(1) コレステロールは、エネルギー源として〔
利用されない 〕。
頻出の誤肢です。コレステロールはエネルギー源としては利用されず
下記の細胞膜やホルモン, 胆汁酸の材料として利用されます。
〇(2) コレステロールは、細胞膜の構成成分である。
正しい文章です。細胞膜の構成成分はコレステロールのほかにリン脂質などがあります。
(3) コレステロールは、〔
ステロイドホルモン 〕の材料となる。
「ステロイド」=「(コレ)ステロールの仲間達」のような意味で、「
コレステロールからステロイドホルモンが合成」されます。
「ステロイドホルモンからコレステロールが合成される」という
誤肢がよく出題されるので注意しましょう。
※ちなみにペプチドホルモンはペプチド(いくつかのアミノ酸の連なり)で構成されるホルモンで、インスリンなどが例として挙げられます。
(4) コレステロールは、〔
7–デヒドロコレステロール 〕から合成される。
コレステロールは【 アセチルCoA→HMG-CoA→メバロン酸→7-デヒドロコレステロール】を経て合成されます。(※途中経路は省略しています)
このとき、7-デヒドロコレステロールが紫外線に当たることでビタミンD3が合成されます。
国試では「コレステロールからビタミンDが合成される」「ビタミンDからコレステロールが合成される」など出題されることがよくありますがいずれも誤りです。注意しましょう。
(5) 細胞内コレステロール量の減少は、
HMG-
CoA還元酵素活性を〔
促進 〕する。
「ネガティブフィードバック」の典型例です。
細胞内のコレステロールが
多くなるとコレステロール合成を抑制し、
細胞内のコレステロールが
少なくなるとコレステロール合成が促進されます。
※HMG-CoA還元酵素はコレステロール合成経路の律速酵素です。
文責:アヒル