24-28 代謝とその調節に関する記述である。

24-28 代謝とその調節に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) アクアポリン(水チャンネル)は、ATPを加水分解する酵素である。
(2) クエン酸回路には、基質と酵素分子との反応過程がある。
(3) アンギオテンシン変換酵素は、アンギオテンシンⅠをアンギオテンシノーゲンに変換する。
(4) 脱共役たんぱく質(UCP)は、電子伝達とATP合成を脱共役させる。
(5) ホスホジエステラーゼは、ATPを基質としてcAMP (環状AMP)を合成する。

解答・解説を見る
(1) ATPを加水分解する酵素は、ATPアーゼである。

 ATPアーゼは、ATPの高エネルギーリン酸結合を加水分解する酵素である。

(2) クエン酸回路には、基質と酸素分子との反応過程はない。

ちなみに、解糖系にも基質と酸素分子との反応過程はない。

(3) アンギオテンシン変換酵素は、アンギオテンシンⅠをアンギオテンシンⅡに変換する。

 アンギオテンシン変換酵素の阻害剤であるアンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)は、降圧薬として使用されている。

 アンギオテンシノーゲンは、腎臓から分泌されるレニンによってアンギオテンシンⅠに変換される。

(4) 脱共役たんぱく質(UCP)は、電子伝達とATP合成を脱共役させる。

(5) ホスホジエステラーゼは、cAMPを基質としてAMPを合成する。

病院実習のレポートの書き方・ポイントと例文①

病院実習に欠かせないのが、実習終了後のレポートですが、なかなかうまく文章にできなくて困って入る方も多いようです。

ここでは、例文を交えてレポートを書くコツを1つ紹介していきたいと思います。

①出来事をこまめにメモしておく

人は意識しなければすぐに忘れてしまう生きものです。

「実習は大変で時間が経つのもあっという間だけど、終わってみたら具体的に何をしたか記憶がない…」

なんてこともよくあります。

 

どれだけ雑でも良いので、

 ・失敗してしまったこと

 ・気になったこと

など…

 

実習終了後や休憩中に、少しでもメモしておきましょう。

面倒に感じるかもしれませんが、このメモに使う数分がレポートを書く際の大幅な時間削減につながります。

 

では、実際の例として文章を作ってみます。

 

題名「病院実習で学んだこと・感じたこと(厨房編)」

 私は、この度の病院実習で多くのことを学びました。

以下、厨房の調理機器の種類の多さについて(←このように文節ごとに自分の中でテーマを決めて書くと書きやすい。)

 まず、厨房では調理機器の種類の多さに驚きました。それぞれがどれも大きくて重たいので操作にはコツが必要で難しかったのですが、調理師の方々が丁寧に指導して下さり最終日にはうまく操作することができるようになりました。

以下、厨房の広さについて

 また、厨房はとても広く作業の種類ごとに区域が分けられていました。給食の授業内で汚染区や非汚染区について学びましたが、病院給食の実際の現場でこのように分けられているのを目にすることでより理解が深まりました。

 

厨房では、盛り付けも体験させていただきました。盛り付けが不正確だと指示栄養素量にそって献立を作成した管理栄養士や、調理員の努力が台無しになってしまうため、とても重要な作業であるという事を感じました。
また、同じ献立でも病状ごとにご飯の固さなどで様々な組み合わせがあり、その多さに驚きました。 

※あくまで例文です。

 

★PickUP★文章内の使いまわしがききやすいフレーズ

 「授業では~~だと学びましたが、実際の現場でこのように分けられているのを目にすることでより理解が深まりました。」

 

管理栄養士の「高齢者を低栄養にしない20のアプローチ」レビュー

今回は、「高齢者を低栄養にしない20のアプローチ」という本をご紹介します。

 

目次

1.日本は超高齢化社会!

2.本の主な内容とポイント

3.この本の良いところまとめ

 

1.日本は超高齢化社会!

