38-66 ゲル化素材を用いたデザートゼリーの調製と物性に関する記述である。

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38-66 ゲル化素材を用いたデザートゼリーの調製と物性に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ 粉寒天は、冷水に振り入れて溶解させる。

⑵ 寒天ゲルは、砂糖を添加すると軟らかく仕上がる。

⑶ ゼラチンゲルは、牛乳を添加すると硬く仕上がる。

⑷ ゼラチンゲルは、生のオレンジ果汁を添加すると硬く仕上がる。

 κ-カラギーナンゲルは、室温で融解して容易に崩れる。

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024年8月24日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

⑴ 粉寒天は、〔 熱湯 〕に振り入れて溶解させる。

寒天溶解する温度が90°C以上であるため、

一度しっかり沸騰させるくらいまで加熱しないとうまく溶解&ゲル化しません。

一方でゼラチンは、たんぱく質由来のゲル化素材なので

高温まで加熱すると変性してしまい、うまくゲル化しなくなります。

 

⑵ 寒天ゲルは、砂糖を添加すると〔 硬く 〕仕上がる。

寒天は砂糖を加えることで保水性強度透明度が高まります。

ゼラチンも砂糖を加えることで強度透明度は高まりますが保水性は変わりません。

 

⑶ ゼラチンゲルは、牛乳を添加すると硬く仕上がる。

正しい文章です。

ゼラチン牛乳に含まれるカルシウムイオンの影響で出来上がりが固くなります

一方、寒天牛乳によって軟らかい出来上がりになります。

 

⑷ ゼラチンゲルは、生のオレンジ果汁を添加すると〔 軟らかく 〕仕上がる。

ゼラチン酸性の物質によりゲル化が阻害され、軟らかいゼリーが仕上がります。

またそのほかに、たんぱく質分解酵素を含む果物(果汁)もゼラチンのゲル化を阻害します。

 

κ-カラギーナンゲルは、室温で〔 融解しない 〕。

κ-カラギーナンの性質は寒天に近い」ことと、

カゼインなどの乳性たんぱく質に反応してゲル化する」性質があることをおさえておきましょう。

寒天とほぼ同じ性質ということから「室温では融解しない」となります。

 

 

文責:アヒル


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