
(4)血清アルブミンは血清たんぱく質の40%を占める。
(5)血清レチノール結合たんぱく質は長期間のたんぱく質栄養状態を示す。
 
112 栄養素の利用に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)トリプトファンは、体内でリボフラビンに変換される。
(2)グルコースの腸管からの吸収は、エネルギーを必要としない。
(3)窒素出納は、同時に摂取する食事のエネルギー量に影響されない。
(4)トリアシルグリセロールの消化・吸収には、胆汁酸塩が必要である。
(5)腸管からの亜鉛吸収は、フィチン酸によって促進される。
 
113 人体における水分とその分布に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)水分の占める割合は加齢に伴って増大する。
(2)女性は男性よりも水分の占める割合が多い。       
(3)水分は体重の約40%である。
(4)細胞内液は体重の約20%である。
(5)リンパ液は細胞外液に属する。
 
114 脂質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)VLDLは、食事由来の脂質を運搬するリポたんぱく質である。
(2)コレステロールは、体内のエネルギーの貯蔵として役立っている。
(3)中鎖脂肪酸は、主としてリンパ管経由で吸収される。
(4)炭素数20個のn-6系およびn-3系の多価不飽和脂肪酸は、エイコサノイド(イコサノイド)の前駆
である。
(5)スフィンゴミエリンは、神経組織には存在しない。
 
115 たんぱく質・アミノ酸に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)たんぱく質は脂肪よりも食事誘発性熱産生が低い。
(2)分岐鎖アミノ酸は肝臓で効率よくエネルギーに転換される。
(3)ストレスによりたんぱく質の必要量は減少する。
(4)米と大豆を同時に摂取すると、アミノ酸価は低下する。
(5)アミノ酸価には消化・吸収率が考慮されていない。
 
116 ビタミンに関する記述である。正しいのはどれか。
(1)ビタミンB1が欠乏するとペラグラになる。
(2)ビタミンB2は、生体内ではピリドキサールリン酸として作用する。
(3)葉酸が欠乏すると巨赤芽球性貧血になる。
(4)ビタミンCは、生体内ではメチルコバラミンとして作用する。
(5)ビタミンEは、生体膜の酸化を促進する。
 
117 鉄に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)潜在性鉄欠乏の状態では、血清フェリチン濃度の変化はみられない。
(2)貯蔵鉄が低下すると、ヘム鉄と非ヘム鉄の両方の吸収率が上昇する。
(3)日常食からの鉄の吸収率は、ヘム鉄と非ヘム鉄の間で差はない。
(4)ヘム鉄の吸収率は、ビタミンCの共存により低下する。
(5)非ヘム鉄の吸収率は、動物性たんぱく質の摂取により低下する。
 
118 食物繊維、糖関連物質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)食物繊推の大部分は小腸内で腸内細菌により嫌気的発酵をうける。
(2)糖アルコールは口腔内細菌によって利用される。
(3)難消化性オリゴ糖の過剰摂取では便秘が誘発される。
(4)日常摂取している食物繊維の大部分は難消化性のたんぱく質である。
(5)ペクチンは血清コレステロール濃度を低下させる。
 
119 エネルギー代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)動作強度(activity factor)とは各動作のエネルギー消費量が基礎代謝量の何倍であるかを示したものである。
(2)体重当たりの基礎代謝量は、女性に比べて男性のほうが低い。
(3)甲状腺機能が亢進すると基礎代謝量は減少する。
(4)低い身体活動レベル(生活活動強度)の時、基礎代謝量は全エネルギー消費量のうち約40%を占めている。
(5)基礎代謝量は安静時代謝量の約1.2倍である。
 
*120 幼児の栄養状態に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)体重(kg)÷身長(m)2×10をカウプ指数という。
(2)クワシオルコルはマラスムスに比べ、たんぱく質欠乏の徴候が著しい。
(3)周期性嘔吐症(自家中毒症)は血中アンモニアの増加によって生じる。
(5)幼児の肥満は良好な栄養状態の指標である。
 
