ケガや病気など、生体を傷つけ、何らかの反応を引き起こす外的因子を侵襲という。麻酔や手術は侵襲が大きく、生体にダメージを与える。体は回復のために様々な反応をおこし、エネルギーを消費する。
(1) 手術前の低栄養状態は、手術後の感染症の発生率を
上昇させる。
手術による侵襲があると、組織修復や生体防御などにエネルギーが必要である。しかし低栄養状態だとそれが不十分であるため、治癒が遅れ、感染症にもかかりやすくなる。
(2) 手術前の低栄養状態は、手術後の栄養状態に影響を
与える。
手術は侵襲が大きく、エネルギーを消費するため、手術前の栄養状態は術後に影響する。
〇 (3) 手術による侵襲から回復するために、体は異化を亢進し、エネルギーを産生する。
(4) 手術により糖新生は
増加する。
手術による侵襲から回復するために、体は糖新生を亢進し、エネルギーを産生する。
(5) 手術により尿素産生は
増加する。
手術による侵襲から回復するために、体はタンパク質等も分解し、エネルギーを得る。タンパク質分解亢進によって尿素産生は増加する。