日本の人口の27.7%、およそ3人に1人が65歳以上(2017年時点)で、高齢者です。

これに伴って、高齢化率も上昇傾向にあります。

 

すなわち、どの分野で働く管理栄養士でも必ずといって高齢者と関わる機会があると思われます。

高齢者の低栄養について学ぶことは超高齢社会の日本で栄養のプロとして活躍していくためにとても重要なことです。

 

2.本の主な内容

「70歳以上の5人に1人が低栄養!

高齢者を低栄養にしない20のアプローチ

事例で分かる基本と疾患別の対応ポイント」

 

 

まず本の基本的な構成は、タイトルに「20のアプローチ」とあるように

20の高齢者の低栄養に関するアプローチの事例が挙げられています。

 

*様々な現場で活躍する「管理栄養士」が監修 

そして、これらを監修するのは実際の現場で活躍する「訪問管理栄養士」、「病院管理栄養士」、「リハビリセンターの管理栄養士」、「栄養科学科長」等々…同じ管理栄養士でもその業務内容は様々。

 

この一冊で様々な分野、施設の管理栄養士が、それぞれの現場でどのようなアプローチを行っているのかを学ぶことができます。

 

また、これに加えて「歯科衛生士」や「言語聴覚士」などの管理栄養士以外の職種の視点から高齢者の低栄養に着目した記事もあります。

 

 

*引用書籍・引用論文が記載されているので深く学ぶきっかけになる

そして、この本と大きなポイントが

しっかりと引用元、実際の研究結果などについての内容が記載されていること。

 

「もっと詳しく知りたい」と思った時はその引用元を調べるという方法もあります。

 

 

*引用元の記載が必要な理由

例えば、「高齢者の低栄養が増えている」といいたいとき

この発言は、どの文献から来たのか?どの研究結果から得られたものなのか?が重要となります。

 

信頼性のある情報を得るためにも、

「しっかりと引用元が記されているか」は本を選ぶときのポイントにもなります。

 

 

*疾患別のアプローチ方法

高齢者に多い「腎疾患」、「肝疾患」、COPDをはじめとする「呼吸器疾患」など

疾患別にアプローチ方法が解説されています。

 

 

3.この本の良いところまとめ

 ・高齢者の低栄養に関する基本的な知識を得ることができる。

 ・実際の現場の事例をもとに学べる。

 ・疾患別のアプローチ方法を知れる。

 

24-27 代謝とその調節に関する記述である。

24-27 代謝とその調節に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) アロステリック効果は、基質結合部位へのリガンドの結合によって生じる。
(2) HMG-CoA還元酵素は、アセチルCoAによるフィードバック制御をうける。
(3) アイソザイムは、同一反応を触媒するが構造の異なる酵素である。
(4) リポたんぱく質リパーゼは、インスリンによって抑制される。
(5) グリコーゲン合成酵素は、アドレナリンによって活性化される。

解答・解説を見る

(1) アロステリック効果は、基質結合部位以外へのリガンドの結合によって生じる。

(2) HMG-CoA還元酵素は、コレステロールによるフィードバック制御をうける。

(3) アイソザイムは、同一反応を触媒するが構造の異なる酵素である。

(4) リポたんぱく質リパーゼは、インスリンによって促進される。

 インスリンによって抑制されるのは、ホルモン感受性リパーゼである。

(5) グリコーゲン合成酵素は、アドレナリンによって抑制される。

24-26 エネルギーとその変換に関する記述である。

24-26 エネルギーとその変換に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。

a グルコースの好気的代謝によって生じるATPは、嫌気的代謝よりも多い。
b 37.0℃の水50kgが、2,000kcalの熱量を吸収すると、水温は37.4℃になる。
c ヒトが生存・活動するためのエネルギーとして利用しているのは、熱エネルギーである。
d 呼気中の二酸化炭素分子には、摂取した水分子に由来する酸素原子が含まれる。
(1) aとb  (2) aとc  (3) aとd  (4) bとc  (5) cとd