121 母乳に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)乳汁の分泌は、エストロゲンによって促進される。
(2)母乳中の免疫物質は、主にIgGである。
(3)プロラクチンは下垂体前葉から分泌される。
(4)授乳期間の平均1日当たり泌乳量は約1.5Lである。
(5)母乳のエネルギーのうち脂肪由来のものは約20%である。
 
122 妊娠期の栄養指標の生理的な変化に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)体重増加が20kgを超える。
(2)基礎代謝量が減少する。
(3)血清トリアシルグリセロールが非妊娠時の1.5~2倍になる。
(4)血清アルブミン濃度が1/5~2/5に低下する。
(5)血中ヘモグロビン濃度が11mg/dl未満になる。

123 学童期・思春期の健康障害に関する記述である。1正しいものの組合せはどれか。
 a 学童期・思春期の肥満は、成人期の肥満に移行しやすい。
 b 神経性食欲不振症の原因は、消化管の炎症性病変である。
 c 思春期にみられる貧血の多くは、鉄欠乏性貧血である。
 d 起立性調節障害の原因は、ビタミンB12の欠乏である。 
 (1) aとb (2) aとc  3) aとd (4)bとc  (5) cとd
 
124 高齢者の栄養に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)身体活動レベルの低い高齢者では、低栄養の問題が起こりにくい。
(2)高齢者では、kg体重当たりのたんぱく質必要量が減少する。
(3)寝たきりで日光を浴びる機会の少ない高齢者では、ビタミンD必要量が減少する。
(4)萎縮性胃炎を持つ高齢者では、ビタミンB12の欠乏に注意すべきである。
(5)食事摂取量が減少した高齢者でも、水分不足が起こることは稀である。
 
125 呼吸商に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)呼吸商とは、酸素消費量に対する二酸化炭素産生量の比である。
(2)糖質が燃焼した時の呼吸商は、約0.7である。
(3)脂肪が燃焼した時の呼吸商は、約1.0である。
(4)たんぱく質が燃焼した時の呼吸商は、約0.9である。
(5)非たんぱく質呼吸商を求める場合には、排泄たんぱく質量を考慮しない。
 
126 寒冷環境に対する生体反応に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)アドレナリン(エピネフリン)の分泌が増加する。
(2)基礎代謝量が減少する。
(3)血圧が低下する。
(4)末梢血管が拡張する。
(5)副交感神経が興奮する。
 
127 35歳男性、事務職。学生時代柔道選手として全国大会に出場。会社の健康診断の結果は以下の通りであった。身長:180cm、体重:72kg、血圧:140/88mmHg、空腹時血糖:98mg/dL、へモグロビンA1c:6.2%、血清総コレステロール:200mg/dL、血清トリグリセリド:340mg/dl、AST:34IU/L、ALT:54IU/L、γ-GTP:184IU/L。次のうちで、この結果を招いたと推定される最大の理由として最も適切なものはどれか。
(1)コレステロールの摂取過剰。
(2)エネルギーの摂取過剰。
(3)食塩の摂取過剰。
(4)アルコールの摂取過剰。
(5)脂肪の摂取過剰。
 
128 集団の健康レベルを判定する指標に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 周産期死亡は妊娠満20週以前の自然死産を含む。
 b 合計特殊出生率により、将来人口の増減が予測できる。
 c 乳児死亡率はその地域の社会経済状態の指標となる。
 d 粗死亡率は年齢構成の異なる集団の比較に用いる。
 (1)aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
 
129 オタワ宣言のヘルスプロモーションに関する記述である。正しいのはどれか。
(1)健康を生きることの目的としている。
(2)個人の受動的な活動である。
(3)疾病予防から治療への方向転換を重視する。
(4)環境対策と対立する活動である。
(5)公共政策として実施される。
 
130 健康づくりにおける運動に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)息がはずむ程度の運動は不適切である。
(2)運動の頻度は健康増進効果に影響しない。
(3)高齢者に対しては、持久性運動と軽レジスタンス運動が推奨されている。
(4)「健康日本21」では、10年後の目標として男女とも500歩/日の増加が提示されている。
(5)国民栄養調査結果によると、中高年の運動習慣を有する者の割合は若年成人より低い。
 
