(1)尿失禁は、脱水症の原因にはならない。
脱水症の原因としては
・下痢
・口渇感の減弱による水分の摂取不足
・利尿剤の服用
など様々である。
尿失禁とは、本人の意志と関係なく尿がもれてしまうなど、蓄尿や排尿の機能が低下した状態。
(2)サルコペニアは、骨格筋量で評価する。
サルコペニアとは、加齢に伴う筋力の低下、または老化に伴う筋肉量の減少である。
原発性サルコペニアと、二次性サルコペニアにわけられる。
①原発性サルコペニア…年齢以外に明らかな原因がない。
②二次性サルコペニア…活動量や疾病、栄養状態に関連する。
〇(3)誤嚥の予防では、摂食時に顎を挙上した姿勢を避ける。
顎を挙上した姿勢は、喉と気管が一直線の状態になるため、誤嚥を誘発する。
誤嚥の防止のためには顎を引き、テーブルの高さは肘を無理なくおける高さとする。
寝たきりの場合は、上半身を15~20度程起こす。(セミファーラ―位という)
(4)褥蒼患者では、たんぱく質を十分に摂取する。(1.2~1.5g/kg)
褥瘡患者は、突発性褥瘡と尋常性褥瘡に分かれる。尋常性褥瘡は身体の一部分が長期間虚血状態になることで壊死し、発症する。突発性褥瘡は、自立して生活しているひとが、事故などによって入院した場合に発生する。栄養状態は良好である場合が多い。
尋常性褥瘡患者は、低アルブミン血症の患者が多く、特にたんぱく質を十分に摂取する必要がある。
(5)フレイルテイ(虚弱)の予防では、身体活動を制限しない。
身体活動量の制限はフレイルになる可能性を高める。
フレイルティ(虚弱)は一般にフレイルともいわれ、健常な状態と要介護状態の中間の状態である。
フレイルの基準として、体重の減少や、活動量の低下、歩行速度の低下、筋力低下、疲れやすさの自覚などがある。(これらのうち3つ以上該当でフレイル。1、2つのみ該当でプレフレイルとされる。)
フレイルの予防のためには、身体活動量の低下を防ぐために、まず筋力の低下や筋肉量の減少に注意する必要がある。