解答・解説を見る

a グルコースの好気的代謝によって生じるATPは、嫌気的代謝よりも多い。
 グルコースの好気的代謝によって生じるATPは、38ATP。嫌気的代謝によって生じるATPは2ATPである。

b 37.0℃の水50kgが、20kcalの熱量を吸収すると、水温は37.4℃になる。

c ヒトが生存・活動するためのエネルギーとして利用しているのは、化学エネルギーである。

d 呼気中の二酸化炭素分子には、摂取した水分子に由来する酸素原子が含まれる。

(1) aとb  (2) aとc  (3) aとd  (4) bとc  (5) cとd

24-25 脂質に関する記述である。

24-25 脂質に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) 脂肪酸のβ酸化は、細胞質ゾルで行われる。
(2) ドコサヘキサエン酸は、エイコサノイドである。
(3) 血中のケトン体が増加すると、血液pHは上昇する。
(4) メバロン酸は、コレステロール合成の中間体である。
(5) スフィンゴミエリンは、単純脂質である。

解答・解説を見る

(1) 脂肪酸のβ酸化は、ミトコンドリアで行われる。

(2) エイコサノイドとは、炭素数20のエイコサペンタエン酸(EPA)やアラキドン酸から作られる生理活性物質である。

(3) 血中のケトン体が増加すると、血液は酸性に傾くので血液pHは低下している。

(4) メバロン酸は、コレステロール合成の中間体である。

(5) スフィンゴミエリンは、複合脂質である。

24-24 脂質に関する記述である。

24-24 脂質に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) オレイン酸は、n-6系の一価不飽和脂肪酸である。
(2) エイコサペンタエン酸は、炭素数20の飽和脂肪酸である。
(3) アラキドン酸は、プロスタグランジンの前駆体となる。
(4) ホスファチジルコリンは、セリンをもつ。
(5) ビタミンAは、ステロイド骨格をもつ。

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(1) オレイン酸は、n-9系の一価不飽和脂肪酸である。

 n-6系の多価不飽和脂肪酸には、リノール酸とアラキドン酸がある。

(2) エイコサペンタエン酸は、炭素数20のn-3系多価不飽和脂肪酸である。炭素数は20、二重結合は5つである。

(3) アラキドン酸は、プロスタグランジンの前駆体となる。

(4) ホスファチジルセリンは、セリンをもつ。

(5) ステロイド骨格を持つビタミンは、ビタミンDである。

 他にも、胆汁酸やステロイドホルモンはステロイド骨格を持つ。

24-23 たんぱく質の構造に関する記述である。

24-23 たんぱく質の構造に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) インスリンは、A鎖とB鎖の2本のペプチド鎖からなる。
(2) コラーゲンは、二重らせん構造をもつ。
(3) インスリン受容体は、7つの膜貫通領域をもつ。
(4) ヘモグロビンは、α鎖とβ鎖からなる2量体である。
(5) IgGは、各4本のL鎖とH鎖をもつ。

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(1) インスリンは、A鎖とB鎖の2本のペプチド鎖からなる。

(2) コラーゲンは、三重らせん構造をもつ。

(3) インスリン受容体は、1つの膜貫通領域をもつ。

 アドレナリン受容体は、7つの膜貫通領域をもつ。

(4) ヘモグロビンは、α鎖2本とβ鎖2本からなる4量体である。

(5) IgGは、各2本のL鎖とH鎖をもつ。

24-22 たんぱく質の構造と機能に関する記述である。

24-22 たんぱく質の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) たんぱく質の変性とは、一次構造が破壊されることである。
(2) 補体は、補酸素として機能する。
(3) 受容体は、情報伝達物質の標的細胞に存在する。
(4) 酵素は、触媒する反応に必要なエネルギーを増大させる。
(5) 収縮たんぱく質は、それ自体の長さを短縮することで筋収縮を引き起こす。

