BMIの評価
身長:165cm、体重:50㎏
BMI:18.36㎏/m²
血液検査指標の評価
血中尿素窒素(BUN):30mg/dL |
腎機能を評価する指標のひとつ。基準値8.0~20.0 mg/dL。腎機能低下では高値を示す。 |
クレアチニン:1.5mg/dL |
腎機能低下により高値を示す。 |
クレアチニンクリアランス(Ccr):40mL/分 |
腎機能を評価する指標であり、腎機能の指標のGFR(糸球体濾過量)の近似指標となる。腎機能低下により、低下する。 |
血圧:160/98mmHg |
140/90mmHg以上で高血圧と診断される。 |
上記より、慢性腎臓病(CKD)の栄養管理に基づき、目標とするエネルギー量を算出する。
(1)
現体重kg当たり、20~25kcalとする。
(2)
現体重kg当たり、30~35kcalとする。
(3)標準体重kg当たり、
20~25kcalとする。
⇒不足リスク高い。BMI:18.36㎏/m²ということも考慮し、体重減少を防ぐため最低でも標準体重kg当たり25kcalは確保したい。
〇(4)標準体重kg当たり、30~35kcalとする。
(5)ハリス・ベネディクトの式を用いて算出する。
ハリス・ベネディクトの式は、基礎代謝量(BEE)を求める式である。
これに、活動係数やストレス係数を乗じることで必要なエネルギー量を求めることができる。
ハリス・ベネディクトの計算式
女性 655.1 + (9.563 * 体重kg) + (1.85 * 身長cm) – (4.676 * 年齢)
男性 66.5 + (13.75 * 体重kg) + (5.003 * 身長cm) – (6.775 * 年齢)
目標とするエネルギー量の算出法として、誤りである理由としては、
①計算方法が複雑であること
②個々の身体活動レベルや体格に応じた設定が難しいこと
③活動係数やストレス係数に関する科学的エビデンスが乏しいこと
などが挙げられる。
参考文献
日本腎臓病編:慢性腎臓病に対する食事療法基準2014年版