38-122 80 歳、女性。 2 型糖尿病。身長 140 cm、体重 45 kg、BMI 23.0 kg/m2。血液検査値は、HbA1c 6.8%。活動は軽労作。この患者の 1 日当たりの指示エネルギー量(kcal)とたんぱく質量(g)の組合せである。

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38-122  80 歳、女性。 2 型糖尿病。身長 140 cm、体重 45 kgBMI 23.0 kg/m2。血液検査値は、HbA1c 6.8%。活動は軽労作。この患者の 1 日当たりの指示エネルギー量(kcal)とたんぱく質量(g)の組合せである。最も適当なのはどれか。 1つ選べ。

 

エネルギー     たんぱく質

kcal/日)      g/日)

   1,000               45

   1,000               65

   1,200               45

   1,400               45

   1,400               65

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218344.pdf, (2024年10月22日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

まずは、この問題は「患者が80歳で2型糖尿病である」という点をおさえましょう。

その上で、「糖尿病治療ガイド」をもとに考えていきます。このガイドラインでは

「最初に1日のエネルギー摂取量を設定し、そのうち40〜60%Eを炭水化物、たんぱく質は20%Eまでで設定し、残りを脂質とする」旨が記載されています。

この値を用いて計算することになります。

 

まず目標体重ですが、75歳以上ではBMI22.0〜25.0を用います。

身長が1.4mなので

目標体重(BMI22~25) = 1.4 × 1.4 × (22 〜 25) = 43.2 〜 49 kg

また「軽労作」と記載されているため25〜30kcal/kg目標体重/日で計算します。

よって、(43 〜 49 kg) × (25〜30kcal) = 1075 〜 1470 kcalとなります。

この時点で選択肢は(3)1200 kcal, (4)(5)1400kcalに絞ることができます。

そして対象者が高齢者のため「フレイル予防」として

エネルギー摂取量を十分に摂る必要があることから

上限に近い1400kcalが妥当であると考えられます。

 

 

つぎに、たんぱく質についてですが

こちらもフレイル予防のために上限の20%Eを用いると

1400kcalの20%E(上限) → 280kcal = たんぱく質70gとなります。

 

故に選択肢

(5)エネルギー1400kcal, たんぱく質70g

が正答になります。

 

 

ちなみに、この手の問題で困ったときは
とりあえず「エネルギー:30kcal/kg目標体重/日」でエネルギーを計算。
BMI23なので45kgでもOKだろうと想定。

45kg × 30kcal/kg目標体重/日 = 1350 kcal ≒ 1400 kcal (4)or(5)に絞れる
1400kcalの15〜20%E分のたんぱく質
→ 52.5 g 〜 70 gとなり
(5)が正答と考えることもできます。

15%〜20%の理由は38-86 日本人の食事摂取基準(2020年版)における高齢者に関する記述である。を参照してみてください。

 

文責:アヒル


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