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(1) たんぱく質の変性とは、一次構造以上の高次構造(二次構造や三次構造)が破壊されることである。

(2) 補体は、補酸素として機能しない。

 補体は、主に生体へ侵入した病原体の排除に関与する。補体は抗体によって活性化され、細胞膜の破壊を行う。

(3) 受容体は、情報伝達物質の標的細胞に存在する。

(4) 酵素は、触媒する反応に必要なエネルギーを減少させる。

(5) 収縮たんぱく質には、アクチンとミオシンがあり筋細胞中のアクチンフィラメントがミオシンフィラメントの中に滑り込むことによって収縮が起こる。

32-161 個人対応が必要な給食の提供と、管理栄養士が連携する他職種の組合せである。

32-161 個人対応が必要な給食の提供と、管理栄養士が連携する他職種の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)保育所での離乳食の提供 ———————- 介護支援専門員(ケアマネジャー)
(2)小学校での食物アレルギーへの対応 ——- 食品衛生監視員
(3)介護老人福祉施設での療養食の提供 ——- 理学療法士
(4)病院での特別メニューの提供 —————- 医師
(5)介護老人保健施設での経口に —————- 健康運動指導士
   よる食事摂取の維持

解答・解説を見る

(1)保育所での離乳食の提供 ———————- 保育士などの保育所職員

(2)小学校での食物アレルギーへの対応 ——- 学校長をはじめとする全教職員が役割分担をし連携・協力して行う。保護者の協力も重要である。*1

 食品衛生監視員は、全国の主要な海・空港の検疫所において、輸入食品の安全監視及び指導(輸入食品監視業務)、輸入食品等に係る微生物検査と理化学検査(検査業務)、検疫感染症の国内への侵入防止(検疫衛生業務)の業務に従事するものである。(引用:厚生労働省HP)

(3)介護老人福祉施設での療養食の提供 ——- 療養食加算算定の条件として、①医師の発行する食事箋に基づき、疾病治療の直接の手段として療養食を提供している、②療養食の提供が、管理栄養士、栄養士により管理されている、③年齢や心身の状況を考慮して、適切な栄養量、内容の療養食を提供している等の条件が必要である。また、療養食とは、以下のような治療食、特別な場合の検査食を指す。(糖尿病食、腎臓病食、肝臓病食、胃潰瘍食、貧血食、膵臓病食、脂質異常症食、痛風食)

 理学療法士とは、「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう(引用:理学療法士及び作業療法士法第2条)。」

(4)病院での特別メニューの提供 —————- 医師

(5)介護老人保健施設での経口による食事摂取の維持のためには、経口維持加算の算定条件に基づいた管理が必要である。そのためには、医師や歯科医師、歯科衛生士、言語聴覚士、管理栄養士などの連携・協力が必要である。

 問題文にある健康運動指導士は、関係しない。    

*1 町田市教育委員会,小学校給食における食物アレルギー対応の手引き https://kosodate-machida.tokyo.jp/material/files/group/15/06168144.pdf

24-1 公衆衛生の歴史に関する記述である。

24-1 公衆衛生の歴史に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。

a 高木兼寛は、我が国で初めて大規模な食事介入研究を実施した。
b ジョン・スノウは、結核菌発見前に結核予防対策を実施した。
c 厚生省(現厚生労働省)は、第二次世界大戦後に発足した。
d 検疫は、中世ヨーロッパのペスト流行がきっかけで実施されるようになった。
(1) aとb  (2) aとc  (3) aとd  (4) bとc  (5) cとd

