38-61 食品とその製造に関与する微生物の組合せである。

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38-61 食品とその製造に関与する微生物の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ ビール      麹かび

⑵ 漬物       乳酸菌

⑶ ヨーグルト    枯草菌

⑷ 清酒       青かび

⑸ 糸引き納豆    酵母

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024年8月21日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

⑴ ビール      酵母

一般に“ビール酵母”などと呼ばれるように、ビール酵母を用いて製造します。

麹かび」は後述のように清酒(日本酒)の製造や、味噌醤油の製造に用いられます。

 

⑵ 漬物       乳酸菌

野菜にもともと付着している乳酸菌が発酵に関与します。

塩漬け乳酸菌による酸の産生により、食品を腐敗菌させる菌は増えることができず

長期保存に適した状態になります。

 

⑶ ヨーグルト    乳酸菌

「生きて腸まで届く」といったフレーズを聞いたことがあるように

ヨーグルト乳酸菌飲料の製造には「乳酸菌」が関与します。

もともと木桶や皮袋に貯蔵していた牛乳に自然に存在する乳酸菌が紛れ込んで

ヨーグルトができたのが始まりでは?という説があります。

 

⑷ 清酒       麹かび, 酵母

一般的に、清酒(日本酒)は「並行複発酵」という製造方法が取られています。

麹かびが、米のでんぷんを分解しグルコースを生成(糖化)し、

酵母がグルコースを用いてエタノールを生成します(アルコール発酵)。

同時並行数の発酵行われているので「並行複発酵」と呼ばれます。

糖化とアルコール発酵が同時並行で起きています。

ちなみに、ビールの製造は、

「糖化」を完了してから「アルコール発酵」をするので

単行複発酵(それぞれ独でう&数の発酵)と呼ばれます。

 

※もうひとつワイン製造における「単発酵(全て酵母で終わらせる)」もあります。

長らく出題されていないので念の為覚えておきましょう。

 

⑸ 糸引き納豆    納豆菌

納豆を製造するときに用いる菌は「納豆菌」です。

同様の問題で大昔に「浜納豆」や「塩納豆」という、全く別の食品が出題されたことがあります。

浜納豆」などの製造に用いるのは「麹かび」です。念の為覚えておきましょう。

26-51 大豆とその加工品に関する記述である。

追試25-65 発酵食品とその生産にかかわる微生物の組合せである。

なお、選択肢(3)に登場した枯草菌のうち、一部がこの納豆菌です。

(※枯草菌という大きなグループのうちのわずかな種が納豆菌)

 

 

類似問題

36-61 発酵食品とその製造に関わる微生物の組合せである。

 

文責:アヒル


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