36-70 消化吸収率に関する記述である。

36-70 消化吸収率に関する記述である。誤っているのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 消化吸収率とは、摂取した栄養素が吸収された割合を示す。

⑵ 消化吸収率は、調理の影響を受ける。

⑶ 消化吸収率は、同時に摂取する食品成分の影響を受ける。

⑷ 見かけの消化吸収率は、摂取量から糞中内因性排泄量を差し引いて求める。

⑸ 真の消化吸収率は、見かけの消化吸収率より高い。

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誤っているのは、(4)見かけの消化吸収率は、摂取量から糞中内因性排泄量を差し引いて求める。

 

⑴ 消化吸収率とは、摂取した栄養素が吸収された割合を示す。

消化吸収率には、「見かけの消化吸収率」と「真の消化吸収率」がある。

 

実際に数字を適当に設定して考えてみると下記のようになる。

見かけの消化吸収率

10g食べて2g糞便で排泄された→吸収されたのは10-2=8g

10gのうち8g吸収されたので、見かけの吸収率は80%

 

真の消化吸収率

10g食べて2g糞便で排泄された。

※ただし、2gのうち0.2g食べなくても排泄される量(食事由来以外の、消化酵素や粘膜、腸管の細胞や腸内細菌などが糞便に混じっている)

じゃあ実際に食べたものが吸収されずに排泄された量は、10g-(2g-0.2g)=8.2 g

10gのうち8.2g吸収されたので、真の消化吸収率は82%!

 

ちなみに、真の吸収率は、食べなくても排泄される量(内因性損失量)が加味されるので

必ず真の消化吸収率>>見かけの消化吸収率となる。

 

教科書的に計算式を書くと下記の通り。

見かけの消化吸収率=吸収された栄養素/摂取した食品の栄養素量×100
=(摂取した栄養素量-糞便中排泄栄養素量)/摂取した食品中の栄養素量×100

真の消化吸収率=[摂取した栄養素量-(糞便中排泄栄養素量-内因性損失量)]/摂取した食品中の栄養素量×100

 

 

⑵ 消化吸収率は、調理の影響を受ける。

例えば、脂溶性ビタミンの消化吸収率は、食品中の脂質含有量の影響を受ける。

⑶ 消化吸収率は、同時に摂取する食品成分の影響を受ける。

例えば、非ヘム鉄の吸収率はビタミンCや動物性たんぱく質と同時に摂取することにより高まり、逆に食物繊維、シュウ酸、フィチン酸、タンニンなどと同時に摂取することにより低くなる。

⑷ 真の消化吸収率は、摂取量から糞中内因性排泄量を差し引いて求める。

⑸ 真の消化吸収率は、見かけの消化吸収率より高い。

見かけの消化吸収率は、糞便中の排泄栄養素量をすべて未吸収として判断している。しかし、その中には内因性損失量(腸内細菌や消化液など)も含まれる。真の消化吸収率では、糞便中の排泄栄養素量から内因性損失量を差し引くため、見かけの消化吸収率より高い値となる。

 

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