39-89 新生児期・乳児期の生理的特徴に関する記述である。

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39-89 新生児期・乳児期の生理的特徴に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ 乳児の体重に対する細胞外液量の割合は、成人と比べて低い。

⑵ 生理的体重減少は、生後1か月頃に出現する。

⑶ 唾液中のアミラーゼ活性は、離乳食の開始により低下する。

⑷ 吸啜反応は、頬や口唇に触れた刺激に対して、その方向に顔を向け口を開く反射である。

⑸ 新生児の最大尿濃縮能は、成人と比べて低い。

 

厚生労働省. 『第39回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2025) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428960.pdf, (2025年7月1日閲覧)

解答・解説を見る

 

⑴ 乳児の体重に対する細胞外液量の割合は、成人と比べて〔 高い 〕。

乳児(特に新生児)は体重あたりの細胞外液量の割合が成人よりも高い。

体重に対する細胞外液量の割合は、成人で約20%乳児では約30%である。

成長に伴い細胞外液量は減少する

 

⑵ 生理的体重減少は、〔 生後3〜5日 〕に出現する。

生理的体重減少は、出生後3〜5日以内に出現し、1週間前後で回復する。

体重が減少するのは、尿や胎便の排出や、呼吸や皮膚からの水分喪失(不感蒸泄)の増加などによる。

さらに、出生後すぐは母乳を飲む能力が低いため、体重が減少する。哺乳量が増加する1週間程度で体重は元に戻る

 

 

⑶ 唾液中のアミラーゼ活性は、離乳食の開始により〔 上昇 〕する。

生後すぐは低いが、消化機能の発達に伴い徐々に増加していく。

母乳や粉ミルクでは、口腔内で、積極的にでんぷんを消化する必要はないが、

離乳食が始まると、お粥など、でんぷんを消化する必要が出てくるので

必要に迫られて、アミラーゼ活性は上昇する。」と覚えると覚えやすい。

 

⑷ 〔 探索反応 〕は、頬や口唇に触れた刺激に対して、その方向に顔を向け口を開く反射である。

頬や口周りの刺激があった方に顔を向ける反応は、探索反射である。

一方、吸啜反射とは、新生児に見られる原始反射の1つで、

口に触れたものを反射的に吸おうとする行動のことである

 

⑸ 新生児の最大尿濃縮能は、成人と比べて低い。

正しい。新生児腎臓の機能が未熟であり、

最大尿濃縮能(尿を濃くして体内の水分を節約する能力)は成人よりも低い

そのため、水分の調節能力が弱く脱水になりやすい特徴がある。

 

文責:アヒル(O)


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