34-180,181,182 K 総合病院に勤務する管理栄養士である。外来患者の栄養食事指導を行っている。 患者は、70 歳、男性。歩行時の呼吸困難感を主訴に来院した。


次の文を読み「180」、「181」、「182」に答えよ。

K 総合病院に勤務する管理栄養士である。外来患者の栄養食事指導を行っている。

患者は、70 歳、男性。歩行時の呼吸困難感を主訴に来院した。精査の結果、中等度に進行した COPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断された。

食欲が低下し、この半年間で 5 kg やせた。20 歳から現在まで、40 本/日の喫煙歴がある。

身長 160 cm、標準体重 56.3 kg、体重 44 kg。空腹時血液検査値は、アルブミン3.7 g/dL、尿素窒素 16 mg/dL、クレアチニン 0.5 mg/dL。基礎代謝量 1,050 kcal/日、
間接熱量計を用いて測定した安静時エネルギー消費量 1,400 kcal/日。

 

 

34-180 患者の栄養アセスメントとして、最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 上腕三頭筋皮下脂肪厚が高値である。

⑵ 除脂肪体重が増加している。

⑶ クワシオルコル型栄養障害である。

⑷ マラスムス型栄養障害である。

⑸ エネルギー代謝は亢進していない。

 

34-181 1 日当たりのエネルギー指示量である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 1,000 kcal/日

⑵ 1,400 kcal/日

⑶ 2,100 kcal/日

⑷ 3,000 kcal/日

 

34-182 食事摂取不良が続き、 1 か月後にやせが進行していたため、経腸栄養剤を補充することにした。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 標準タイプの半消化態栄養剤

⑵ 低脂質の半消化態栄養剤

⑶ 高脂質の半消化態栄養剤

⑷ 低たんぱく質の半消化態栄養剤

 

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34-180 患者の栄養アセスメントとして、最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 上腕三頭筋皮下脂肪厚の計測を行っていないため評価不能である。

上腕三頭筋皮下脂肪厚(TSF)とは?
上腕三頭筋皮下脂肪厚とは、体脂肪の評価に用いられるアセスメント指標の一つである。
この基準値は、『日本人の新身体計測基準値 JARD2001』に掲載されており、標準値と比較して90%以上であれば正常である。

標準値参考元:小さな図書館,単位、変化、基準,http://www5f.biglobe.ne.jp/~rokky/siki/tani.htm.

⑵ 除脂肪体重は減少していると思われる。

⑶ クワシオルコル型栄養障害ではない。

クワシオルコル型栄養障害では、主にたんぱく質の欠乏を原因とし、体重減少は比較的軽度である。肝腫大や浮腫がみられ、血清アルブミン値は低下する。

⑷ マラスムス型栄養障害である。

マラスムス型栄養障害は、エネルギーとたんぱく質がどちらも欠乏しており著明な体重減少をきたす。血清アルブミン値は、正常である場合が多い。

⑸ エネルギー代謝は亢進している。

間接熱量計を用いて測定した安静時エネルギー消費量からエネルギー代謝は亢進していると考えられる。

通常、安静時代謝は、基礎代謝の110~120%程度の数値となることが多い。

この患者は基礎代謝1050kcal/日に対して安静時1,400kcal/日であり、安静時のエネルギー消費が増大していることがわかる。

COPDでは、呼吸時のエネルギー消費量の増加などによりエネルギー代謝は亢進する。

 

34-181 1 日当たりのエネルギー指示量である。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 1,000 kcal/日

⑵ 1,400 kcal/日

⑶ 2,100 kcal/日

安静時エネルギー消費量よりも、やや多めのエネルギー設定とする。

体重減少もみられることから、ストレス係数は1.4~1.5に設定する。

これを安静時エネルギー消費量に乗じて計算すると、

1400×1.4~1.5=1960~2100 1960~2100kcal/日となる。

⑷ 3,000 kcal/日

 

34-182 食事摂取不良が続き、 1 か月後にやせが進行していたため、経腸栄養剤を補充することにした。最も適切なのはどれか。 1 つ選べ。

⑴ 標準タイプの半消化態栄養剤

⑵ 低脂質の半消化態栄養剤

⑶ 高脂質の半消化態栄養剤

患者は呼吸困難感を感じており換気能力の低下がみられることから、

呼吸商の低い脂質主体の栄養剤が適切である。

⑷ 低たんぱく質の半消化態栄養剤


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