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プリシード・プロシードモデルの要点と国試問題

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    プレシード・プロシードモデルに関する問題は、ほぼ毎年出題されています。また、その出題方法もほとんど同じであるため比較的解きやすい問題です。

    ぜひ、マスターして国家試験に挑みましょう♪


     プレシード・プロシードモデルとは?

    プレシード・プロシードモデルは、1991年にグリーンとロイターによって開発された公衆栄養活動展開のためのモデルである。
    対象者のQOLの向上を最終目標とし、計画立案から実施、評価までの体系的な健康増進プログラムのモデルである。

    ①プレシード…事前のアセスメントやプラン
    ②プロシード…プランの実施や影響評価、過程評価、結果評価

    プレシード+プロシード=プレシード・プロシードモデル


     プレシード・プロシードモデルの特徴

     

    1.行動や環境に影響を及ぼす因子

     対象となる個人や集団が好ましい生活習慣を身に付けるために必要な因子①準備要因、②強化要因、③実現要因について分析し、結果を元に教育的・環境的に展開する。ノートテキスト

    ① 準備要因(前提要因)とは

     ある行動を実行するために必要な知識や態度、信念、自信などの要因。
     管理栄養士は、対象者が「これくらいならできそう!」という目標を自分みつけてもらうためのサポートをする。つまり、対象者の自己効力感を高めることが重要となる。

    ② 強化要因とは

     実行している行動を維持するための周囲のサポートなど。
     この行動ができたり、しようとしているときにプラスの刺激を与えることで、その行動を維持できるようにする。

    ③ 実現要因とは

     その行動を実現するために必要なツール(道具や技術)など。
     周囲の環境、施設や設備、本人の持つ技術などがこれに当たる。

     

    2.公衆栄養プログラムの結果の評価

     公衆栄養プログラムの評価は、ストラクチャー(構造)、プロセス(過程)、アウトカム(結果)の観点から行う。

     健診・保健指導の最終的な評価はアウトカム(結果)で評価されることになるが、結果のみでは問題点が明らかにできず、改善方策が見出せない場合が多い。
     そこで、結果に至る“過程”を評価し、事業の基盤である“構造”について評価することが必要となる。

     また、最終目標のアウトカム(結果)評価は数値であるため、データを採るためには数年間かかることから、アウトプット(事業実施量)評価を行うこともある。
     このような観点から評価を行うが、それぞれの評価を行うためには、評価指標、評価手段、評価時期、評価基準について、明確にしておくことが必要である。


    ①ストラクチャー(構造)評価

     ストラクチャー(構造)は、保健事業を実施するための仕組みや体制を評価するものである。
     具体的な評価指標としては、保健指導に従事する職員の体制(職種・職員数・職員の資質等)、保健指導の実施に係る予算、施設・設備の状況、他機関との連携体制、社会資源の活用状況などがある。

    ②プロセス(過程)評価

     プロセス(過程)評価は、事業の目的や目標の達成に向けた過程(手順)や活動状況を評価するものである。
     具体的な評価指標としては、保健指導の実施過程、すなわち情報収集、アセスメント、問題の分析、目標の設定、指導手段(コミュニケーション、教材を含む)、保健指導実施者の態度、記録状況、対象者の満足度などがある。

    ③アウトプット(事業実施量)評価

     目的・目標の達成のために行われる事業の結果に対する評価である。
     評価指標としては、健診受診率、保健指導実施率、保健指導の継続率などがある。

    ④アウトカム(結果)評価

     アウトカム(結果)評価は、事業の目的・目標の達成度、また、成果の数値目標に対する評価である。
     具体的な評価指標としては、肥満度や血液検査などの健診結果の変化、糖尿病等の生活習慣病の有病者・予備群、死亡率、要介護率、医療費の変化などがある。また、職域では休業日数、長期休業率などがある。


    ​ 関連問題に挑戦!

    30-113 夏期に始業時刻を1時間早める職場において、朝食を食べる人を増加させるプログラムを計画している。プリシード・プロシードモデルに基づいて行うアセスメントの項目その内容の組合せである。正しいのはどれか。2つ選べ。

    (1)行動と生活習慣 ――― 職場における初の朝食サービスの有無
    (2)準備要因 ―――――― 始発時刻が早まると朝食を食べにくいと考えている社員の割合
    (3)強化要因 ―――――― 早朝でも朝食を入手できる職場近くの店舗の数
    (4)実現要因 ―――――― このプログラムに携わるスタッフの数
    (5)教育戦略 ―――――― 朝食摂取と健康の関連を理解している社員の割合

     

    30-159 特定健康診査・特定保健指導における評価指標と評価の種類の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

    (1)特定健康診査の実施率――――ストラクチャー評価
    (2)特定保健指導の実施率――――プロセス評価
    (3)腹囲が基準値以上の者の割合―プロセス評価
    (4)糖尿病有病者の割合―――――アウトカム評価
    (5)生活習慣病関連の医療費―――アウトプット評価

     

    29-167 公衆栄養活動の評価に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

    (1)アセスメント実施過程に対する評価が含まれる。
    (2)経過(過程)評価は、最終日標を評価する。
    (3)影響評価は、プログラムの実施状況を評価する。
    (4)結果評価は、行動に影響を与える要因を評価する。
    (5)評価結果は、公表しない。

     

    28-170 プリシード・プロシードモデルにおける教育・エコロジカルアセスメントの要因とその例の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

    (1) 準備(前提)要因 ―― 周囲の人からの支援
    (2) 準備(前提)要因 ―― 起こした行動の継続への支援
    (3) 強化要因 ―――――― 行動を起こす動機
    (4) 強化要因 ―――――― 対象者のもつ知識
    (5) 実現要因 ―――――― 社会資源入手の可能性

     

    27-107 地域において、栄養成分表示を参考にする人を増加させる取組みを計画している。プリシード・プロシードモデルに基づいて行うアセスメントの項目と、その内容の組合せである。正しいのはどれか。lつ選べ。

    (1) 準備(前提)要因——-栄養成分表示に関する法的整備の有無
    (2) 強化要因———–栄養成分表示を活用して減量に成功した人との交流の有無
    (3) 実現要因———–栄養成分表示の意味を理解している人の割合
    (4) 環境—————栄養成分表示の利用をサポートする人の存在
    (5) 行動とライフスタイル—栄養成分表示を実施している飲食店数

     

    27-169 公衆栄養プログラムの評価項目と評価の種類の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

    (1) 周囲の理解度の変化—————経過評価
    (2) 行動の変化———————–経過評価
    (3) プログラムの実施状況の変化———影響評価
    (4) 社会資源の利用度の変化———–結果評価
    (5) 健康指標の変化——————-結果評価


    参考

    厚生労働省:標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326-10a-108.pdf
    閲覧日2016年4月23日

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