(1) 大豆の吸水速度は、小豆よりも〔
早い 〕。
大豆の皮と小豆の皮を比べると小豆の皮の方が硬く、吸水も小豆のヘソの端からじわじわと吸水するため
給水速度は非常に遅く、相対的に大豆の方が早いということになります。
※小豆を浸水させる場合、6時間だとまだ不十分で24時間程度浸水させるとハリのある綺麗な小豆に仕上げることができます。[1]
大豆と小豆の硬さ、柔らかさは「豆まきに使う大豆がお手玉に入っていたら悲惨なことになりそう」と覚えました。
(2) 大豆たんぱく質の第一制限アミノ酸は、〔
無い 〕
大豆たんぱく質のアミノ酸スコアは100です。アミノ酸スコアが100なので制限アミノ酸は存在しません。
アミノ酸スコア関連で覚えるものとしては
①動物性たんぱく質はアミノ酸スコア100
②植物性たんぱく質はアミノ酸スコア100未満(=制限アミノ酸が存在)
③植物性たんぱく質の第一制限アミノ酸はほとんど全て「リシン」。困ったらリシン。
④「大豆」と「そば粉(全層粉)」は植物性だけどアミノ酸スコア100
⑤「コラーゲン」はアミノ酸スコア0 (トリプトファンが含まれていない)
が挙げられます。(1)~(3)をざっくり覚えて(4), (5)を例外として覚えましょう。
〇(3) 大豆油に含まれる主な脂肪酸は、リノール酸である。
正しいです。大豆油中の脂肪酸のおよそ半分はリノール酸です。
ちなみにリノール酸はC18:2(n-6)の多価不飽和脂肪酸です。
(4) 大豆の〔
レシチン 〕は、乳化剤として利用されている。
大豆や卵黄に含まれる「レシチン」は、別名「ホスファチジルコリン」と呼ばれるリン脂質です。
リン脂質は水に馴染みやすい部分と油に馴染みやすい部分の両方を持つ「両親媒性」という性質を持っています。
両親媒性の物質は水と油を混ぜ合わせる「乳化剤」としてはたらきます。(例:マヨネーズ作りの際の卵黄)
食品だけではなく、生体内でも細胞膜やリポたんぱく質, 胆汁酸などでこの性質が利用されています。
ちなみに「レクチン」は赤血球を凝集させる作用があり、生の大豆が有毒といわれる要素の一つです。
(5) 濃縮大豆たんぱく質のたんぱく質含量は、分離大豆たんぱく質より〔
少ない 〕。
内容としては大豆の加工に関してしっかり勉強していないと少し難しいです。
まず、大豆を「脱脂(脂質成分を取り除く)」したものを「脱脂大豆」といいます。
この脱脂大豆(たんぱく質含量5割程度)から
糖質を除去したものが「濃縮大豆たんぱく質(たんぱく質含量6~8割程度)」
糖質と灰分(≒ミネラル)を除去したものが「分離大豆たんぱく質(たんぱく質含量8~9割程度)」
引用・参考文献・HP
[1]公益財団法人 日本豆類協会 豆の基本的調理法(2024年7月13日閲覧)
https://www.mame.or.jp/cooking/kihon/
文責:アヒル