38-133 72 歳、男性。COPD の外来患者。独居。体重 41 kg、BMI 16.0 kg/m2。間接熱量計による安静時エネルギー消費量 1,050 kcal/日。外来栄養食事指導を行うこととなり、 1 日の栄養摂取量を評価したところ、エネルギー 1,350 kcal、たんぱく質 45 g であった。食事は毎食コンビニエンスストアで購入している。この男性に、補食として 1 品追加購入するよう指導した。補食の例として、最も適当なのはどれか。

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38-133  72 歳、男性。COPD の外来患者。独居。体重 41 kgBMI 16.0 kg/m2。間接熱量計による安静時エネルギー消費量 1,050 kcal/日。外来栄養食事指導を行うこととなり、 1 日の栄養摂取量を評価したところ、エネルギー 1,350 kcal、たんぱく質 45 g であった。食事は毎食コンビニエンスストアで購入している。この男性に、補食として 1 品追加購入するよう指導した。補食の例として、最も適当なのはどれか。 1つ選べ。

 

⑴ 即席春雨スープ( 1 個、調理後約 200 g

⑵ フライドポテト(100 g 入り)

⑶ カスタードシュークリーム( 1 100 g

⑷ レモンシャーベット( 1 200g

⑸ ところてん( 1 150 g

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218344.pdf, (2024年11月1日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

COPDの食事に関する問題です。

COPDでは

エネルギー必要量安静時代謝の1.5倍程度

低糖質高脂質高たんぱく質食とします。※呼吸商の小さいものを増やすため

また、そのほかに合併症の「骨粗鬆症」の予防のためにカルシウムビタミンDの摂取も気に掛ける必要があります。

 

この問題では、まず現時点で摂取エネルギーが充足しているのか?を確認します。

安静時エネルギー消費量 が1,050 kcal/日なので、

エネルギー必要量は1050 × 1.5 = 1575kcalとなります。

現在の摂取エネルギー量が1350kcalなので200kcal程度不足していることになります。

そこでこの200kcalをどの食品で補うか?を考えることになります。

 

まず、この段階で、

(5)のところてん150g200kcalも無いのでこの時点で誤りとわかります。

 

また、(4)のレモンシャーベットも「シャーベット」の時点で

」+「砂糖」であり、

エネルギーが低そう」or「エネルギーを満たしても低糖質に該当しない」と考えられるので

誤りであるとわかります。

 

そのほか、(1)の春雨スープ1食200kcalも無いこと、

さらに主なエネルギー産生栄養素春雨の「でんぷん」であるため

低糖質に該当しないので誤りとわかります。

 

次に(1)と同様に「低糖質に該当しない」という観点から選択肢を見ると

(2)のフライドポテト誤りであるとわかります。

 

結果的に(3)のカスタードシュークリームが残りますが

シュークリームは脂質が多くカルシウムも含まれているため「補食に適している」と考えられます。

 

選択肢考察をまとめると下記のようになります。

⑴ 即席春雨スープ( 1 個、調理後約 200 g

→「エネルギーが足りない。」 or 「エネルギーが足りたとしても糖質が多すぎる」

⑵ フライドポテト(100 g 入り)

→「糖質が多すぎる」

⑶ カスタードシュークリーム( 1 100 g

適している。

⑷ レモンシャーベット( 1 200g

→「エネルギーが足りない。」 or 「エネルギーが足りたとしても糖質が多すぎる」

⑸ ところてん( 1 150 g

→「エネルギーが足りない。」

 

文責:アヒル


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