解答・解説を見る
a 高木兼寛は、我が国で初めて大規模な食事介入研究を実施した。これがきっかけとなり、脚気およびビタミンに関する研究が進み、1910年に鈴木梅太郎によってビタミンB1が脚気の予防に有効であることが明らかにされた。

b ジョン・スノウは、コレラの予防対策に関与している。

c 厚生省(現厚生労働省)が発足したのは昭和13年で、第二次世界大戦前である。

d 検疫は、中世ヨーロッパのペスト流行がきっかけで実施されるようになった。

(1) aとb  (2) aとc  (3) aとd  (4) bとc  (5) cとd

甘酒は「飲む点滴」?甘酒を飲むときに注意したい3つのこと

今回は、甘酒についてです。

「飲む点滴」とも言われている甘酒は、健康のために飲んでいる方も多いようですが、栄養士としていくつか注意したい点をまとめてみました。

主な内容

1.甘酒は何からどうやって作られる?

2.甘酒に含まれる栄養素 ~栄養価はご飯とほぼ同じ?~

3.甘酒は本当にビタミン、ミネラルが豊富?


1.甘酒は何からどうやって作られる?

甘酒には、を使用するタイプと、酒粕を使用するタイプがあります。

製造方法は異なるものの、どちらも主原料はです。

 

例えば、麹を使用するタイプのものは、精米した米を高温の蒸気で蒸し、蒸した米に麹菌をかけ米麹を作ったあと、米麹にさらに蒸した米と水を足し、約55度で糖化発酵させてつくられます。*1

最後の糖化の段階で、米に含まれるデンプンが酵素によって分解され、ブドウ糖が生成されます。これが主に甘酒の甘味のもととなっています。

 

酒粕を使用するタイプのものは、酒粕を湯でといて砂糖を添加する製造方法が一般的です。

酒粕(さけかす、酒糟)とは、日本酒などのもろみを、圧搾した後に残る白色の固形物のこと*2で、これも元々の材料はです。

 


2.甘酒に含まれる栄養素

では、甘酒(コップ1杯、200㎖)の栄養価を見てみましょう。

 

 

実は…ご飯と栄養価がとても似ています。

*エクセル栄養君Ver7.0,ご飯は、「めし・精白米(陸稲)」で計算

甘酒コップ1杯(200ml)とご飯(100g)の栄養価を比べてみたもの。

 

甘酒の主材料が米ということもあり、栄養素の割合はほとんどご飯と同じです。

 

3.甘酒は本当にビタミン、ミネラルが豊富?

それでもやはり甘酒が美容・健康に良いと人気があるのはビタミンやミネラルが豊富といわれているためではないでしょうか。

 

では、その他の栄養素の含有量もご飯と比較してみましょう。

*エクセル栄養君Ver7.0,ご飯は、「めし・精白米(陸稲)」で計算

これをみてみると、ビタミンC、E、Aなどが含まれない点については、ご飯(精白米)と同じようです。

食塩意外と多く含まれていますね。

 

確かに、ビタミンやミネラルは含まれているのですが、一緒にエネルギーや糖質も摂取することになるため

摂りすぎは肥満の原因になりやすく、ビタミンやミネラルを効率的に摂取するのは少し難しいかもしれません。

 

※現在、様々な種類の甘酒が販売されており、商品により多少の違いがあります。詳しくは、それぞれの栄養成分表示をチェックしましょう。


追記@ 糖尿病の人は注意が必要かも

先ほども述べた通り、甘酒には糖質が多く含まれているものが一般的で、糖質は血糖値を上げやすい栄養素です。

そのため、甘酒に糖質が多く含まれることを知らずに摂取していると、血糖値のコントロール悪化の原因となる可能性があります。

 

もちろん、糖尿病だからといって飲んではいけないわけではありません。

 

基本的に甘酒は嗜好品として扱い、健康のためと思っても飲み過ぎないようにすることが大切です。

 

また、現在は低糖質の甘酒も販売されているようですので、甘酒がお好きな方はそういった商品を利用してみるのも良いですね。

 

