30-142 高齢者の病態と栄養管理に関する記述である。

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30-142 高齢者の病態と栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。 1つ選べ。
(1)尿失禁は、脱水症の原因となる。
(2)サルコペニアは、内臓脂肪量で評価する。
(3)誤嚥の予防では、摂食時に顎を挙上した姿勢を避ける。
(4)褥蒼患者では、たんぱく質を制限する。
(5)フレイルテイ(虚弱)の予防では、身体活動を制限する。

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(1)尿失禁は、脱水症の原因にはならない。
 脱水症の原因としては
 ・下痢
 ・口渇感の減弱による水分の摂取不足
 ・利尿剤の服用
 など様々である。
 尿失禁とは、本人の意志と関係なく尿がもれてしまうなど、蓄尿や排尿の機能が低下した状態。

(2)サルコペニアは、骨格筋量で評価する。
 サルコペニアとは、加齢に伴う筋力の低下、または老化に伴う筋肉量の減少である。
 原発性サルコペニアと、二次性サルコペニアにわけられる。
 ①原発性サルコペニア…年齢以外に明らかな原因がない。
 ②二次性サルコペニア…活動量や疾病、栄養状態に関連する。

(3)誤嚥の予防では、摂食時に顎を挙上した姿勢を避ける。
 顎を挙上した姿勢は、喉と気管が一直線の状態になるため、誤嚥を誘発する。
 誤嚥の防止のためには顎を引き、テーブルの高さは肘を無理なくおける高さとする。
 寝たきりの場合は、上半身を15~20度程起こす。(セミファーラ―位という)

(4)褥蒼患者では、たんぱく質を十分に摂取する。(1.2~1.5g/kg)
 褥瘡患者は、突発性褥瘡と尋常性褥瘡に分かれる。尋常性褥瘡は身体の一部分が長期間虚血状態になることで壊死し、発症する。突発性褥瘡は、自立して生活しているひとが、事故などによって入院した場合に発生する。栄養状態は良好である場合が多い。
 尋常性褥瘡患者は、低アルブミン血症の患者が多く、特にたんぱく質を十分に摂取する必要がある。

(5)フレイルテイ(虚弱)の予防では、身体活動を制限しない。
 身体活動量の制限はフレイルになる可能性を高める。
 フレイルティ(虚弱)は一般にフレイルともいわれ、健常な状態と要介護状態の中間の状態である。
 フレイルの基準として、体重の減少や、活動量の低下、歩行速度の低下、筋力低下、疲れやすさの自覚などがある。(これらのうち3つ以上該当でフレイル。1、2つのみ該当でプレフレイルとされる。)
 フレイルの予防のためには、身体活動量の低下を防ぐために、まず筋力の低下や筋肉量の減少に注意する必要がある。


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