⑴ 講座終了後に参加者同士のグループが形成され、 仲が深まったと感じている者の割合 〔 影響評価 〕
企画評価は、実施前の準備が適切であったかどうかを評価するものである。
実施後の対象者の短期的な行動の変化の評価は、影響評価である。
〇⑵ 講座で使用した教材は分かりやすかったと回答した者の割合 経過評価
経過評価は、実施の状況(進捗や運営状況)を評価することで、
実施目標が達成できたかどうかを確かめるものである。
教材の良し悪しは栄養教育の内容そのものを評価することになり、経過評価に当てはまる。
⑶ 講座終了後に食品摂取の多様性得点が改善した者の割合 〔 影響評価 〕
形成的評価は、企画~実施期間中に栄養教育プログラムの改善点を見つけるための評価である。
講座終了後に得られた直接的な効果は、影響評価に当てはまる。
※元の選択肢が形成的評価なので、出題者は総括的評価(影響+結果評価)のつもりで出題しているかもしれない。
いずれにせよページ下部の解説から形成的評価ではないことだけは確実である。
⑷ 講座の参加費が適正であると回答した者の割合 〔 企画評価 〕
参加費が適切であるかどうかは、企画自体を評価することになるため、企画評価に当てはまる。
経済評価は、プログラムの実施にかかった費用と得られた効果の評価をすることである。
⑸ フレイル予防には食事が大切であると理解できた者の割合 〔 影響評価 〕
プログラムの実施によって、対象者の知識が向上したかどうかは影響評価に当てはまる。
※プログラム中で、知識の習得・理解できているか?という見方をすれば経過評価っぽくもなるが、
少なくとも選択肢の結果評価ではない。
影響評価では、学習目標、環境目標、行動目標に掲げた内容にどれくらい変化が現れたのかを評価する。
このタイプの問題を、かなりざっくりまとめると
企画評価→実施者側のみの評価。対象者は関与しない。
※アセスメント, 問題の発見, 対象者設定, 実施計画 など
経過評価→実施者と対象者の両者が関与する。教室内で起きていることへの評価
※プログラムが計画通り実施できたか?出席率、進捗、運営能力etc…
影響評価→対象者単独の評価
※プログラムを受けた後に、参加者に行動の変化が現れたかどうか?
結果評価→最初に打ち立てた最終目標が達成できたか?
※最終目標は問題文に記載されていることがほとんど。「高血圧者を減らすために〜」
経済評価→コストパフォーマンス
※コスト:投じた資金、パフォーマンス:効果x(何kg減った?), 効用(医療費はどれだけ下がった?), 便益(QOLどれだけ上がった?)
ちなみに、形成的評価と総括的評価もあるが
形成的評価=企画評価+経過評価 (プログラムの計画〜実施まで)
総括的評価=影響評価+結果評価 (プログラム実施後〜結果まで)
というように、「プログラムの実施前後」で分けられる。
そして出題される際は、
今回の(3)の様に「プログラム実施後の内容-形成的評価」というように
プログラム前後の見分けだけで解けるような
明確にバツとわかる出題がほとんどである。
※つまり、「形成ですか?企画ですか?経過ですか?」のような出題はされない。
文責:アヒル(O)