まとめ

①甘酒コップ1杯には、ご飯100g分の糖質(約36g)が含まれています。

 行事や、嗜好品として摂取するのはよいですが、

 健康・美容に良いと思って日常的に摂取しすぎるのは肥満の原因になるかもしれません。

 

②糖質は血糖値を上げる栄養素です。糖尿病や糖尿病予備軍の方は特に注意。

 甘酒には、タンパク質や脂質があまり含まれていないことから、特に糖尿病の方は血糖値が上がりやすいので注意しましょう。

(例えば、ただの砂糖水よりもタンパク質や脂質を含む牛乳のほうが血糖値が上がりにくい。)

 特におなかが空いている時に一気に飲むのにはあまりおすすめできません。甘酒だけで摂取せず、お食事と一緒にちびちびと少しずつ飲みましょう。

 

③栄養成分表示をチェックしましょう

 健康・美容に良いといわれている食品をなんとなく摂取していませんか?

 普段の食事があなたの身体を作ります。食品に対するイメージと直感だけで、食べるものを選ぶのはすこし危険です。

 食品選びで大切なのは、表の魅力的なパッケージよりも国が定める基準に基づいて作られている裏の表示(栄養成分表示などや原材料表示)です。


参考・引用文献

*1 中埜酒造株式会社「甘酒ができるまで」(https://www.nakanoshuzou.jp/amazake/process/),2018年8月18日アクセス.

*2 Wikipedia「酒粕」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%92%E7%B2%95),2018年8月18日アクセス.

!糖質=炭水化物から食物繊維の量を差し引いたもの

卵かけご飯1杯で1食に必要な栄養素をどれだけ摂取できる?

ご飯に生卵をのせ、しょうゆなどの調味料で味付けし混ぜて食べる卵かけご飯は、

簡単で美味しく「白米・生卵・醤油」といったこの国ならではの食材を同時に味わうことができ、日本の食文化を語るうえで欠かせない料理です。

 

この記事では、卵かけご飯に含まれる栄養素を知るだけでなく、どれだけ必要な栄養素をとれているかを把握するため、グラフで「1食当たりの必要量*」と「卵かけご飯1杯の栄養価」を比較しています。

(詳しい栄養価が知りたい方はこちらをご参照ください。→卵かけご飯栄養価計算(Excel栄養君Ver.3)

*栄養素によって「必要量」の意味合いが異なりますがここでは説明を省略します。

では、卵かけご飯1杯で、1食に必要な栄養素をどれだけ摂取することができるのでしょうか?

今回は、20歳代の女性の場合を例にみていきたいと思います。

卵かけご飯1杯で1食に必要な栄養素を何%摂れるか

 

下の図は、1日に必要な摂取量を1日3食として3で割って求めた「1食当たりの必要量」と、「卵かけご飯1杯の栄養価」を比較したものです。

(軸の上の数字、比率(%)=「卵かけご飯で摂れる栄養素の割合」を表しています。そして、この数字が100に近いほど1食に必要な量を満たしているということになります。)

*Excel栄養君Ver.7.0を用いて算出。食品の内容は、めし・精白米(水稲)130g,鶏卵・全卵 生77g,こいくちしょうゆ6g
*日本人の食事摂取基準(2015),女性、18~29歳、身体活動レベル(ふつう)

やはり、卵かけご飯1杯だけでは全ての栄養素を充足させることは難しいようです。

特に少ないものをピンクにしています。

 

 

この中でも特に、ビタミンCは精白米にも鶏卵にもほとんど含まれていないので、比率は0%となっています。

 

エネルギーも1食に取りたい量の50%程度しか摂取できていませんし卵かけご飯だけでは物足りないので、もう少し何かを付け足すと良さそうです。

では、何を付け足すと良いのでしょうか?

