官能試験の問題は久々に出た印象です。
シェッフェなどは初見では難しいと思うので
対策するとしても、学生実験や卒論で経験があるとか、
好きな分野であるとかの場合を除けば
かなり後回しにしてもいいかなと思う問題です。
⑴ 嗜好型官能評価では、〔 主観的 〕に試料の差や品質を判断させる。
標記の通りです。
「嗜好型」なので被験者の「嗜好(好き嫌い、味や匂いの好みなど)」といった「主観性」で判断させます。
⑵ 3点識別法は、〔 2種類の試料の一方を2個、他方を1個組み合わせて提示し、異なる1個を選ばせる方法である。 〕
標記の通りです。
例としては、AとBの異なるジュースを用意し、
AAB, ABA, BAA, BBA, BAB, ABBのように、
「2個同じ、1個違う」の組み合わせをいずれか1セット被験者に提示し
異なるものを当ててもらう(識別してもらう)方法です。
⑶ シェッフェの一対比較法は、〔 3種類の試料を2個ずつ組み合わせて提示し、特性の強さを判断させる方法である。 〕
標記の通りです。
3種類の試料(A, B, C)のうち2種類ずつを比較していく評価法です。
A vs B, B vs C, C vs A,といった具合に2種類ごとの相対評価(どちらが美味しいか?など)を行なうので
一つひとつの評価はしやすくなっています。
この評価方法で被験者を増やしていき、繰り返していくことで分析できるだけのデータを集めていくものになります。
(※厳密には、評価に間隔尺度を用意して・・・とか分散分析が・・・とかありますが
国試の範囲に限るのであればそこまで覚えなくて良いです。)
〇⑷ SD(セマンティック・ディファレンシャル)法は、相反する形容詞対を用いて試料の特性を評価させる方法である。
正しい文章です。「相反する形容詞対」というのは
「美味しい まずい」
「甘い 酸っぱい」
「かたい やわらかい」といったものでこれらを用いて試料の特性を評価していきます。
⑸ 順位法は、試料の特性の強さや好ましさを〔 順序尺度 〕で評価させる方法である。
標記の通りです。
例としては、A, B, Cのジュースを被験者が飲み
甘い順 → 1位 A, 2位 B, 3位 C
のように、順序(順位)をつけ評価していく方法。
類似問題
32-45 食嗜好に関する記述である。
29-72 食品の官能評価に関する記述である。
26-73 嗜好性の評価に関する記述である。
文責:アヒル