39-130 神経疾患の病態、診断および栄養管理に関する記述である。

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39-130  神経疾患の病態、診断および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ 食行動異常は、認知症の中核症状である。

⑵ 認知症のスクリーニングには、DESIGN-R®が用いられる。

⑶ パーキンソン病では、嚥下障害がみられる。

⑷ パーキンソン病では、エネルギー目標量を安静時エネルギー消費量の2倍とする。

⑸ レボドパ(L-ドーパ)は、薬の効果を高めるために、高たんぱく質食と一緒に内服する。

 

厚生労働省. 『第39回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2025) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428961.pdf, (2025年7月27日閲覧)

解答・解説を見る

 

⑴ 食行動異常は、認知症の〔 行動心理症状 〕である。

認知症には、中核症状行動心理症状がある。

中核症状記憶障害見当識障害遂行機能障害

行動心理症状異食や過食などの食行動不安不眠徘徊

などに分けられる。

 

⑵ 認知症のスクリーニングには、〔 MMSEが用いられる。

38-135(2)に関連して、DESIGN-Rは「褥瘡の重症度」を判定するツールである。

https://nstudy.info/38-135/

よって、選択肢の認知症スクリーニングには用いない。

 

認知症のスクリーニングにはMMSEなどが用いられる。

MMSEについては39-94を参照のこと。

https://nstudy.info/39-94/

 

⑶ パーキンソン病では、嚥下障害がみられる。

正しい。

パーキンソン病では安静時振戦姿勢不安定の他に嚥下障害、便秘・失禁が見られる。

 

⑷ パーキンソン病では、エネルギー目標量を安静時エネルギー消費量の〔 1.1〜1.3 〕とする。

パーキンソン病では安静時振戦などによりエネルギー消費量が亢進しているが、2倍にするほどのものではない。

増やしたとしても、1.1〜1.3倍程度までである。

 

⑸ レボドパ(L-ドーパ)は、薬の効果を高めるために、高たんぱく質食と一緒に内服する。

薬と食事の相互作用の問題としてよく出題されるので覚えておきたい。

レボドパ(L-ドーパ)は、高たんぱく質と一緒に摂取すると

吸収が阻害され、結果的に薬の効果が弱まってしまう

 

※レボドパはフェニルアラニンやチロシンから合成されるアミノ酸の一種であり、

レボドパの吸収はその他のアミノ酸と同じ経路・輸送担体で吸収されていく。

したがって、高たんぱく質食と同時に摂取すると、

たんぱく質由来のアミノ酸と競合(入口の取り合い)し、吸収率が低下する。

 

 

文責:アヒル


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