対象者は、生活習慣改善に消極的である点に注目し、主観的規範の意味を理解したうえでこの問題を解いてみよう!
主観的規範とは、「対象者が他者の自分の行動に対する評価や期待に応えようとすること。」
すなわち、生活習慣改善に消極的な中年男性が他者の行動に対する評価や期待に応えようとするものである。
このときの他者は家族や友人、会社の同僚などを指すことが多い。
(1)体重が減ると、検査結果もよくなりますよ。
検査結果を良くするためには、体重を減らすという『行動』が重要と考えさせるとすれば、この言葉は『行動への態度』を高めるためであると考えることができる。よって、主観的規範を高めるための発言としては適切ではない。
〇(2)ご家族は、あなたがずっと健康でいることを願っていますよ。
家族が対象者の健康を願っているという『期待』について、語りかけることで『主観的規範』を高めようという考え。
(3)今よりも10分だけ早く、からだを動かしてみませんか。
これくらいだったらできるのではないかという気持ちを高めることはできるが、『主観的規範』を高めることはできない。
(4)簡単にできる食事の方法を紹介しましょう。
食事の方法を紹介することで、『行動のコントロール感』を高めることができるのではないかと考えられる。
(5)健康になった10年後の自分の姿を想像してみてください。
行動を起こさなければ十年後、今より悪い状態になると考えることで、『行動の重要性』に気づき、『行動への態度』を高めることができると考えることができる。
計画的行動理論とは?
計画的行動理論は、大きく分けて『行動への態度』、『主観的規範』、『行動コントロール感』の3つがある。
(1)『行動への態度』とは?
ある行動に対して、対象者がどれだけ重要と考えているか。
(2)『主観的規範』とは?
対象者が他者の自分の行動に対する評価や期待に応えようとすること。
(3)『行動コントロール感』とは?
対象者がある行動をしようとしたときに、必要な技術や資源を持っていると思うこと。