38-23 疾患の治療に関する記述である。

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38-23 疾患の治療に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

⑴ C型肝炎に対する抗ウイルス療法は、原因療法である。

 

⑵ 急性胆のう炎に対する胆のう摘出術は、保存療法である。

 

⑶ 早期胃がんに対する手術療法は、対症療法である。

 

⑷ 輸血療法の後に、交差適合試験が実施される。

 

⑸ 生体腎移植は、わが国では禁止されている。

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午前の部)』(2024) . https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218343.pdf, (2024年7月16日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

(1) C型肝炎に対する抗ウイルス療法は、原因療法 である。

正しい文章です。C型肝炎はC型肝炎ウイルス感染による肝炎なので、

ウイルスを除去する「抗ウイルス療法」は

根本的な原因を除去」する、「原因療法」に該当します。

 

 

(2) 急性胆のう炎に対する胆のう摘出術は、〔 根治療法 または 原因療法 〕である。

「摘出=完全に取り除いている」ので「根治療法」です。

「根治療法」と「原因療法」の区別がつきづらいですが、

正直なところ、オペでの全切除は「根治療法」であり「原因療法」なので、

明確にどちらか一つを選ぶのは不可能です。

そしてこの二つの違いを問うような問題は出題されないと思います。

 

ただし今回の選択肢は、「保存療法」=「切除しない」なので、

オペをしている時点で「明確な誤り」となります。

※「オペで丸ごと切除する」=「根治療法

オペしない」=「保存療法」  ぐらい雑に覚えてOKです。

 

 

(3) 早期胃がんに対する手術療法は、〔 原因療法 〕である。

全切除」なら「根治療法」も当てはまりますが、

早期胃癌」なので「がん部分のみを切除」していると考えられます。

したがって「原因療法」が妥当ですが、

(2)の解説同様、細かな線引きについての出題はされないと思います。

そして、この選択肢も(2)と同様に「対症療法」=「痛み止めを服用するetc」なので

「オペで切除」している時点で「明確な誤り」となります。

 

 

(4) 輸血療法の〔 〕に、交差適合試験が実施される。

「交差適合試験」とは、輸血前に行う試験輸血する血液と患者との血液適合性を見るものです。

輸血前に「血液型A型, B型などがあっているか?」を検査するようなものです。

※厳密にはもう少し細かく見ています。

適合しない場合、死にいたる可能性もあるので「輸血後に検査する」のは絶対にしてはいけません。

 

 

(5) 生体腎移植は、わが国では〔 認められている 〕 。

肝臓腎臓など一部の臓器(取り出してもドナーの命に関わらないもの)は、

「生体から生体」への生体臓器移植が認められています

脳死後や死後の臓器提供による、通常の移植は「死体臓器移植」と呼ばれることもあります。

 

文責:アヒル


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