 

精白米+「麦」で麦ごはんに

 

まず、食物繊維の不足を補うには精白米に大麦を足して「麦ごはん」にしてみるとよいかもしれません。

そうすることで食物繊維を+1g摂取できます。

麦には、食物繊維の中でも特に水溶性の食物繊維を多く含むという特徴があります。

 

最近は、白米と一緒に炊けるタイプのものが販売されており、簡単に用いることができます。
 

さらに、ミニトマトを付け足すと…

さらに、ミニトマトを5~6個(80g)足すと以下のようになります。

特に注目したいのは、ビタミンC食物繊維です。

 

先ほどもお伝えした通り、ご飯と卵にはビタミンCが含まれていません。

そのため、卵かけご飯だけではビタミンCの摂取比率が0%でしたが、ミニトマトを足すことで1食に必要な量の77%まで摂取できる結果となりました。

(ミニトマト80gに含まれるビタミンCは26㎎)

 

ビタミンCは水溶性ビタミンで体内に長時間留めておくことができないので、1日3回の食事でこまめに摂りたい栄養素です。

 

また、ミニトマト5~6個(80g)をプラスすることで、食物繊維は1.1g摂取することができます。

 

ミニトマトは調理しなくても手軽に食べられるので忙しい朝にも役立ちますし、食卓に彩りを与えてくれます。

また、ドレッシングをかけずにそのまま食べられることができるので減塩しながら野菜を摂りたい方におすすめです。

 

カルシウムが足りない問題をどうするか?

カルシウムは、骨や歯の健康を保つために欠かせない栄養素ですが、

近年の国民健康・栄養調査で、日本人の摂取量は十分でないことが分かっています。

 

骨の強さの指標である骨密度は、加齢とともに低下しますが、特に女性は閉経後、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少することによって、骨密度が急激に低下するといわれています。

 

そのため、若いうちにしっかりと食事と運動で強い骨を作っておくことが大切です。

そんなカルシウムですが、やはり卵かけご飯だけでは十分に摂取できないようです。

 

 

干しシラスを乗せてみると?

卵かけご飯との相性を考え、干しラスをプラスしてみた場合で計算してみました。

※100%を超えるものは上部を省略していますので、下部の数値をご参照ください。

※干しシラス=干しシラス(半乾燥品),日本食品成分表より

干しシラスを10gのせると上のような結果になります。

干しシラスには、100g当たり520㎎のカルシウムが含まれており1)少量でもカルシウムを摂取することが可能です。

また、ビタミンDについては比率は1食の400%となっており、干しシラス10gだけで1日の必要量以上を摂取することになります。

 

~追記~

「バランス良く食べる」って何?

よく「バランス良く食べましょう」という言葉を耳にするかもしれませんが、

この「バランス良く」とはどういう意味なのでしょうか?

 

私は、様々な栄養素があるなかで「バランス良く食べる」ということは、まずエネルギー源や身体をつくる基本的な材料となる炭水化物、タンパク質、脂質の3大栄養素をベースに考えるものだと思っています。

 

健康のことが話題になると、ビタミンやミネラルが注目されがちで、この記事でもビタミンやミネラルについて取り上げていますが

それ以前の問題として、エネルギーが足りているか、タンパク質や脂質はどれくらいとれているかなどに目を向けられていない人が多いのではないでしょうか。

 

それらをふまえた上で、その他の栄養素などについても考えられることができれば「バランスの良い食事」に一歩ずつ近づけるのではないかと考えます。

 

日本の生卵は安全?

世界でも生卵を食べる習慣のある国は少ないようです。

その背景として、鶏卵に付着するサルモネラ菌による食中毒のリスクが考えられます。

「日本の生卵は安全、海外の生卵は危ない」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、日本でも、卵による食中毒は数件、サルモネラ菌による食中毒は数十件(卵によるもの以外も含む)発生しています。

 

ただ、2011年の食品安全委員会による報告では、鶏卵5,400検体のうち、3検体しかサルモネラ菌(Salmonella Enteritidis)が検出されなかったという結果もでており3) 

国内の市販鶏卵の汚染率は、0.0029%程度と予想されています2)

 

