39-128 腎疾患の病態および栄養管理に関する記述である。

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39-128  腎疾患の病態および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ 一次性ネフローゼ症候群では、LDLコレステロール値が低下する。

⑵ 急性腎障害(AKI)では、血清クレアチニン値が低下する。

⑶ 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量を0.8g/kg 標準体重/日とする。

⑷ 急性糸球体腎炎の乏尿期では、食塩を5g/日とする。

⑸ 腹膜透析では、食事のエネルギー量は、目標エネルギー量から、腹膜吸収ブドウ糖のエネルギー分を差し引いて求める。

 

厚生労働省. 『第39回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2025) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428961.pdf, (2025年7月27日閲覧)

解答・解説を見る

 

⑴ 一次性ネフローゼ症候群では、LDLコレステロール値が〔 上昇 〕する。

ネフローゼにより、尿中にアルブミンが流出すると、低アルブミン血症が生じる。

減ったアルブミンを補うために、肝臓アルブミン合成を増加し、どんどん供給する。

(結局、ネフローゼで流出するため低アルブミン血症のまま)

肝臓がアルブミンを合成するときに、”ついでに”コレステロール合成も増加するので

結果的に血中LDLコレステロール値増加する

 

⑵ 急性腎障害(AKI)では、血清クレアチニン値が〔 上昇 〕する。

急性腎障害(AKI)では、腎機能が低下するため、血清クレアチニン値上昇する。

その結果、血清クレアチニン値年齢・性別から算出するeGFRは低下する。

 

⑶ 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量は〔 ほぼ制限しない(1.0~1.1 g/kg) 〕。

微小変化型ネフローゼ症候群ではほとんど食事制限をしない

エネルギー35kcal/kg, たんぱく質 1.0~1.1 g/kg,

食塩0~7 g (幅が広すぎるので国試に出しづらい)

カリウム(mg/日)→血清カリウム値によって決める。

 

⑷ 急性糸球体腎炎の乏尿期では、食塩を〔 3g/日未満 〕とする。

急性糸球体腎炎乏尿期には食塩制限を厳格(3g/日未満)に行う。

 

⑸ 腹膜透析では、食事のエネルギー量は、目標エネルギー量から、腹膜吸収ブドウ糖のエネルギー分を差し引いて求める。

正しい。エネルギー摂取量の計算などでも登場するので覚えておきたい。

腹膜透析の透析液濃度の高いグルコース溶液を用いて、浸透圧の原理で体内から除水する

 

文責:アヒル


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