38-63 食べ物の官能評価に関する記述である。

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38-63 食べ物の官能評価に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ 嗜好型官能評価では、客観的に試料の差や品質を判断させる。

⑵ 3点識別法は、3種類の試料を2個ずつ組み合わせて提示し、特性の強さを判断させる方法である。

⑶ シェッフェの一対比較法は、2種類の試料の一方を2個、他方を1個組み合わせて提示し、異なる1個を選ばせる方法である。

⑷ SD(セマンティック・ディファレンシャル)法は、相反する形容詞対を用いて試料の特性を評価させる方法である。

⑸ 順位法は、試料の特性の強さや好ましさを数値尺度で評価させる方法である。

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2024) . https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024年8月23日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

官能試験の問題は久々に出た印象です。

シェッフェなどは初見では難しいと思うので

対策するとしても、学生実験や卒論で経験があるとか、

好きな分野であるとかの場合を除けば

かなり後回しにしてもいいかなと思う問題です。

 

⑴ 嗜好型官能評価では、〔 主観的 〕に試料の差や品質を判断させる。

標記の通りです。

嗜好型」なので被験者の「嗜好(好き嫌い、味や匂いの好みなど)」といった「主観性」で判断させます。

 

3点識別法は、〔 2種類の試料の一方を2個、他方を1個組み合わせて提示し、異なる1個を選ばせる方法である。

標記の通りです。

例としては、AとBの異なるジュースを用意し、

AAB, ABA, BAA, BBA, BAB, ABBのように、

「2個同じ、1個違う」の組み合わせをいずれか1セット被験者に提示し

異なるものを当ててもらう(識別してもらう)方法です。

 

⑶ シェッフェの一対比較法は、〔 3種類の試料を2個ずつ組み合わせて提示し、特性の強さを判断させる方法である。 〕

標記の通りです。

3種類の試料(A, B, C)のうち2種類ずつを比較していく評価法です。

A vs B, B vs C, C vs A,といった具合に2種類ごとの相対評価(どちらが美味しいか?など)を行なうので

一つひとつの評価はしやすくなっています。

この評価方法で被験者を増やしていき、繰り返していくことで分析できるだけのデータを集めていくものになります。

(※厳密には、評価に間隔尺度を用意して・・・とか分散分析が・・・とかありますが

国試の範囲に限るのであればそこまで覚えなくて良いです。)

 

SD(セマンティック・ディファレンシャル)法は、相反する形容詞対を用いて試料の特性を評価させる方法である。

正しい文章です。「相反する形容詞対」というのは

「美味しい    まずい」

「甘い      酸っぱい」

「かたい    やわらかい」といったものでこれらを用いて試料の特性を評価していきます。

 

⑸ 順位法は、試料の特性の強さや好ましさを〔 順序尺度 〕で評価させる方法である。

標記の通りです。

例としては、A, B, Cのジュースを被験者が飲み

甘い順  → 1位 A, 2位 B, 3位 C

のように、順序(順位)をつけ評価していく方法。

 

 

類似問題

32-45 食嗜好に関する記述である。

29-72 食品の官能評価に関する記述である。

26-73 嗜好性の評価に関する記述である。

 

 

文責:アヒル


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