38-87 日本人の食事摂取基準(2020年版)における生活習慣病と栄養素に関する記述である。

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38-87 日本人の食事摂取基準(2020年版)における生活習慣病と栄養素に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

 

⑴ 脂質は、総エネルギー摂取量におけるたんぱく質および炭水化物の残余として、DG が設定されている。

⑵ トランス脂肪酸は、冠動脈疾患の発症予防を目的として、DGが設定されている。

⑶ ナトリウムは、高血圧及びCKDの重症化予防を目的として、食塩相当量のDG7 g/日未満に設定されている。

⑷ カリウムは、高血圧の発症予防を目的として、DGが設定されている。

⑸ カルシウムは、フレイル予防を目的として、DGが設定されている。

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024101日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

⑴ 脂質は、〔 上限:飽和脂肪酸の目標量の上限を考慮して設定。下限:必須脂肪酸の目安量を下回らないように設定 〕されている。

また、総エネルギー摂取量におけるたんぱく質及び脂質の残余を、炭水化物のDG(目標量)として設定している。

 

⑵ トランス脂肪酸は、〔 DGが設定されていない 〕。

DGは設定されていないが、下記のような参考情報が脚注として記載[1]されている。

「冠動脈疾患に関与する栄養素としてトランス脂肪酸がある。日本人の大多数は、トランス脂肪酸に関するWHOの目標を下回っており、トランス脂肪酸の摂取による健康への影響は、飽和脂肪酸の摂取によるものと比べて小さいと考えられる。・・・」

 

⑶ ナトリウムは、高血圧及び CKDの重症化予防を目的として、食塩相当量のDG が 〔 6.0 g/日未満 〕に設定されている。

食塩相当量の目標量(成人男性:7.5g未満、成人女性:6.5g未満)とはに、「高血圧及びCKDの重症化予防のための食塩相当量」が設定されている[1]

 

⑷ カリウムは、高血圧の発症予防を目的として、DGが設定されている。

正しい文章である。

日本人はナトリウム摂取量が多く、高血圧予防を積極的に進めるためにカリウム摂取を推奨している

 

⑸ カルシウムは、〔 DGが設定されていない 〕。

フレイル予防を目的とした量を設定できるだけの科学的根拠がなく、カルシウムはDGが設定されていない。

 

類似問題

35-86 日本人の食事摂取基準(2020 年版)における栄養素の基準の設定に関する記述である。

 

※引用元

[1]厚生労働省,「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書,https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586556.pdf (2024/10/7閲覧)

 

 

文責:アヒル(O)


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