(1)生物学的消化とは、大腸の腸内細菌による消化のことである。
消化には、機械的消化(物理学的消化)、化学的消化(酵素的消化)、生物学的消化(細菌学的消化)及び、管腔内消化、膜消化がある。
・機械的消化(物理学的消化)とは、咀嚼や腸の蠕動運動などによる消化を示す。
・化学的消化(酵素的消化)とは、消化酵素による栄養素の分解を示す。
・生物学的消化(細菌学的消化)とは、消化・吸収しきれなかった栄養を大腸の腸内細菌などによって分解すること。
・管腔内消化とは、各々の消化管から分泌される消化酵素による消化のこと。
・膜消化とは、小腸の吸収上皮細胞の刷子縁膜での消化のこと。
〇(2)胃液分泌は、迷走神経が亢進すると促進される。
胃の運動を調節するものには、神経性調節と、体液性因子による調節、その他の反射的なものがある。
その中でも、迷走神経による胃液分泌の促進は、神経性調節である。
(3)胃に食塊が入ると十二指腸のG細胞からガストリンが分泌される。
ガストリンは、ペプシノーゲンや、塩酸、粘液の分泌を促進する。
(4)セクレチン分泌は、胃内容物が小腸に入ると促進される。
胃の内容物が小腸に入ると、セクレチンの分泌が促進し胃の運動が抑制される。
胃内容物が小腸に入ると抑制されるのは、胃酸の分泌である。
(5)胆汁分泌を促進するのはセクレチンとコレシストキニンである。
胆汁分泌において、セクレチンは胆汁の産生と分泌を促進する。コレシストキニンは、胆嚢の収縮をさせることで分泌を促進する。