38-70 栄養素の吸収と体内動態に関する記述である。

スポンサーリンク


    38-70 栄養素の吸収と体内動態に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

    ⑴ フルクトースの吸収には、エネルギーを必要とする。

    ⑵ 中鎖脂肪酸の吸収には、胆汁酸を必要としない。

    ⑶ アミノ酸の吸収は、ナトリウムイオンによって抑制される。

    ⑷ ビタミンAは、アルブミンと結合し吸収される。

     鉄の吸収は、体内の鉄貯蔵量に影響されない。

     

    厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2024) . https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024年7月9日閲覧)

    解答・解説を見る
    (1) フルクトースの吸収には、エネルギーを〔 必要としない 〕。
    フルクトースは「促進拡散」なので、吸収時にエネルギーを必要としません。
    一方でグルコース、ガラクトースは「能動輸送」なので、吸収時にエネルギーを必要とします。
    覚え方は
    フルクトース = そくしんかくさん (濁点ナシ)
    グル&ガラ  = のうどうゆそう  (濁点アリ) です。※詳しくは動画まで。

     

    (2) 中鎖脂肪酸の吸収には、胆汁酸を必要としない。
    正しい文章です。
    短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸は〔 小腸 → 門脈 〕へと吸収されていくため、
    リンパ管へと進む長鎖脂肪酸とは異なり胆汁酸は必要ありません。
    ※中鎖脂肪酸はグルコースなどと同じルートだと思ってください。

     

    (3) アミノ酸の吸収は、ナトリウムイオンによって〔 促進 〕される。
    アミノ酸やグルコース、ガラクトースなどの最小単位まで「バラバラ」にされたものは小腸での吸収にナトリウムイオンが必要です。
    SGLT1のSはSodium(ナトリウム)を指します。【バラバラはナトリウムが必要】と覚えましょう。
    比較として、ペプチドは小腸での吸収に水素イオンが必要です。

     

    (4) ビタミンAは〔 脂肪酸と結合 〕してレチニルエステルとして吸収されます。
    厳密には上記の通りですが、そこまでわからなくても
    「脂溶性ビタミンは油脂(脂肪)と共に摂取すると吸収率が上がる」ことは聞いたことがあると思うので
    アルブミン(タンパク質)ではないな・・・。と気づくことができる選択肢です。

     

    (5) 鉄の吸収は、体内の鉄貯蔵量に〔 影響される 〕。
    体内での鉄の過剰を防ぐため、小腸の細胞では様々なメカニズムで鉄の吸収を調節しています。
    ※ここに書ききれないくらいの高度な調節が行われています。

     

    文責:アヒル


    スポンサーリンク


    Insert math as
    Block
    Inline
    Additional settings
    Formula color
    Text color
    #333333
    Type math using LaTeX
    Preview
    \({}\)
    Nothing to preview
    Insert