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酵素的褐変を防ぐには?
食品の加工や貯蔵中に、食品の色が黒っぽい色や褐色に褐変してしまうことがありますよね。
このような褐変現象には、酵素的褐変と、非酵素的褐変があります。
たとえば、リンゴの切り口が茶色っぽくなってしまったり、紅茶の色が茶色いのは、酵素的褐変によるものです。
酵素的褐変は様々な方法で防いだり抑制したりすることができます。
1.酵素的褐変を防ぐ方法
酵素的褐変を防ぐには、主に以下のような方法があります。
(1)加熱処理(ブランチング)して酵素を不活性化する。
食物酵素は50℃を超えると不活性化し始める。
野菜や果物の保存処理としてよく用いられており、野菜や果物を、短時間加熱し酵素を失活させることで保存性が高まる。
例えば、冷凍野菜が時間がたっても鮮やかな色を保っているのはこのためである。
(2)食塩などを加えて、酵素の働きを抑える。
食塩を加えることによって、ポリフェノールオキシダーゼ (PPO) の活性を抑制し、酵素的褐変を抑制する。
(3)アスコルビン酸や亜硫酸塩のような還元剤を用いる。
例:リンゴジュースには褐変防止のためにアスコルビン酸が添加されている。
(4)クエン酸、酢酸などを加え、pHを3.0以下にすることによって酵素の働きを抑える。
(5)酸素を遮断する。
切ったリンゴを塩水につけたり、野菜の冷凍食品を製造する際に、前処理として湯通しをするのは、この褐変を防ぐためである。
参考文献
新川電機株式会社「日常生活での温度測定(1) ~ 酵素を生かす加熱法 No.1」
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