この問題を解く際には、業務が衛生責任者の任務なのか、責任者の任務なのかを注意する。
・衛生責任者とは、施設の衛生管理に関する責任者である。
・責任者とは、調理施設の経営者又は学校長等施設の運営管理責任者である。
この問題は大量調理施設衛生管理マニュアルを一部引用し、解説を作成しています。
(1) 納入業者に、食材の微生物検査の結果の提示を定期的に求める。→責任者の任務である。
大量調理衛生管理マニュアルにおいて「責任者は、日頃から食材の納入業者についての情報の収集に努め、品質管理の確かな業者から食材を購入すること。また、継続的に購入する場合は、配送中の保存温度の徹底を指示するほか、納入業者が定期的に行う原材料の微生物検査結果の提示を求めること。」とされている。
〇(2) 「調理施設の点検表」に基づく点検作業を行う。
大量調理衛生管理マニュアルにおいて、「責任者は、衛生管理者に別紙点検表に基づく点検作業を行わせるとともに、その つど点検結果を報告させ、適切に点検が行われたことを確認すること。点検結果については、1年間保管すること。」とされている。
(3) 調理従事者に、衛生管理に必要な知識・技術の徹底を図る。→責任者の任務である。
大量調理衛生管理マニュアルにおいて、「責任者は、衛生管理者及び調理従事者等に対して衛生管理及び食中毒防止に関する研修に参加させるなど必要な知識・技術の周知徹底を図ること。」とされている。
(4) 調理従事者に、定期的な健康診断を受けさせる。→責任者の任務である。
大量調理衛生管理マニュアルにおいて、「責任者は、調理従事者等に定期的な健康診断及び月に1回以上の検便を受けさせること。検便検査には、腸管出血性大腸菌の検査を含めること。 また、必要に応じ 10月から3月にはノロウイルスの検査を含めることが望ましいこと。 」とされている。
(5) 調理従事者の手指に化膿創があるときは、調理作業に従事させない。→責任者の任務である。
大量調理衛生管理マニュアルにおいて、「 責任者は、調理従事者等が嘔吐、下痢、発熱などの症状があった時、手指等に化膿創があった時は調理作業に従事させないこと。」とされている。