38-130 40 歳、女性。腹膜透析患者。BMI 22.0 kg/m2、標準体重 50 kg。腹膜吸収グルコースのエネルギー量は、300 kcal/日。この患者の食事における目標栄養量の組合せである

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38-130 40 歳、女性。腹膜透析患者。BMI 22.0 kg/m2、標準体重 50 kg。腹膜吸収グルコースのエネルギー量は、300 kcal/日。この患者の食事における目標栄養量の組合せである。最も適当なのはどれか。 1つ選べ。

エネルギー       たんぱく質

kcal/日)       g/日)

⑴ 1,400               30

⑵ 1,400               50

⑶ 1,700               30

⑷ 1,700               50

⑸ 1,700               70

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218344.pdf, (2024年10月28日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

この問題では「腹膜透析時特有のエネルギー計算」が問われています。

少し特殊なのでしっかり覚えておきましょう。

腹膜透析ではエネルギー量は

健康な人と同じ30〜35kcal/kg標準体重/日で計算します。

しかし注意すべき点は、問題文にもある「腹膜吸収グルコースのエネルギー量」です。

これは腹膜透析の際に用いる「透析液」が

濃度2%前後の濃いグルコース溶液であり、この溶液のグルコースの一部が腹膜から吸収されているためです。

この問題では腹膜透析時に用いる透析液から300kcal/日分のグルコースが体内に吸収されていることになります。

 

通常は食事などからエネルギーを摂取しますが、

腹膜透析時は上記の吸収された透析液分を考慮しなければ

摂取エネルギー過剰となってしまいます。

 

したがって、この問題を解く場合、

標準体重50kg × 30〜35kcal/kg標準体重/日 = 1500 〜 1750 kcal

(1500 〜 1750 kcal) – 300 kcal = 1200 〜 1450 kcal

となり、この時点で選択肢は(1)か(2)のいずれかになります。

 

あとは、たんぱく質を0.9〜1.2g/kg標準体重/日で考え

標準体重50kg × 0.9〜1.2g/kg標準体重/日 = 45 〜 60 gとなり

正解は(2)となります。

※透析が始まるとたんぱく質はほとんど制限しなくなるので
国試対策においては、健康時と同じ「1.0g/kg標準体重/日」と覚えていても差し支えありません。

 

⑵ 1,400               50

 

文責:アヒル


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