また、世界でも鶏卵の安全性の調査が行われていて、オーストラリアで3%であったという報告もあり3)

比べてみると、日本の鶏卵は世界でも安全のレベルが高いことがわかります。

 

しかし、いくら安全な卵でも保存方法を誤ると食中毒の危険が高まります。

特に、殻から出した卵液はたとえ冷蔵であっても長期間保存しないように注意しましょう。

 

まとめ

この記事を書こうと思ったきっかけは、おにぎりだけ、パンだけなど少ない食品に偏った食生活をしている方に

ほんのすこし何かを足すだけでも良いということを知るきっかけになってほしいと思ったからです。

 

たとえ卵かけご飯でも、ビタミンCが摂れなかったりとそればかり食べていたら栄養素が不足するリスクはゼロではありません。

1食だけではバランス良く栄養素を摂ることがいかに難しいかがわかります。

 

毎食の栄養素摂取量を計算するのはとても手間がかかるため現実的ではありませんが、

買い物の際に栄養成分表示をチェックするなど普段自分がよく食べる食品にどれだけの栄養素が含まれているかを把握しておくことで、よりよい食生活を送ることができるのではないかと思っています。

 


参考文献

1)「日本食品成分表2017七訂 本表編」医歯薬出版,p96.

2)食品安全委員会(2011)「市販鶏卵におけるSalmonella Enteritidis汚染の実態解明とリスク評価法への活用について」

3)Yutaka Tamura(2013),Current Assessment of Salmonella Enteritidis Infection from Eating Raw Eggs and Associated Countermeasures.

 

31-157 図はA保健所管内の地図である。B市の南部には鉄道の駅があり、また、市全域の路線バス網も発達している。

31-157 図はA保健所管内の地図である。B市の南部には鉄道の駅があり、また、市全域の路線バス網も発達している。駅周辺地域は商業地であり、保健所管内全体の中心的な地区となっている。一方、C村は少子高齢化が進む過疎地域である。A保健所が中心となり、C村住民の食環境整備プログラムを検討することになった。保健所が最初に取り組むべきことである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。

(1) B市の食品流通事業者にC村への出張販売を依頼する。
(2) C村への大型ショッピングセンターの誘致を検討する。
(3) C村住民の食物入手行動を調査する。
(4) B市とC村の合併を提案する。

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31-157 図はA保健所管内の地図である。B市の南部には鉄道の駅があり、また、市全域の路線バス網も発達している。駅周辺地域は商業地であり、保健所管内全体の中心的な地区となっている。一方、C村は少子高齢化が進む過疎地域である。A保健所が中心となり、C村住民の食環境整備プログラムを検討することになった。保健所が最初に取り組むべきことである。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
保健所は、このような地域の事業活動を始めるときに主にPDCAサイクルを用いる。これはPlan(計画)、Do(実行、Check(評価)、Action(改善)の頭文字をとったもので、このP→D→C→Aの流れで地域の事業活動を進めていく。このことから、最初に取り組むこととしては、Plan(計画)が適切である。

(1) B市の食品流通事業者にC村への出張販売を依頼する。
 →問題文からはB市がC村への出張販売を行える余裕があるかも不明である。いきなり出張販売を依頼するのは適切ではない。

(2) C村への大型ショッピングセンターの誘致を検討する。
 →少子高齢化が進むC市に、大型ショッピングセンターを作ればC村の住民の食環境がよくなる可能性があるが、大型ショッピングセンターを作るには費用もかかり維持しけるかも重要である。
 まずは、C村に何が必要かを調査する必要がある。

(3) C村住民の食物入手行動を調査する。
 →まずは、C村の住民が現在どのように食物を入手しているかを調査することによって、これからどのような環境整備が必要なのかを検討し計画する。

(4) B市とC村の合併を提案する。
 →問題からは合併の必要があるとは考えにくい。また、いきなり合併を提案するのは適切ではない。