30-132 COPD(慢性閉塞性肺疾患)の病態と栄養管理に関する記述である。

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30-132 COPD(慢性閉塞性肺疾患)の病態と栄養管理に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)体重減少のある患者は、予後が悪い。
(2)安静時エネルギー消費量は、亢進している。
(3)分割食を勧める。
(4)低タンパク食を勧める。
(5)高脂肪食を勧める。

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(1)体重減少のある患者は、予後が悪い。
 ⇒体重減少があるということは、栄養状態の悪化を示す場合が多い。栄養状態の改善によって呼吸筋力や機能が改善する可能性がある。

(2)安静時エネルギー消費量は、亢進している。
 ⇒COPDでは、気道が狭くなってしまっているために十分に呼吸ができない。そのため、無理に呼吸しようとし呼吸筋のエネルギー消費が増す。しかし、十分に酸素が供給できないため、呼吸筋力は低下してしまうなどの悪循環が影響し、安静時エネルギー消費量は亢進する。

(3)分割食を勧める。
 ⇒1日5回程度の少量頻回食とする。

(4)低たんぱく食を勧める必要はない。
 ⇒たんぱく質量は十分に摂取し、目安は60~80gとする。筋タンパクの分解の亢進による分岐鎖アミノ酸の血中濃度低下のため、フィッシャー比(分岐鎖アミノ酸/芳香族アミノ酸比)を補正する栄養剤を用いることもある。
 COPDでは、呼吸が十分にできず、それを補うために呼吸筋のエネルギー消費が増加しするが、それでも十分な酸素は得られず、呼吸筋力が低下するなどの悪循環も影響し、筋タンパク質の分解の亢進や、安静時代謝の亢進によって栄養状態が低下する。そのため、タンパク質の摂取は十分医する必要がある。

(5)高脂肪食を勧める。
 ⇒高脂肪食は呼吸商が低く、呼吸器への負担が少ない。
  呼吸商の高い炭水化物の摂取を控え、脂質の割合を増やす。

 


慢性気管支炎と肺気腫を合わせてCOPD(慢性閉塞性肺疾患)という。
 


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