38-91 5 歳児の身体的・生理的特徴に関する記述である。

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38-91  5 歳児の身体的・生理的特徴に関する記述である。 最も適当なのはどれか。 1つ選べ。

⑴ 身長の成長速度は、乳児期と同程度である。

⑵ 唾液の分泌量は、成人期と同程度である。

⑶ 体重1 kg 当たりの水分必要量は、成人期と同程度である。

⑷ 胃の容量は、成人期と同程度である。

⑸ 最大尿濃縮能は、成人期と同程度である。

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (20241014日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

⑴ 身長の成長速度は、乳児期より〔 緩やか 〕である。

身長は2回の発育急進期(新生児期~乳児期と思春期)で特に発育が著しい。幼児期は乳児期に比べて成長速度がやや緩やかになる。

また、1年間の体重増加率も乳児期に比べて幼児期は低くなる。

 

⑵ 唾液の分泌量は、成人期より〔 少ない 〕。

5歳の唾液量1日あたり500mL程度で、成人は1L〜1.5L程度である。
口腔の大きさや食事量などをイメージして「大人の方が多いに決まってるよね」と考えるとわかりやすい。 

 

⑶ 体重1 kg 当たりの水分必要量は、成人期より〔 多い 〕。

幼児期の水分必要量は、体重1kgあたり成人の約2倍である。

幼児は成人に比べて呼吸数が多く、また、体表面の面積が身長・体重の割に大きく、不感蒸泄が多いため必要な水分量は多い
子供の方がすぐに脱水症になるイメージを持つと良い

 

⑷ 胃の容量は、成人期より〔 少ない 〕。

幼児期の胃の容量は成人よりも少なく1回で食べられる量が限られる。

そのため、13回の食事では必要な栄養素量を満たすことが難しく、112回の間食で補う。

 

⑸ 最大尿濃縮能は、成人期と同程度である。

体内の水分が少ない時に腎臓での水の再吸収を増やすことで、

血液の浸透圧が高くなるのを防ぐ働きが尿濃縮能である。

(水の再吸収を増やす=尿中の水が減る=尿を濃くする)

腎機能が低下すると尿濃縮能は低下する。

腎機能は2歳前後で成人とほぼ同等[1]に発達するので、5歳児の最大尿濃縮能も成人と同程度であると考えられる。

 

類似問題

33-93 幼児期に関する記述である。

32-93 幼児期の栄養に関する記述である。

31-92 幼児期(3~5歳)の生理的特徴に関する記述である。

 

※引用元

[1]日本小児泌尿器科学会,小児の腎機能評価,

https://jspu.jp/ippan_032.html(2024/10/18閲覧)

 

文責:アヒル(O)


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