39-109 K女子高校で「やせ」をテーマとした食育を、全校生徒を対象に実施することになった。効果的な実施方法として、最も適切なのはどれか。

⑴ 養護教諭が、過度なダイエット行動の危険性について動画を作成し、視聴を勧める。

動画は一方向的な情報提供であり、主体的参加や双方向性が乏しいため効果は限定的だと考えられる。

また、そもそも興味がなければ動画視聴という行動に向かわないため、

興味関心を惹きつけたあとに動画視聴を進める方が良い。

⑵ 教育委員会の栄養教諭が、簡易な食事記録用紙を作成し、生徒に配布する。

配布だけでは記録を実際につけさせる仕組みや指導がなく、単独では効果が低いと考えられる。

極端な話、”貰って終わり”　”記録して終わり”となる。やはり教諭→生徒への一方通行となるため不適。

〇⑶ 家庭科クラブの生徒が、家庭科教員のレクチャーを含めたワークショップを企画し実施する。

正しい。教員の助言が加わりつつ、生徒同士のワークショップにより、

ピアエデュケーション(同世代、同じ価値観の仲間による教育)を活用した学びや行動変容が期待できる。

⑷ 生徒会が、やせ防止に関するポスターコンテストを開催し、入賞作品を食堂に掲示する。

ポスターだけでは、全校生徒にやせの問題を意識させるのは難しい。

特にやせ防止に興味のない生徒へは、行動変容の直接的な効果は限定的だと考えられる。

「もともと興味のある生徒が参加する・掲示を見る」だけで、無関心層には届きにくい。

文責：アヒル(O)