35-147　食事調査法に関する記述である。

食事記録法は、対象者が一定期間に摂取したものを、対象者に記録用紙に記録させる方法である。秤量法、非秤量法（目安法）、半秤量法に分類される。

食事記録法において、目安法では食材のおおよその目安量を記録するのに対し、秤量法では実際に食材の重量を計ることから、秤量法のほうが正確な重量がわかり誤差は小さくなる。

食物摂取頻度調査法では、長期間（例えば、半年や一年間）の習慣的な食事摂取頻度や摂取量を思い出す必要があることから、記憶に依存しやすい特徴がある。

食物摂取頻度調査法は、調査票を用いるため、調査者による食事内容の聞き取りが不要であることから、調査者の負担は小さい。このことから、疫学調査などの大規模調査によく用いられている。

それに対して、24時間思い出し法は、調査者が対象者が過去24時間に摂取した食事内容を聞き取る必要があり、調査時の負担は大きい。また、調査者には対象者の食事内容を正確に聞き取るための技術が必要である。

〇⑷　半定量食物摂取頻度調査法の質問票の開発では、妥当性の検討が必要である。

質問票の開発において、判定量食物摂取頻度調査法の調査結果と、数日間の食事記録法や24時間思い出し法による調査結果などを比較することによって、妥当性（食事調査法として適切であるか、測定したい食品や栄養素を測定できているか…）を評価する。

陰膳法とは、摂取した食物と同じものをもう一人分用意し、それを化学的分析を行うことにより摂取量を把握する方法である。

陰膳法では、食品成分表の誤差の影響を受けないといった長所がある。しかし、対象者･調査者の負担が大きい、経費がかかる、長期間の摂取量の把握は難しいなどといった短所がある。