⑴ なす果皮のナスニンは、〔 アントシアニン色素 〕である。
ナスニンはアントシアニン系のポリフェノール色素である。(赤〜赤紫〜紫〜青紫〜青色が多い)
選択肢のカロテノイド色素は、β–カロテンなどが該当する。(赤〜橙〜黄色が多い)
⑵ とうがらしの辛み成分は、〔 カプサイシン 〕である。
とうがらしの辛み成分はカプサイシン、色素成分はカプサンチン
イソチオシアネートは大根やわさびなどのアブラナ科系の辛み成分
⑶ ほうれんそうのあく成分は、〔 シュウ酸 〕である。
ほうれん草のあく成分はシュウ酸である。ホモゲンチジン酸はさといもなどに含まれる成分である。
ちなみにたけのこにはどちらも含まれる。
〇⑷ ブロッコリー(花序・ゆで)の可食部100g当たりのビタミンC含量は、だいこん(根・皮なし・生)より多い。
正しい。可食部100gあたりのビタミンC含有量はそれぞれ
ブロッコリー(花序・ゆで) → 55mg
だいこん(根・皮なし・生) → 11mg である。
茹でる方がビタミンCを損失していそうに感じるが、
日光を浴びる野菜の方が浴びない野菜よりも多い傾向にある。
植物が日光を浴びて光合成する際、副産物として活性酸素種が生じる。
この活性酸素種を除去するために
抗酸化物質(ビタミンCやポリフェノールなど)が多く産生される。
⑸ にんじん(根・皮なし・生)の可食部100g当たりのカルシウム含量は、こまつな(葉・生)より〔 少ない 〕。
可食部100gあたりのカルシウム含有量はそれぞれ
にんじん(根・皮なし・生) → 24mg
こまつな(葉・生) → 170mg である。
個人的な感想として(4)と(5)はだいこんやこまつなも100gという旨を明記して欲しかった。
もちろん文脈的に読み取ることはできるが、
国家試験として錯誤を生まないように作問するのであれば
「同じ量のだいこんより多い」など
数文字足して疑義が出ないようにすべきであると考える。
出題委員会は反省改善してほしい。
※成分値は日本標準食品成分表(八訂)増補2023年版による
文責:アヒル