上皮組織の構造と機能

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上皮組織には、大きく分けて単層上皮、重層上皮、多列上皮があり、さらに8種類に分けられます。

<単層上皮>

 単層扁平上皮、単層立方上皮、単層円柱上皮

<重層上皮>

 重層扁平上皮、重層立方上皮、重層円柱上皮、移行上皮

<多列上皮>

 多列線毛上皮

では、それぞれの上皮はどのような組織で存在しているのでしょうか。

<単層上皮>

  •  単層扁平上皮…肺胞、血管内皮など
  •  単層立方上皮…ボウマン嚢、尿細管、終末細気管支、甲状腺の濾胞上皮など
  •  単層円柱上皮…胃、小腸、大腸、気管

<重層上皮>

  •  重層扁平上皮…食道、皮膚、口腔など
  •  重層立方上皮…典型的な例をもたない(成人の汗腺、食道腺の導管などに存在するといわれている)
  •  重層円柱上皮…尿道の一部の上皮、眼の粘膜の一部(結膜円蓋)など
  •  移行上皮…腎盂、尿管、膀胱など

<多列上皮>

  •  多列線毛上皮…鼻腔、気管、卵管など

主な上皮の役割について

<単層上皮>

 単層扁平上皮…物質交換とガス交換
 肺胞におけるガス交換や、血管上皮における栄養素の交換を行う。

 単層立方上皮
 一層の細胞からできており物質が通過しやすい。尿細管における水の再吸収などに関与している。

 単層円柱上皮…主に外分泌を行う
 主に、胃や小腸、大腸における消化液の分泌や栄養素の吸収を行う。
 

<重層上皮>

 重層扁平上皮…強靭な粘膜で外部の刺激から守る
 重層扁平上皮は、食道、皮膚、口腔、膣の粘膜などに存在していることから、機械的な刺激に強く、そのような刺激から組織を守る役目がある。また、物質は通過しにくい上皮である。

 移行上皮…粘膜の伸展、尿の移動
 膀胱では、粘膜の伸縮。尿管では尿の移動に関与する。膀胱では特に、尿の出入りがあるため移行上皮によって形状が大きく変化する。

<多列上皮>

 多列線毛上皮…液体の運搬
 表面に線毛が沢山並んでおり、その線毛によって液体をスムーズに運搬する。


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