38-46 調味料に関する記述である。

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38-46 調味料に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ グラニュー糖の甘味度は、温度が低くなるほど高くなる。

⑵ 減塩しょうゆの食塩濃度は、約16%である。

⑶ 醸造酢は、酢酸を水で希釈して調味したものである。

⑷ みその麹歩合は、大豆量から麹量を差し引いた値である。

⑸ 5’–グアニル酸ナトリウムは、核酸系のうま味物質である。

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2024) . https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024年7月13日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

(1) 〔 フルクトース 〕の甘味度は、温度が低くなるほど高くなる。

果物に含まれるフルクトースは冷やすことで甘味が増します

選択肢の「スクロース(砂糖)は温度による甘味の変化がない」ので

「人工甘味料の〜〜は砂糖の約※※倍の甘さ」など基準に使われます。

基準になる糖の甘味が温度ごとに変わっていたら何と比較していいかわからないですからね。

温度変化に影響を受けない砂糖(スクロース)が指標に用いられます。

 

(2) 減塩しょうゆの食塩濃度は、〔 約9% 〕である。

通常の濃口しょう油の食塩濃度が14.5%, 薄口しょう油16%程度です。

そこから減塩していくので16%未満なことは確定です。

そして減塩しょう油についてですが、

減塩と表示してよいのは「しょう油100g中食塩9g以下(食塩濃度9%以下)であること」と定められています[1]

 

(3) 〔 合成酢 〕は、酢酸を水で希釈して調味したものである。

酢酸を薄めたものを「合成酢」といい、

米や果物をアルコール発酵させ、そのアルコールを酢酸菌によって酢にしたものを「醸造酢」といいます。

例) 米→日本酒→お酢、ブドウ→ワイン→ワインビネガー

 

(4) みその麹歩合は、〔 麹量を大豆量で割った値 〕である。

歩合 = 割合」なので 「麹歩合」=「麹の割合」となります。

そして割合を算出したいのであれば「引く」のではなく「割る」必要があります。

全体(大豆)に対する麹の割合と考えるとわかりやすいです。「麹 ÷ 大豆 = 麹歩合

 

(5) 5’–グアニル酸ナトリウムは、核酸系のうま味物質である。

正しい文章です。「干し椎茸の旨み成分はグアニル酸」というのは

多くの人が覚えていると思いますが、「核酸系の旨みとは?」と悩む人も多いと思います。

グアニル酸ナトリウムの「グアニル酸」は「グアノシン1リン酸(GMP)」のことで、

このGMPはRNAのA,U,G,CのGです。DNAやRNA系の旨み成分という意味で「核酸系」のうま味成分と呼ばれます。

ちなみにイノシン酸も核酸系のうま味成分でこの二つを覚えておけば良いでしょう。

 

[1] 厚生労働省. 特別用途食品と栄養表示基準における低ナトリウム表示等の取扱い

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/dl/s0205-2b.pdf , (2024年7月13日閲覧)

 

文責:アヒル


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