(1) 急性膵炎の急性期は、経口摂取は禁止(絶食)とし、中心静脈栄養法とする。
(2) 急性膵炎では、血清リパーゼ値が上昇する。
急性膵炎では、膵臓から分泌される消化酵素の血中への流入が起こり、それらの血中濃度が上昇する。
膵臓から分泌される消化酵素には、トリプシン、キモトリプシン、アミラーゼ、リパーゼなどがある。
〇(3) 慢性膵炎では、糖尿病を合併する。
膵臓は、インスリンを分泌する働きをもつ。この膵臓が慢性膵炎によって障害を受けるとインスリンの分泌も不十分となり、糖尿病を合併する。
(4) 慢性膵炎では、グルカゴン分泌能が低下する。
グルカゴンは、膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌されるホルモンである。
慢性膵炎による膵臓の機能の低下とともに、グルカゴンの分泌も低下する。
(5) 慢性膵炎では、脂肪負荷試験を行わない。脂肪負荷試験は高脂血症の検査に用いられる。