〇⑴ 目標とするBMIの範囲の下限値は、64 歳以下の成人より高く設定されている。
正しい文章である。
高齢者では、フレイルの予防及び生活習慣病の発症予防の両方に配慮する必要があることも踏まえ、当面の目標とするBMIの範囲を21.5~24.9 kg/m2とした。[1]
[目標とするBMIの範囲]※男女共通
18歳~49歳:18.5〜24.9 kg/m2
50歳~64歳:20.0〜24.9 kg/m2
65歳~74歳:21.5〜24.9 kg/m2
75歳以上 :21.5〜24.9 kg/m2
⑵ たんぱく質のDG下限値は、〔 64 歳以下の成人より高い値 〕に設定されている。
高齢者のたんぱく質のDG(目標量)の下限について、摂取実態とたんぱく質の栄養素としての重要性を鑑みて引き上げを行っている。[1]
[ たんぱく質のDG(目標量)]
1歳~49歳: 13~20%エネルギー
50歳~64歳: 14~20%エネルギー
65歳~ : 15~20%エネルギー
〇⑶ ビタミンDの AIは、64 歳以下の成人と同じ値に設定されている。
正しい文章である。
ビタミンDのAI(目安量)は、18歳以上の男女全て共通で8.5㎍/日である[1]。
〇⑷ 極端なナトリウム制限(減塩)は、多くの栄養素摂取量の低下を招く。
正しい文章である。
高齢者では食欲低下があり、極端なナトリウム制限(減塩)はエネルギーやたんぱく質を始め多くの栄養素の摂取量の低下を招き、
フレイル等につながることも考えられる。
したがって、 高齢者におけるナトリウム制限(減塩)は、健康状態、病態及び摂食量全体を見て弾力的に運用すべきである[1]。
〇⑸ 筋たんぱく質の合成において、同化抵抗性が存在すると報告されている。
正しい文章である。
食後(たんぱく質摂取後)に誘導される筋たんぱく質合成は、高齢者では成人に比較して反応性が低下しており、
同化抵抗性(anabolic resistance)が存在すると報告されている [1]。
→筋たんぱく質の合成反応が減弱していて、より多くのたんぱく質の摂取をしなければ筋肉の同化が起こらない。
※引用元
[1]厚生労働省,「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書,https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586556.pdf (2024/10/7閲覧)
文責:アヒル(O)