131 「健康日本21」の基本的方針に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
 a 1次予防よりも2次予防に重点を置いた対策を推進する。
 b 健康寿命よりも平均寿命の延伸を重視する。
 c 壮年死亡の減少を図る。
 d 国民の主体的な健康づくりを支援する。
 (1) aとb (2) aとc (3)aとd  (4) bとc  (5) cとd
 
132 疾病のスクリーニング検査における偽陽牲に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)検査が陰性の者のうち、疾病を持つ者のことである。
(2)偽陽性率が高い検査は、特異度が低い。
(3)偽陽性率が低い検査は、敏感度が高い。
(4)偽陽性率が低い検査は、偽陰性率が高い。
(5)偽陽性者には、精密検査を行う必要はない。
 
133 五訂日本食品標準成分表に関する記述である。正しいのはどれか。
(1〉食品のエネルギー値は、全てアトウォーター係数を用いて算出されている。
(2)バター類の成分値は、食品群項目の「油脂類」に収載されている。
(3)みそ類の成分値は、食品群項目の「豆類」に収載されている。
(4)無機質の成分項目には、セレンが含まれている。
(5)レチノール当量は、β-カロテンの生物学的効力を2分の1として算出されている。
 
134 食品の水分に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)水分含量の高い食品ほど水分活性が高い。
(2)水分含量の高い食品ほど水蒸気圧が高い。
(3)水分活性が1.0より高い食品がある。
(4)水分活性が低くなるほど脂質の酸化が抑制される。
(5)細菌の増殖に必要な最低の水分活性は、カビの場合よりも高い。
 
135 酵素とその働きに関する組合せである。正しいのはどれか。
(1)キモシン(レンニン) —— チーズ
(2)ミロシナーゼ  ————— みかん缶詰の白濁防止
(3)インベルターゼ ————— 異性化糖の製造
(4)リポキシゲナーゼ ———— 酵素的褐変の促進
(5)セルラーゼ ——————— 麦芽糖の製造
 
136 無機質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)シュウ酸はカルシウムの吸収を促進する。
(2)カゼインホスホぺプチドはカルシウムの吸収を促進する。
(3)アルギン酸は塩素イオンでゲル化される。
(4)鉄イオンは油脂の酸化を抑制する。
(5)にがりの主成分はマンガンである。
 
137 甘味物質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)フルクトース溶液は、温度が上昇すると甘味が増す。
(2)ステビオシドは、甘草の根に含まれている。
(3)アスパルテームは、L-アスパラギン酸とL-トリプトファンが結合したものである。
(4)グリチルリチンは、みそ、しょうゆ以外の食品の甘味料として用いられる。
(5)サッカリンは、酸性で加熱すると分解して苦味を呈する。
 
138 味の相互作用に関する記述である。味の相殺現象(効果)によるものはどれか。
(1)酸味の強い果物にしょ糖を添加すると酸味、甘味、ともに弱く感じる。
(2)しょ糖に少量の食塩を加えると甘味が増す。
(3)グルタミン酸ナトリウムにイノシン酸ナトリウムを混合すると、それぞれ単独のときの旨味より強い味を感じる。
(4)濃い食塩水を飲んだ後、水を飲むと甘く感じられる。
(5)ミラクルフルーツを食べた直後に梅干を食べると甘味を感じる。
 
139 過酸化物価に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)油脂の酸化によって生成された遊離脂肪酸の量を示す値である。
(2)酸化によって生成されたアルデヒド、ケトンおよび有機酸の量を示す値である。
(3)脂肪酸の二重結合の数測定結果を示す値である。
(4)油脂の酸化により生成されたヒドロペルオキシドの量を示す値である。
(5)油脂の自動酸化によって生成された重合体の量を示す値である。
 
