選択肢の正文化は日本人の食事摂取基準2020年のもの。
2025年で変更になっている場合は別途記載しているが、
この問題の解説から大きく逸脱する可能性もあるので
一部、解説を省略しているところもある。
〇⑴ ビタミンAのULは、成人と乳児とで回避対象としている健康障害が異なる。
正しい。ビタミンAの耐容上限量(UL)は、過剰摂取による健康障害を防ぐために設定されている。
成人では過剰摂取による肝機能障害、乳児では頭蓋内圧亢進を防ぐことを目的としている。
年齢層によって回避対象となる健康障害が異なるため、ULの設定もそれに応じて行われている。
⑵ ビタミン
Eの
AIは、血中の〔
α-トコフェロール濃度 〕から算定された。
ちなみに、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、日本人の摂取量の中央値と、
多価不飽和脂肪酸の摂取量に対応するα-トコフェロールの必要量を参考にして算定された。
⑶ ビタミンB1のEARは、〔 尿中ビタミンB1排泄量が増大し始める摂取量 〕から算定された。
ちなみに、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、
赤血球トランスケトラーゼ活性係数(15%以下)を維持できるビタミンB1 の最小摂取量 (0.30 mg/1,000 kcal)を参照値とし、
対象年齢区分の推定エネルギー必要量を乗じて推定平均必要量を算定している。
※言葉がむずかいしいが「2020と2025で変更になった!!」程度は覚えておきたい。
⑷ ナトリウムのDGは、24時間尿中ナトリウム排泄量から算定された。
ナトリウムのDGは、
WHOガイドラインが高血圧症予防に対して推奨している食塩量(5.0g/日未満)と、
現在の日本人の食塩摂取量の中央値との中間値にした。
⑸ 鉄の妊娠後期のEAR付加量は、妊娠初期と〔 異なる鉄吸収率 〕を基に算定された。
妊婦の付加量を定める上で使用されている吸収率の値は、
妊娠初期で15%、中期・末期は25%である。
文責:アヒル(O)