38-73 コレステロール代謝に関する記述である。

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38-73 コレステロール代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ コレステロールは、エネルギー源として利用される。

⑵ コレステロールは、細胞膜の構成成分である。

⑶ コレステロールは、ペプチドホルモンの材料となる。

⑷ コレステロールは、ビタミンDから合成される。

⑸ 細胞内コレステロール量の減少は、HMGCoA還元酵素活性を抑制する。

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2024) . https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024年 7月10日閲覧)

解答・解説を見る

 

(1) コレステロールは、エネルギー源として〔 利用されない 〕。
頻出の誤肢です。コレステロールはエネルギー源としては利用されず
下記の細胞膜やホルモン, 胆汁酸の材料として利用されます。

 

(2) コレステロールは、細胞膜の構成成分である。
正しい文章です。細胞膜の構成成分はコレステロールのほかにリン脂質などがあります。

 

(3) コレステロールは、〔 ステロイドホルモン 〕の材料となる。
「ステロイド」=「(コレ)ステロールの仲間達」のような意味で、「コレステロールからステロイドホルモンが合成」されます。
「ステロイドホルモンからコレステロールが合成される」という誤肢がよく出題されるので注意しましょう。
※ちなみにペプチドホルモンはペプチド(いくつかのアミノ酸の連なり)で構成されるホルモンで、インスリンなどが例として挙げられます。

 

(4) コレステロールは、〔 7–デヒドロコレステロール 〕から合成される。
コレステロールは【 アセチルCoA→HMG-CoA→メバロン酸→7-デヒドロコレステロール】を経て合成されます。(※途中経路は省略しています)
このとき、7-デヒドロコレステロールが紫外線に当たることでビタミンD3が合成されます。

国試では「コレステロールからビタミンDが合成される」「ビタミンDからコレステロールが合成される」など出題されることがよくありますがいずれも誤りです。注意しましょう。

 

(5) 細胞内コレステロール量の減少は、HMGCoA還元酵素活性を〔 促進 〕する。
「ネガティブフィードバック」の典型例です。
細胞内のコレステロールが多くなるとコレステロール合成を抑制し、
細胞内のコレステロールが少なくなるとコレステロール合成が促進されます。

※HMG-CoA還元酵素はコレステロール合成経路の律速酵素です。

 

文責:アヒル


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