特殊環境(高温・低温、高圧・低圧、無重力など)では、
これらの外部環境の変化に対して身体が恒常性を保てるように働く。
「暑いなら体温を下げる」「寒いなら体温を上げる」など。
ここでは「暑熱環境(暑いとき)」を想像して考えるとよい。
⑴ 皮膚血流量は、〔 増加 〕する。
暑熱環境(高温環境)では、体温を下げるために皮膚血流量を増加させて放熱する。
反対に低温環境では、体温維持のために皮膚血流量を減少させて放熱を抑制する。
⑵ 皮膚の血管は、〔 拡張 〕する。
高温環境では、体温を下げるために皮膚の血管が拡張する。
反対に低温環境では、皮膚の血管を収縮させて放熱を抑制する。
暑いときに顔が真っ赤になるのは皮膚直下の血管が拡張し血液量が増加しているからである。
⑶ 基礎代謝量は、〔 増加しない 〕。
高温環境では少しでも体内から熱を逃がすように働くため、代謝は亢進しない。
低温環境では体温維持のために熱産生が増加し、基礎代謝量が増加する。
冬季は夏季に比べて基礎代謝が増加する。
⑷ アルドステロン分泌量は、〔 増加 〕する。
アルドステロンの分泌が増えると、ナトリウムの再吸収が増加する。
暑さで汗とともにナトリウムを失うため、それを補うための働きをする。
〇⑸ バソプレシン分泌量は、増加する。
正しい文章である。
バソプレシン分泌が増えると水の再吸収を促進して尿量を減らすので、水分の体内貯留が増える。
発汗で失う水分を補うための働きをする。
類似問題
36-97 特殊環境下での生理的変化に関する記述である。
34-97 特殊環境下での生理的変化に関する記述である。
33-99 特殊環境と栄養に関する記述である。
26-105 特殊環境と栄養ケアに関する記述である。
28-104 特殊環境と身体への影響の組合せである。
文責:アヒル(O)