29-138 70歳、男性。肺うっ血を認め、利尿薬が投与されている慢性心不全患者である。身長170cm、体重80kg、血清ナトリウム値144mEq/L、血清カリウム値4.2mEq/L、血清尿素窒素値25mg/dL、血清クレアチニン値1.0mg/dL、血清アルブミン値3.8g/dL。この患者の栄養管理に関する記述である。

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29-138 70歳、男性。肺うっ血を認め、利尿薬が投与されている慢性心不全患者である。身長170cm、体重80kg、血清ナトリウム値144mEq/L、血清カリウム値4.2mEq/L、血清尿素窒素値25mg/dL、血清クレアチニン値1.0mg/dL、血清アルブミン値3.8g/dL。この患者の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)エネルギー摂取を増加させる。
(2)たんぱく質を制限する。
(3)ビタミンB1を制限する。
(4)ナトリウムを制限する。
(5)カリウムを制限する。

解答・解説を見る

(1)エネルギー摂取を増加させなくてもよい。
 ⇒体重を見るとやや肥満であるが、心不全の症状による体液量の増加に伴って体重が増加している可能性がある。
 栄養状態の不良を示す所見等もみられないため、エネルギー摂取は適量で良い。
(栄養状態を示すアルブミン値(基準値3.8~5.3も正常範囲である。)

(2)たんぱく質を制限する必要はない。
⇒血液検査所見をみても腎機能は正常であると考えられるため、タンパク質の制限は必要ない。
 腎機能は血清クレアチニン値や血清尿素窒素値で見ることができる。

(3)ビタミンB1を制限する必要はないため、必要量摂取する。

(4)ナトリウムを制限する。
⇒ナトリウムの過剰摂取は肺うっ血を悪化させる恐れがある。

(5)カリウムを制限する必要はない。
⇒カリウム値は基準値内であるため制限の必要はない。
 カリウムの基準値:3.5~5.0mEq/L(5.5mEq/L以上で高カリウム血症)


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