39-85 日本人の食事摂取基準(2020年版)におけるビタミン・ミネラルに関する記述である。

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39-85 日本人の食事摂取基準(2020年版)におけるビタミン・ミネラルに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ ビタミンAULは、成人と乳児とで回避対象としている健康障害が異なる。

⑵ ビタミンEAIは、血中のγ─トコフェロール濃度から算定された。

⑶ ビタミンB1EARは、たんぱく質1g当たりの必要量から算定された。

⑷ ナトリウムのDGは、24時間尿中ナトリウム排泄量から算定された。

⑸ 鉄の妊娠後期のEAR付加量は、妊娠初期と同じ鉄吸収率を基に算定された。

 

厚生労働省. 『第39回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2025) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428960.pdf, (2025年7月1日閲覧)

解答・解説を見る

選択肢の正文化は日本人の食事摂取基準2020年のもの。

2025年で変更になっている場合は別途記載しているが、

この問題の解説から大きく逸脱する可能性もあるので

一部、解説を省略しているところもある。

 

⑴ ビタミンAULは、成人と乳児とで回避対象としている健康障害が異なる。

正しい。ビタミンAの耐容上限量(UL)は、過剰摂取による健康障害を防ぐために設定されている。

成人では過剰摂取による肝機能障害乳児では頭蓋内圧亢進を防ぐことを目的としている。

年齢層によって回避対象となる健康障害が異なるため、ULの設定もそれに応じて行われている。

 

⑵ ビタミンEAIは、血中の〔 α-トコフェロール濃度 〕から算定された。

ちなみに、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、日本人の摂取量の中央値と、

多価不飽和脂肪酸の摂取量に対応するαトコフェロールの必要量を参考にして算定された。

⑶ ビタミンB1EARは、〔 尿中ビタミンB1排泄量が増大し始める摂取量 〕から算定された。

ちなみに、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、

赤血球トランスケトラーゼ活性係数(15%以下)を維持できるビタミンB1 の最小摂取量 (0.30 mg/1,000 kcal)を参照値とし、

対象年齢区分の推定エネルギー必要量を乗じて推定平均必要量を算定している。

※言葉がむずかいしいが「2020と2025で変更になった!!」程度は覚えておきたい。

 

⑷ ナトリウムのDGは、24時間尿中ナトリウム排泄量から算定された。

ナトリウムのDGは、

WHOガイドラインが高血圧症予防に対して推奨している食塩量(5.0g/日未満)と、

現在の日本人の食塩摂取量の中央値との中間値にした。

 

 

⑸ 鉄の妊娠後期のEAR付加量は、妊娠初期と〔 異なる鉄吸収率 〕を基に算定された。

妊婦の付加量を定める上で使用されている吸収率の値は、

妊娠初期で15%中期・末期は25%である。

 

 

文責:アヒル(O)


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