140 ストレッカー分解反応ならびにその関連反応に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)α-アミノ酸と還元糖とが反応する。
(2)たんぱく質と還元糖とが反応する。
(3)アルデヒドやピラジン類の香気成分を生じる反応である。
(4)この反応によりたんぱく質の栄養価が減少する。
(5)この反応により甘い香りのフラン類が生成する。
 
141 穀類に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1)玄米よりも小麦のほうがアミノ酸スコアが低い。
(2)もち種の米でんぷんでは、ほぼ100%がアミロペクチンである。
(3)小麦の主なたんぱく質は、グリアジンとグルテニンである。
(4)精白米および小麦の第一制限アミノ酸はリジンである。
(5)小麦のグルテン形成にジスルフィド結合は関与しない。
 
142 いも類に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)こんにゃくいもの主成分はペクチンである。
(2)きくいもの主成分はイヌリンである。
(3)キャッサバに含まれる有害物質はソラニンである。
(4)さつまいものでんぶんはβ-グルコシダーゼで糖化される。
(5)生さといもをむく時に感じるかゆみは、クエン酸によるものである。
 
143 豆類に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)あずきに含まれるサポニンには便通促進効果がある。
(2)あずきにはトリプシンインヒビターが多量に含まれている。
(3)大豆のアミノ酸スコアは60である。
(4)大豆(全粒、乾)の炭水化物含量はえんどう(全粒、乾)よりも多い。
(5)そらまめは、はるさめを作るのに用いられている。
 
144 野菜に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)みつばはキャベツの変種である。
(2)カリフラワーは茎菜類である。
(3)たまねぎのにおい成分はジアリルスルフィドである。
(4)西洋かぼちゃ(生)の炭水化物含量は約50%である。
(5)キュウリアルコールはきゅうりの香気成分である。
 
145 食肉に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)肉中のグアニンは、呈味性ヌクレオチドの一種である。
(2)ハム・ソーセージの桃赤色は、N-ニトロソアミンによるものである。
(3)牛枝肉は、と殺後、4℃ 24~48時間で最大硬直を示す。
(4)肉の熟成中にアクトミオシンがトロポミオシンに分解されて軟化が始まる。
(5)豚ヒレ肉はベーコンの製造に使われる。
 
146 卵類についての記述である。正しいのはどれか。
(1)卵黄は、IPAのよい供給源である。
(2)アビジンは、卵黄成分である。
(3)ホスビチンは、卵白成分である。
(4)卵は産卵後、気孔から二酸化炭素が抜け出るためpHが上昇する。
(5)オボムチンは、濃厚卵白より水様性卵白に多く含まれる。
 
147 魚介類に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)魚類の一般成分のうち、季節変動が大きいのは、たんぱく質である。
(2)一般に養殖魚に比べ、天然魚では脂質含量が多い。
(3)さばは、「冷凍すり身」の製造に利用されている。
(4)甲殻類の殻の主成分は、キトサンである。
(5)K値とは、魚肉の鮮度を測定する指標の1つである。
 
148 飲料に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)茶の苦味成分はカフェインである。
(2)酒税法で、アルコール飲料は3%以上のエタノールを含有するものをいう。
(3)炭酸飲料は炭酸ナトリウムを用いて二酸化炭素を充填したものである。
(4)紅茶の製造過程における発酵は微生物の働きによるものである。
(5)ミネラルウォーター類は無機質の補給を目的としたものである。
 
149 微生物利用食品に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)発酵食品の製造に用いられる米こうじは、アミラーゼ活性の低いものが良い。
(2)漬け物の製造では、主として酢酸菌が酸を生成し腐敗菌の増殖を抑制する。
(3)米味噌の製造には、米こうじを使用する。
(4)ブルーチーズやカマンベールチーズの製造では、こうじ菌を使用する。
(5)醤油の製造には、蒸煮した大豆、とうもろこし、塩を主原料とする。
 
150 栄養機能食品に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)特別用途食品の1つである。
(2)形状が錠剤またはカプセルに限られている。
(3)分岐鎖アミノ酸は、栄養機能食品の関与成分である。
(4)厚生労働省による個別審査を受けた食品である。
(5)栄養機能表示が認められている。


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