39-1 疾病の自然史と予防手段の適用段階に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。

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39-1 疾病の自然史と予防手段の適用段階に関する記述である。 最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ 一次予防は、発症前期において行われる。

⑵ 一次予防の例に、がん患者への就労支援がある。

⑶ 二次予防は、感受性期において行われる。

⑷ 二次予防の例に、予防接種がある。

⑸ 三次予防の例に、腎不全患者への人工透析がある。

 

厚生労働省. 『第39回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2025) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001428960.pdf, (2025年3月5日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

解説を読む前にページ下部のshorts動画最後のフローチャートを確認しつつ、合わせて

一次予防:まだ病気になっていない人

二次予防:すでに病気だが、まだ見つかっていない人

三次予防:病気を発見済みの人が対象

という国試向けの考え方をおさえておいてほしい。

 

⑴〔 二次予防は、発症前期において行われる。

発症前期感染しているが症状がまだ出ていない状態(無症状感染)などを示す。

このとき対象者はすでに感染しているので、一次予防に該当せず不適となる。

コロナの濃厚接触者を隔離して検査をしていたのは、

発症前期である無症状感染者とみなし

早期発見・早期治療」に繋げようとしていた「二次予防」の概念が当てはまる。

また、動画のフローチャートを用いれば「病気→まだ見つかっていない」に該当するので

二次予防であるとわかる。

 

⑵ 〔 三次予防 〕の例に、がん患者への就労支援がある。

まず動画のフローチャートを確認してほしい。

病気→既に見つかっている」ので三次予防であると考えられる。

また、がん患者への就労支援は治療と就業の両立を支え

早期の社会復帰」を目指しているので内容としても三次予防と考えられる。

 

⑶ 〔 一次予防 〕は、感受性期において行われる。

感受性期とは、「感染が成立すれば発症しうる状態」=「まだ感染していない状態」(≒「抗体などを持っていない無防備状態」)

を指すので、発症どころか感染すら起きる前の段階である。

この段階の対象者に予防接種などを行い、無防備状態からの脱却(感染しにくい状態)を目指すので、一次予防となる。

 

またフローチャートをもとに、まだ病気になっていない人が対象として一次予防とみなすこともできる。

 

⑷ 〔 一次予防 〕の例に、予防接種がある。

(3)の解説の通り。予防接種一次予防である。予防接種の基本は「感染する前に行う」ことである。

 

⑸ 三次予防の例に、腎不全患者への人工透析がある。

正しい選択肢である。社会復帰やリハビリなどのワードがなく、一見難しいが

ここでもやはりshorts動画のフローチャートを考えてほしい。

腎不全患者への人工透析」が対象者であり

Q1. 既に病気ですか? → A. はい

Q2. その病気は既に見つかっていますか? → A. はい

ゆえに三次予防となる。

なお、29回-126回-1も同じ内容の選択肢が出ているが、

※※療法は三次予防などを網羅的に覚えるために

過去問を10年分やる必要はなく

フローチャートを使いこなせるようになってほしい。

 

 

 

 

文責:アヒル


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