(1)グルコースとフルクトースの刷子縁膜の輸送担体(輸送体)は別々である。
フルクトースは促進拡散型のGLUT5によって細胞内に取り込まれる。
グルコースは、SGLT1を介してNaと共輸送されて細胞内に移行する。
(2)小腸上皮細胞内で、再合成されたトリアシルグリセロールは、その細胞内でキロミクロンを形成する。LDLは形成されない。
※トリアシルグリセロールはトリグリセリドともいわれる。グリセロールと3分子の脂肪酸がエステル結合で結合した物質である。中性脂肪の一つ。
※LDL…主にコレステロールからなる血清リポタンパク質である。VLDLがリポ蛋白リパーゼなどの作用を受けることによって作られる。
※キロミクロン…主に中性脂肪からなる血清リポタンパク質である。小腸で作られる。
(3)小腸上皮細胞に吸収された中鎖脂肪酸は、門脈を経て肝臓に運ばれる。
〇(4)3価の鉄(Fe3+)は、2価の鉄(Fe2+)に還元されて吸収される。
(5)葉酸は、モノグルタミン酸型として吸収される。
※食品中の葉酸の大半はポリグルタミン酸型で存在しているが、小腸においてプテロイルポリグルタミン酸ヒドロラーゼ(コンジュガーゼ)の作用を受けてモノグルタミン酸型となってから吸収される。